資格取得は自分の知識を増やしたり、就職活動・転職活動を有利に進めたりできます。
しかし、資格によって難易度が変わりますし、取得までに要する時間が長いものもあります。
そのため、本当に必要な資格を見極めることが重要です。
今回は、人気資格や、性別・年齢・目的にあったおすすめできる資格の紹介のほかに、資格を取得するメリットと注意点を解説します。
この記事の目次
人気の資格まとめ
全体的に人気のある資格をご紹介します。
■紹介する資格一覧
資格名 |
簿記検定 |
公認会計士 |
宅地建物取引士 |
社会保険労務士 |
税理士 |
中小企業診断士 |
建築士 |
日商PC検定 |
ITパスポート |
メンタルヘルスマネジメント® |
アンガーマネジメント |
社会福祉士 |
簿記検定
企業やお店の活動費用を帳簿につけるための資格です。簿記に記録された情報は企業の決算書作成に利用されます。
「企業のお金回りにある程度精通している」とアピールできるため、経理職はもちろんその他の就職や転職で有利に働きます。
また、簿記は時代に需要を左右されない生涯有効な知識です。
そのため、出産や子育てで職場を離れた後の再就職にも役立ちます。
難易度
■級ごとの合格率(2021/11/21の試験)
級数 | 合格率 |
1級 | 5.9%~13.5% |
2級 | 8.6%~30.6% |
3級 | 27.1%~67.2% |
簿記3級の合格率は約40〜50%弱であるため、難易度が高いと言われている司法書士や公認会計士に比べると難易度は低いといえます。
簿記2級では出題範囲に工業簿記が追加されます。そのため、難易度が上がり合格率は約20%弱です。
最難関である簿記1級の出題範囲は商業簿記・工業簿記・会計学・原価計算の4つの分野に広がり、合格率は10%前後にまで下がります。
そのため、本格的に学習しなければ合格できない難しい試験といえます。
公認会計士
会計に関する資格の内、最高峰のスキルである公認会計士。
「監査業務」という独占業務のほか、経理や株式公開支援、会計コンサルティングなどのさまざまな業務に携われます。
年齢や性別を問わず活躍でき、高収入が期待できる資格です。
労働条件が良く、景気や時代によって需要を左右されないため、出産や子育て後の再就職にも役立ちます。
難易度
■国家三大資格の合格率(いずれもデータがある試験のうち直近のものを掲示)
試験名 | 合格率 | 備考 |
医師国家試験 | 89.0% | 受験には医学部卒業相当の経験が必須のため合格率が高い傾向。 |
司法試験 | 41.5% | |
公認会計士 | 9.6% |
※参考:第113回医師国家試験の合格発表について|厚生労働省
※参考:医師国家試験の施行について|厚生労働省
公認会計士は、医師・弁護士と並び、国家三大資格として挙げられる資格です。
合格率だけで見てみると、医師や弁護士と比較すると難易度は高いといえます。
1次試験の合格率は20%強、2次試験の合格率も40%弱と、決して低すぎるものではありません。
ただし、公認会計士は医師や弁護士と違い、学歴・年齢を問わず、誰でも受験できる試験です。
年単位の学習を続ければ、合格可能な資格です。
宅地建物取引士
土地の売買や賃貸の仲介に関する「重要事項の説明」、「重要事項の説明書面への記名・押印」、「契約書への記名・押印」は、宅地建物取引士(宅建士)にしかできません。
ほかにも、不動産を購入する人に対して土地や建物の説明や、不動産取引を行う上でのアドバイスなどを業務として行います。
そのため、宅建士は不動産業において必要不可欠な国家資格です。
昇給やキャリアアップはもちろん、独立開業にもつながります。就職や転職、復職にも役立つ資格です。
難易度
宅建士の試験は決して簡単ではありません。合格率も15%前後と難易度の高い試験です。しかし、この合格率の低さは以下の理由が推測されます。
宅地建物取引士試験の合格率が低い理由
|
・受験資格に制限が無いため、軽い気持ちで受験する人が多いこと
