この記事では、ドローンの基本的な操作方法や練習方法について解説します! お読みいただければ、ドローンの基本的な操作方法が分かり、操縦が楽しめるようになります。
操作のコツについても詳しく解説するので、ぜひ最後までお読みください。
ドローン操作は難しい?免許・資格は必要?
2022年現在、ドローンを操縦するために「免許」や「資格」を取得する必要はありません。 また、初心者・子ども向けのドローンを販売している企業もあり、簡単に操作できる製品も多いです。さらには、高度を維持したり、プロペラの保護ができたりと飛行をサポートする機能が付いているドローンもあります。
初心者でも気軽にドローン操縦を楽しめる製品があるので、購入前に確認しておくと良いでしょう。
ドローン操作の前に確認したいポイント4選
ここでは、ドローンを操作する前に確認しておくべきポイントについてご紹介します。 安全にドローンを操縦するための点検方法なども紹介するので、しっかりとチェックしておきましょう。
1. プロポ(コントローラー)のモードを確認
プロポ(コントローラー)の操作には「モード1」と「モード2」の2種類があります。 基本的な操作は変わりませんが、それぞれ操縦するスティックの位置が異なります。日本では、主に「モード1」が使われていますが、ご自身の操作しやすいモードで試してみると良いでしょう。
ただし、海外の製品の中には「モード1」に対応していないドローンもあります。
ドローンによっては、複数の選択肢から選べるものがあるので、飛行前に確認しておきましょう。
2. ドローンを点検する
ドローンの事故を防止するために、飛行前の「準備」や「点検」は非常に重要です。 飛行前には、以下の項目を点検しておきましょう。
- ドローン本体やカメラに損傷がないか
- ネジの緩みがないか
- モーターや排気口がふさがっていないか
- バッテリーの残量の確認
- プロペラやバッテリーに損傷がないか
- プロポ(コントローラー)のバッテリー残量の確認
- モバイル端末のバッテリー残量の確認
3. プロポにはストラップをつける
手を滑らしてプロポを落下させてしまった場合、勝手にコントローラーが作動し、ドローンが墜落してしまう危険が考えられます。 万が一に備えてプロポには、必ず「ネックストラップ」などをつけて安全を確保しておきましょう。ドローン用のネックストラップはネット通販などで購入することができます。
ストラップの幅が広く、ナスカンなどでしっかり固定できるタイプがおすすめです。
4. 2.4Ghz帯を使用して操縦
ドローンの電波周波数は、2.4Ghz帯を使用します。 ドローンを飛行させる近くに「変電所」や「高圧電線」などの障害物がある場所では、電波の通信に影響があるケースもあります。また、違法無線を使っているトラックなどに干渉する可能性も。
周波数が異なる場合、電波法に違反する可能性があるので、飛行前にはチェックしておきましょう。
【モード1・2】プロポ(コントローラー)の操作方法
一般的に、ドローンはプロポ(コントローラー)で操縦します。ここからは、実際にプロポを使った操作方法について確認していきましょう。
初心者にもわかりやすいように解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 上昇・下降
まずは、基本的な「上昇」や「下降」の操作方法をモード別にわけてお伝えします。<モード1>
- 上昇・・・右のスティックを上に倒す
- 下降・・・右のスティックを下に倒す
- 上昇・・・左のスティックを上に倒す
- 下降・・・左のスティックを下に倒す
上昇する際は、目線の高さまでドローンを素早く上げるのがポイントです。
下降の際は、スティックをゆっくりと倒しましょう。
2. 左右の移動
左右の移動を行う場合、モード1とモード2での操作は同じです。<モード1・モード2>
- 左移動・・・右のスティックを左に倒す
- 右移動・・・右のスティックを右に倒す
3. 前進・後退
ドローンを前進、後退させる操作方法は、以下のとおりです。<モード1>
- 前進・・・左のスティックを上に倒す
- 後退・・・左のスティックを下に倒す
- 前進・・・右のスティックを上に倒す
- 後退・・・右のスティックを下に倒す
4. 左旋回・右旋回
ドローンの本体には、前と後ろがあります。旋回は、ドローン本体を回転させるときに使う操作です。
- 左旋回・・・左のスティックを左に倒す
- 右旋回・・・左のスティックを右に倒す
5. ホバリング
ホバリングとは、飛行しているドローンが空中で停止した状態でとどまることを言います。 <モード1>- 右のスティックを上に倒す
- 上昇して固定する
<モード2>
- 左のスティックを上に倒す
- 上昇して固定する
ドローンの基本操縦方法
次に、ドローン本体の操縦方法について見ていきましょう。 電源を入れるところから、着陸まで詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 電源をオンにする
まずは、プロポのスイッチが指定位置で間違いないか確認し、電源をオンにします。プロポの電源が入ったら、ドローン本体の電源を入れましょう。
一般的に、電源を入れる順番は「プロポ→ドローン」が推奨されています。
なぜなら、始めにドローン本体の電源を入れてしまうと、近くのプロポや電線、無線などの影響を受けてしまう可能性が考えられるからです。
特に、ドローンの練習場などでは、同じモデルの製品が多数使われているケースが考えられます。
<電源の順番による不具合>
- なかなか自機の映像が映らない
- モーター下のLEDが黄色で点滅している
- アプリ操作に重さを感じるなど
2. 通信状態を確認する
次に、ドローン本体とプロポ(コントローラー)の通信状態をみるために「電波マーク」を確認します。安全に飛行させるために、通信状態や正しく接続されているか忘れず確認しましょう。
3. 電圧状態を確認する
プロポ(コントローラー)で、ドローン本体の電圧状態を確認しましょう。 実は、バッテリーの点検不足や不注意によるドローンの事故は大変多いと言われています。バッテリーの中でも、1番注意して確認する必要があるのが「電圧」です。
バッテリーを消費すると電圧は下がります。
常にバッテリー電圧をチェックし「3.7V以上」であることを確認しましょう。
また、プロポに電圧状態が表示されていない場合は、正常に起動できていないサインです。
バッテリーの不具合が考えられるので、メーカーや販売店に確認しましょう。
4. スイッチの位置を確認する
ドローンには、GPSや緊急着陸スイッチなど様々な機能があります。万が一に備えて、スイッチの位置が正しいか確認しておくことが大切です。
また、モードの設定を誤っていた場合、自分の考えている動きと異なるケースがあります。
事故につながる可能性もあるため、飛行の前にはもう一度プロポ(コントローラー)のスイッチ位置を確認しましょう。
5. モーターを回し離陸する
モーターを回し始めるときは、左右のスティックをハの字型(↙↘)、または逆ハの字型(↘↙)に倒しましょう。また、ドローンを離陸させるときは、必ず周りに人や障害物がないかなど、安全確認することが大切です。
モーターを回す操作は、「緊急停止操作」と同じです。
飛行中に行うと、モーターが止まり緊急落下するので注意しましょう。
6. 操縦の練習をする
前後や左右移動、旋回など基本的な操作方法が習得できたら、ホバリングに挑戦してみましょう。 ホバリングは、ドローンを安定させて操縦するために重要な操作です。墜落や衝突などの事故を防止するためにも、必要な操作なので覚えておくと安心です。
7. 着陸する
着陸する際は、右のスティック(モード1の場合)だけをゆっくりと下げます。モード2を使用している場合は、左のスティックをゆっくりと下げます。
着陸する際に、風が吹いた場合はスティックを離し落ち着くまで待ちましょう。
風の影響を受けている場合、何も操作しない方が安全に着陸できる可能性が高いためです。
ドローンの脚の部分が着地したら、モーターは自然に停止します。
スロットルを1番下まで下げて、モーターが完全に止まるまで約3秒間待ちましょう。
FPVドローンの操作方法
FPVとは、First Person Viewの略であり、ヘッドマウントディスプレイを着用して操縦する方法を言います。 最高時速150kmのドローンカメラで捉えた映像を、リアルタイムで見ながら操縦できるのが魅力の1つ! ここからは、上級者向け「FPVドローン」の操縦方法をご紹介します。練習方法についても詳しく解説するので、ぜひチェックしてみてください。
1. FPV Freeriderで練習する
FPVドローンは、空撮ドローンと比べると操縦が難しいと言われています。そのため、事前に操作アプリ「FPV Freerider」でしっかりと練習してから、実際に操縦するのがおすすめです。
FPV Freeriderとは、飛行のシミュレーションが無料で体験できるアプリです。
FPV Freeriderの使い方は、以下のとおりです。
<FPV Freeriderの使い方>