・不動産業界へ入社後すぐに、勉強時間をとる暇もなく受験を強制されること |
よって、試験自体の難易度は他の国家資格と比べると下がります。
そのため、学習計画を事前に立ててしっかりと勉強しておけば、独学で合格を狙える難易度です。
社会保険労務士
社会保険労務士(社労士)は、社会保険や労務に関する法律知識を学び、人事や労務管理をするための国家資格です。
主な業務として、健康保険や厚生年金に関する届け出の代行業務や、労働社会保険諸法令に基づいた帳簿書類の作成を行います。
また、最近では多様化した働き方から複雑化する人事労務問題のコンサルティング業務でも活躍しています。
雇用や労働問題、社会保険の分野で唯一の国家資格である社労士は、今後の需要が期待できる資格です。
難易度
■社会保険労務士試験の合格率(過去5年)
年度 | 合格率 |
令和3年度 | 7.9% |
令和2年度 | 6.4% |
令和元年度 | 6.6% |
平成30年度 | 6.3% |
平成29年度 | 6.8% |
参考:社会保険労務士の試験科目・合格率・難易度は?|資格の学校TAC[タック]
各年によってばらつきはありますが、合格率は約6~7%と低く、難易度は高いといえます。
各科目ごとに合格基準が定められており、たとえ1科目だけでも合格点に満たなければ合格できません。
不得意な科目を得意な科目で補えないため、各分野を幅広く学習する必要があります。
税理士
税金に関する知識や法律を身に付け、税務書類の作成や税務上の指導・助言をする税務の専門家です。
主な独占業務として、所得税や相続税などの申告を代行する税務代理や税務書類の作成、税務に関する相談を行います。
その他、会計処理や経営面でのサポートなども行っています。
どの時代でもニーズがあり、就職や転職・復職に重宝する国家資格です。
難易度
■税理士試験の詳細
令和3年度試験の合格率 | 税理士の受験資格(以下のうち一つを満たせばOK) |
18.8% | ・大学、短大又は高等専門学校を卒業した者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者 ・大学3年次以上で、法律学又は経済学を1科目以上含む62単位以上を取得した者 ・一定の専修学校の専門課程を修了した者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者 ・司法試験合格者 ・公認会計士試験の短答式試験に合格した者・日商簿記検定1級合格者 ・全経簿記検定上級合格者 ・法人又は事業行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者 ・銀行、信託会社、保険会社等において、資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上従事した者 ・税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した者 |
※参考:令和3年度(第71回)税理士試験合格発表 合格者数5,139人・合格率18.8% | 管理部門(バックオフィス)と士業の求人・転職ならMS-Japan
※参考:税理士試験受験資格の概要|国税庁
税理士は難易度が高く、独学で合格することは困難です。
また、税理士試験を受けるためには、特定学部の大学卒業や日商簿記1級などの受験資格を満たさなければなりません。
合格率は毎年20%弱と一見高く見えますが、これは最低1科目だけでも合格した人の割合が含まれているためです。
税理士の資格取得には11科目中5科目に合格しなければなりません。
しかし、1度合格した科目は永久に有効です。
中小企業診断士
中小企業の経営に関して具体的な助言を行ったり提案をするための国家資格です。
経営悪化の対策や、事業拡大に伴う従業員の採用などについてアドバイスします。
ただし、これらは中小企業診断士の独占業務ではありません。