- 「FPV Freerider」をダウンロードする
- パソコン、USB接続のプロポ(コントローラー)を用意する
- パソコンとプロポを接続する
2. フライトモードを設定する
FPVドローンのフライトモードには、以下の3種類があります。フライトモードの名称 | Angle (ANGL) Level Stab Race_Angle | Horizon (HOR) Race_Horizon | Acro Rate Manual |
スティックから指を離した時の挙動 | 水平を維持しようとする | 水平を維持しようとする | その時の姿勢(角度)を維持しようとする |
スティックで制御されるもの | 姿勢(角度)。
スティックの角度に応じて姿勢(角度)を変化させる |
姿勢(角度)。
スティックの角度に応じて姿勢(角度)を変化させる |
回転角速度。
スティックの角度に応じて、回転の速度が変わる |
使用するセンサー | ジャイロスコープと加速度計 | ジャイロスコープと加速度計 | ジャイロスコープ |
傾斜角度の制限 | あり | なし | なし |
フリップ(宙返り)飛行 | 不可能 | 可能 | 可能 |
初心者は、水平を維持しようとしたり、傾斜角度の制限があったりするAngle ( Level・/Stab ) モードから、練習することをおすすめします。
Angleモードで、ドローンの基本操作が身についたら、Acroモードに切り替えて練習しましょう。
引用元:All about iPhone
3. 上昇させる
空撮用ドローンとFPVドローンの操縦方法は、大きく異なります。空撮用のドローンの場合、スティックを上げれば上昇できます。
しかし、FPVドローンでは「ピッチ」や「ロール」を使い、バランスをとりながらでなければなりません。
ピッチとは機体を前後に、ロールとは機体を左右に操作することを言います。
FPVドローンは、各操作にバランスが大切なので、練習を重ねて少しずつ感覚を身につけていきましょう。
4. 前進させる
FPVドローンを前に進ませたいときは、プロポの前進スイッチ(ピッチ)と上昇・下降スイッチ(スロットル)を上手に入れることで進みます。 FPVドローンでは、ピッチはドローン本体の角度を決め、スロットルはモーターをどれだけ回すか決めるスイッチとなります。上げるほどモーターの回転が速くなり、下げればモーターの回転が遅くなります。
高度を安定させ、一定の速度で前に進む感覚をつかむまで繰り返し練習してみましょう。
動画やドローンスクールなどで上手な人のスロットルワークや、スティックの動きを真似することが上達への近道です。
事故を防ぐドローン操作練習のコツ76選
実は、ドローンの知識や操作の練習不足によって起こる事故は、少なくありません。ここでは、事故を防ぐためにドローンの操作練習のコツをご紹介します。
練習アプリの紹介や便利な機能についてもお伝えします。
初心者必見の内容なので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 操作練習アプリを活用する
いきなりドローンを操作するとうまく飛行できない可能性があります。初めてドローンを操縦する際は、操作練習アプリを使って慣れておくと安心です。
初心者もおすすめのアプリは、以下のとおりです。
アプリ名 | 特徴 | 使用可能な媒体 |
ヘリトレ | 初心者向けの内容・ミッションがあり段階的に技術が身につけられる | iOS・Android |
Quadcopter FX Simulator | リアルな操縦が楽しめる・FPV飛行に対応 | Android |
DJI フライトシミュレーター | 風や地形の影響などリアルなシチュエーションが体験できる | Windows 10* |
FPV Freerider | FPV飛行に対応 | Android |
2. 初心者向けトイドローンを使用する
トイドローンとは、本体の重量が100g未満であるドローンを言います。100g未満のドローンは国土交通省の許可が必要ないので気軽にドローンを始めたい方にも大変おすすめ! またトイドローンは、初心者向けの機能が充実しているので、初めて操縦する方も簡単に飛行できる製品が多いです。
初心者がドローンを購入するときに便利な機能は、以下のとおりです。
<便利な機能>
高度維持 | 気圧センサーを使い安定した飛行が可能 |
ヘッドレスモード | パイロットから見た前後左右がキープできる |
ワンキー離陸 | 1つのスイッチで離着陸が可能 |
緊急停止 | 操作不能な際、その場にドローンを落下させる |