しかし、国家資格保有者の助言や診断には、信頼性や説得力が伴うため、クライアントも安心でき、多くの企業で活躍できます。
難易度
■中小企業診断士の合格率(過去5年間)
年度 | 一次合格率 | 二次合格率 | 試験合格率 |
令和2年度 | 42.5% | 18.4% | 7.8% |
令和元年度 | 30.2% | 18.3% | 5.5% |
平成30年度 | 23.5% | 18.8% | 4.4% |
平成29年度 | 21.7% | 19.4% | 4.2% |
平成28年度 | 17.7% | 19.2% | 3.3% |
※参考:中小企業診断士試験の難易度は?合格率・科目・学習スタイルから分析-スタディング
中小企業診断士の試験には筆記試験の1次試験と論述・口述試験の2次試験があり、それぞれの合格率は1次試験が約20~30%前後、二次試験が約20%弱です。
ストレートで合格できる確率は約5%前後と、難易度は高いといえます。
また、1次試験に合格したとしても有効期限は3年しかないため、期限内に2次試験にも合格しなければなりません。
建築士
建築士は建築物の設計や建築確認の申請、工事の監理などを行うための国家資格です。
施工主のイメージを元に建築法に基づく建築物を設計したり、建築現場に足を運び設計図通りの工事が行われていることを確認したりと、業務内容は多岐にわたります。
各級によって行える業務範囲が異なります。高層ビルや大規模な公共建築物は、1級建築士しか設計できません。
難易度
■建築士試験の種類別合格率(過去5年)
年度 | 一級建築士 | 二級建築士 | 木造建築士 |
令和3年度 | 9.9% | 23.6% | 33% |
令和2年度 | 10.6% | 26.4% | 37.8% |
令和元年度 | 12.0% | 22.2% | 33.3% |
平成30年度 | 12.5% | 25.5% | 35.8% |
平成29年度 | 10.8% | 24.3% | 40.1% |
※参考:試験の合格率 | 一級建築士 インフォメーション | 1級建築士の資格試験合格なら総合資格学院
※参考:試験の合格率 | 二級建築士 インフォメーション | 二級建築士合格なら総合資格学院
※参考:木造建築士【試験日】合格率や難易度 | 資格の一覧 JQOS.jp
木造建築士、2級・1級建築士すべてに共通して、学歴と実務経験の組み合わせによって異なる受験資格があります。
必ずしも土木・建築関係を専攻していなくても受験できますが、その場合7年以上の実務経験が必須です。
合格率は難易度の低い順に木造建築士30%強、2級建築士が約20%、1級建築士は約10%です。
とくに、1級建築士は2級建築士として4年以上の実務経験が必要となるため、高い専門性を求められる試験といえます。
情報処理・パソコン
IT化の進む現代、情報処理やパソコンに関する資格を所持していれば就職や復職に有利です。
情報処理・パソコンに関する資格は数多く存在しますが、代表的なものが国家資格の「ITパスポート」と民間資格の「日商PC検定」などです。
国家資格であるITパスポートはITに関する基礎知識を学びます。
一方、日商PC検定ではパソコンに関する知識だけでなく、ビジネスマナーに関する知識も学びます。
難易度
■日商PC検定の級別合格率(2020~2018年)
年 | 1級 | 2級 | 3級 | Basic |
2020 | 36.4% | 67.6% | 82.4% | 91.2% |
2019 | 30.6% | 66.4% | 82.4% | 87.9% |
2018 | 34.9% | 67.9% | 81.4% | 86.6% |
※参考:日商PC検定試験【試験日】合格率や難易度 | 資格の一覧 JQOS.jp
■ITパスポート試験の回別合格率(過去五回)
開催 | 合格率 |
令和3年上期 | 55.8% |
令和2年下期 | 56.2% |
令和2年上期 | 63.5% |