プロペラガード | プロペラの保護ができる |
3. 最初は室内・屋内の練習場で練習する
ドローンは、突風や強風などの影響を非常に受けやすいです。風は初心者が対応するには難易度が高いので、初めは風や天候の影響を受けない室内で練習しましょう。
室内であれば「航空法」による許可申請が不要なので、ドローンを購入してすぐに飛行させることができる点もうれしいポイントです。
また、ドローンは精密機械であり天候の影響を受けやすいです。
例えば、モーターに水が付着して配線やバッテリーがショートした場合、爆発などの事故につながりかねません。
屋外で飛行させる場合には、天候を事前にチェックし、悪天候の日には飛行を控えてください。
最近は、屋内のドローン練習場も増えているので、活用してみるのも良いでしょう。
4. 徐々に技をレベルアップさせる
ドローンの事故の原因で、最も多いのが操縦のスキル不足です。 特に、ドローンを初めて操縦するときは、いきなり難しい技にチャレンジすると事故を起こす可能性が考えられます。事故を防ぐためにも、基本操作に慣れてから、徐々に難易度の高い技にチャレンジしましょう。
5. 水平な場所で真っ直ぐ離着陸させる
ドローンを操作する際の離着陸地点は、必ず水平な地面で行いましょう。また、ドローンの点検も必ず水平な地面で行うことが大切です。
なぜなら、センサーの不具合が発生したり、離着陸直後の動作が不安定になったりするからです。
ドローンのセンサーは、機体内部のIMU(慣性計測装置)にあり、角度や速度などを計算しています。
エラーが出るケースは少ないですが、接触したり、水平な場所以外で電源をオンにしたり入れたりすると、真っ直ぐに飛行できなくなることも。
また、上昇させる際は、ドローンが自身で起こした風で機体が不安定になります。
例えば、斜面下方で操縦していた場合、機体が自身で起こした風で流され、パイロットの方に向かって飛んでくる可能性が考えられます。
どうしてもドローンを斜面で飛行させる場合は、斜面下方での操縦は避けましょう。
6. 速度を一定に保つ
事故やトラブルをさけるためには、速度を一定に保てるよう練習しておくことが大切です。 特に、長距離や高度が高い場所で飛行させる場合、実際のスピードよりも距離は短く、速度は遅く見えます。その結果、予定の範囲を超えていたり、他の方に接近しすぎたりとトラブルになる可能性が考えられます。
速度の目安は「人の歩行速度」と言われています。
基本操作に慣れたら、速度を一定のペースに保つ練習をしておきましょう。
7. 自動帰還中は無理に操作しない
自動帰還とは、最初に離陸した場所をGPSで記録し、自動で戻ってくる機能を言います。 自身でタイミングを決めたり、低バッテリーの際に自動で戻るため、大変便利な機能です。ただ一方で、動作が早すぎるという点がマイナスに感じる部分です。
また、無理な操作を行うと、戻ろうとする動作の反動で、不安定な動きが発生する可能性があります。
そのため、自動帰還中に無理に操作するのは避けましょう。
自動帰還中は、離陸地点に戻ることを最優先に飛行するので、調整がほとんど効きません。
自動帰還中の速度は、目安の「人の歩行速度」より速いので、建物や障害物の多い場所では使用を控えましょう。
ドローンの基本操作やテクニック向上にはオンライン講座がおすすめ!
ドローンを安全に飛行させるためには、「基本操作」や「操縦テクニック」をしっかりと学ぶことが大切です。「スクールに通う時間がない」という方には、自宅で手軽に学習できるオンライン講座「国土交通省認定ドローン操縦士入門講座」の受講が大変おすすめです! ドローンの操縦に関する基礎操作が学べるので、初心者の方にぴったりです。
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「ドローンの操作テクニックを磨きたい」という方は、ぜひチェックしてみてください。
ドローンの操作方法を覚えて操縦を楽しもう!
今回は、ドローンの基本的な操作方法についてご紹介しました。ドローンを安全に操縦するためには、しっかりと操作練習しておくことが大切です。
操作に不安を感じる方は、操作練習アプリを活用し、練習するのもおすすめです! 今回、お伝えした操作練習のコツを参考にして、ドローン操縦を楽しみましょう。
また、オンライン講座「ドローン操縦士入門講座」では、ドローンの基礎知識や操作について詳しく学べるので、ぜひチェックしてみてください。
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