令和元年下期 | 53.5% |
令和元年上期 | 55.2% |
※参考:ITパスポートの合格率 その他統計資料|ITパスポート試験.com
ITパスポートの試験では、ITに関する知識だけでなくビジネスに関する知識も問われるため、学生よりも社会人の方が合格率は高くなります。
社会人と学生を合わせた全体的な合格率は約50%前後です。
日商PC検定の合格率は3級が約80%、2級が約70%弱、1級が約30%です。
ITパスポート、日商PC検定のどちらも難易度は高くないため、しっかりと学習すれば合格を目指せます。
メンタルヘルス・マネジメント(R)
「心の健康管理」を意味するメンタルヘルス・マネジメント(R)検定は、ストレス緩和の知識が身に付く資格です。
労働者のストレスを緩和することで生産性の上昇や人的資源の活性化が期待できるため、メンタルヘルス・マネジメントに取り組む企業も増加してきました。
今後の需要に期待できるほか、日常生活でも役に立つスキルです。
難易度
■メンタルヘルスマネジメント®検定 種・回別合格率(過去五回)
回 | Ⅰ種 | Ⅱ種 | Ⅲ種 |
第31回 | 19.8% | 46.4% | 71.2% |
第30回 | 21.3% | 68.2% | 81.9% |
第29回 | 15.6% | 56.5% | 86.4% |
第28回 | 20.2% | 43.3% | 66.7% |
第27回 | 18.7% | 48.7% | 79.7% |
※参考:メンタルヘルス・マネジメント®試験の一目でわかる受験者数や合格率 – スマホで学べる通信講座で資格を取得 【スタディング】
メンタルヘルス・マネジメント(R)検定には自己のストレスケアを目的とした「Ⅲ種(セルフケアコース)」部下のストレス対応を目的とした「Ⅱ種(ラインケアコース)」従業員や組織全体のメンタルケアを目的とした「Ⅰ種(マスターコース)」の3種類があります。
それぞれの合格率は、Ⅲ種が約75%前後、Ⅱ種が約55%前後、Ⅰ種は約15%前後です。
この内Ⅲ種は、テキストを読み、練習問題に取り組む程度で合格できる難易度です。
アンガーマネジメント
アンガーマネジメントとは怒りや苛立ちなどの感情と向き合い、コントロールするための方法です。
自身の感情とうまく向き合えるだけでなく、怒りやすい人との接し方についても学べます。
職場でのマネジメントに役立つほか、子育てや介護などのさまざまな場面で、よりよい人間関係を築くためにも役立ちます。
難易度
アメリカに本部を置く「ナショナルアンガーマネジメント協会」、日本支部の「日本アンガーマネジメント協会」が認定している資格を受験します。
年齢や学歴による受験資格は一切ありません。
試験内容はマークシート形式で回答しやすく、全30問のうち7割以上の正解で合格できます。
しっかりと学習すれば合格できる、難易度の低い試験です。
社会福祉士
医療や福祉に関するさまざまな専門知識やスキルを身に付け、生活指導員やケースワーカー・ソーシャルワーカーなどのあらゆる福祉分野で活躍できる資格です。
社会福祉士は、福祉の専門家として信頼と評価を得られ、就職や転職にも大いに役立つ国家資格です。
さまざまなハンディキャップのある人の相談を受けて、日常生活をスムーズに送るための支援を行います。
難易度
受験資格を得るためには、12通りの方法があります。
代表的な方法は福祉系大学の卒業です。
その他、指定施設で相談援助実務を4年以上行い、1年以上一般養成施設へ通うことで受験資格を得られます。
試験自体の合格率は低く30%弱です。
国家資格ということもあり、難易度の高い資格です。
女性におすすめの資格まとめ
一覧 |
医療事務 |
調剤薬局事務 |
登録販売者 |
食生活アドバイザー |
保育士 |
介護事務 |
食育実践プランナー |
歯科助手 |
アロマテラピー検定 |
調理師 |
ケアマネジャー |
秘書検定 |
野菜スペシャリスト |
医療事務
景気や時代に左右されない安定したニーズを誇る、就職や転職・復職に役立つ資格です。
正規雇用やパート、アルバイトなどさまざまな勤務形態があり、ライフスタイルにあった働き方を選びやすい職種です。
主に、病院や医療機関での受付や診療報酬明細書の作成などの業務を行います。
医療事務の知識のほかにも、領収書の作成や接遇マナーなどの実務知識が身に付きます。
難易度
医療事務に関する資格は数多くの種類が存在し、どの資格であっても基本的な仕事内容は変わりません。
数ある医療事務の資格で代表的なものが「医療事務技能審査試験」「医療事務管理士」「診療報酬請求事務能力認定試験」「医療事務認定実務者」の4つです。
代表的な医療事務資格の内容・合格率
|
・医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
→「現場でのコミュニケーション」「受付業務」「診療報酬にまつわる事務」の3つを判断する試験。合格率は60%程。 |
・医療事務管理士
→「法規」「保険請求事務」「医学一般」の3分野からなる「学科」と、「診療報酬明細書」の不備を点検する「実技」からなる試験。 「医科」「歯科」の2種類がある。 合格率は医科が60%、歯科が70%程。 |
・診療報酬請求事務能力認定試験
→「診療報酬明細書」作成のための知識・技術を保障するための資格。 「医科」「歯科」の2種類がある。 医療事務資格の中では最も難易度が高く、合格率は30%前後。 |
・医療事務認定実務者
→「診断報酬明細書」作成のための知識・技術を保障するための資格。 2016年に開設された新しい資格。 合格率は60〜80%程。 |
どれも通信講座のみでも合格を目指せるほどで、難易度は高くありません。最難関とされている診療報酬請求事務能力認定試験でも合格率は約30%です。
調剤薬局事務
調剤薬局事務は調剤薬局での調剤報酬明細書や受付・会計業務、薬剤師のサポートをする仕事です。
高齢化の進む現在において、調剤薬局事務のニーズは高まっているため、求人数は安定して多いです。
フルタイムやパートなど、ライフスタイルに合わせた雇用形態で働けるほか、就職や転職にも有利です。
また、業務上、薬の説明をすることも多く、薬剤知識も身に付きやすいため、日常生活にも活かせる資格です。
難易度
■主要な調剤薬局事務資格
資格名 |
調剤事務管理士(R) |
調剤事務実務士(R) |
調剤報酬請求事務専門士 |
調剤報酬請求事務技能士 |
医療保険調剤報酬事務士 |
調剤薬局事務資格 |
調剤報酬請求事務技能認定 |
調剤薬局事務に関する資格は数多く存在し、持っている資格によって就職や転職で重視されやすさが変わります。
また、種類によっては講習を受けなければならないものもあります。
そのうち、最も難しいと言われているものが「調剤報酬請求事務専門士」で、3級であっても履歴書に書けるレベルです。
しかし、難易度や就職の有利さだけで選ぶのではなく「受講料の安いもの」「講習を受ける必要のないもの」など自分にあったものを選ぶことが重要です。
登録販売者
登録販売者は、一般医薬品である第二類・第三類医薬品の風邪薬や鎮痛剤を販売できる資格です。
薬局やドラッグストアなどで勤務し、医薬品の説明やアドバイスを行います。
ニーズも高く、企業からも求められています。
資格を取得することで昇任や昇給などのキャリアアップにつながるほか、就職や転職・再就職にも役立つ資格です。
難易度
登録販売者の合格率は、全国平均で約40~50%です。
都道府県別に試験が実施されるため、合格率は地域によって異なります。
受験に必要な条件が設けられていないため、誰でも受験できます。
似た内容の資格である調剤薬局事務よりも難易度は高くなりますが、計画的な学習をすれば合格を目指せる難易度です。
食生活アドバイザー
食生活アドバイザーは、食の旬や健康・安全を意識した豊かな食に焦点を当て、食生活に関する幅広い知識を身に付けた食のスペシャリストです。
現在、食品偽装問題やアレルギー、食中毒などから自身や家族を守るために食の安全性が求められています。
このような食生活の安全性や栄養に関する知識が身に付くため、日常生活にも役立つ資格です。
難易度
■食生活アドバイザーの資格試験種別と合格率
種別 | 合格率 |
2級 | 40% |
3級 | 65% |
※参考:ユーキャンの食生活アドバイザー(2級・3級)資格取得講座|資格・試験ガイド
合格率等に関する明確な出典はなし
食生活アドバイザーの合格率は、3級が65%、2級が40%です。現在、1級は存在しません。
3級と2級の出題範囲はほぼ同様です。
しかし、3級のテーマが消費者目線の問題だけが出題されていることに対し、2級はビジネス目線での問題も出題されます。
また、2級では記述式の問題が多いため、あらかじめ対策が必要です。
保育士
保育所や児童福祉施設などで子どもたちのお世話をする保育士は、子ども好きな方にとっては天職といえる職業です。
待機児童が年々増加している現代において、保育士のニーズは高まる一方です。
そのため、保育士の資格を持っていれば、就職や転職・復職にも役立ちます。
また、学習したことを自身の子育てで活かすことや、一方で自身の育児経験を活かすこともできます。
難易度
保育士資格を取るためには、保育士試験に合格するか、もしくは保育士養成施設を卒業する必要があります。
また、保育士試験には筆記試験と実技試験の2つがあります。
合格率は約20%前後です。
出題範囲が9科目と広く、全科目で6割以上を取る必要があるため難易度は高いといえます。
しかし、1度で合格する必要はなく、合格した科目は3年間有効です。これを利用し、2〜3年間の長期で受験する方法もあります。
介護事務
介護事務は、書類作成や電話対応などの事務作業でケアマネージャーをサポートする仕事や、介護サービスの利用者とその家族の窓口対応をする仕事です。
とくに、利用保険額を計算した介護給付費明細書の作成は欠かせません。
高齢化が進み介護サービスの利用者も年々増加している現代において介護事務はニーズの高い資格です。
フルタイムやパートなど、ライフスタイルに合わせた雇用形態で働けるほか、就職や復職にも役立ちます。
難易度
介護事務にはさまざまな民間資格があります。そのほとんどの合格率は約70%~80%と高水準で、数ヶ月の学習で資格を取得できる難易度です。
また、試験には資料やテキストなどの持ち込みが認められています。
さらに、受験に必要な条件もないため誰でも受験できます。
■主な介護事務資格の受験料・合格基準一覧
資格名 | 受験料 | 合格率 |
ケアクラーク | 6,700円 | 約70% |
介護事務管理士 | 6,500円 | 約50% |
介護事務実務士 | 7,700円 | 約67.5% |
介護報酬請求事務技能試験 | 6.600円 | 約80% |
出題範囲合格基準、受験日程、受験料などもそれぞれの資格によって異なるため、それらを比較し、自身に合ったものを選ぶことが大切です。
食育実践プランナー
健全な食生活を実践するための知識やノウハウを伝える食育のプロフェッショナルが食育実践プランナーです。
食育は食の安全や適切な調理法の知識を身に付けるだけではありません。
食育実践プランナーは正しい食べ方やマナーを学び、子どもや家族にも伝えます。
家庭以外にも、教育現場や介護現場などでも役立つ資格です。
難易度
食育実践プランナーを受験するためには、ユーキャンの通信講座を受講する必要があります。
試験は自宅で受けられる上に制限時間もないため、難易度はそれほど高くありません。
合格ラインは得点率の70%で、受験期間内であればいつでも再受験が可能です。
食育実践プランナーの合格率は発表されていませんが、計画的にしっかりと学習していれば十分に合格できる難易度といえます。
歯科助手
歯科助手は、歯科医院での受付や事務作業、診療のアシスタントなどの幅広い業務を行う仕事です。
歯科医院は全国に多数存在するため、職場を見つけやすいことがメリットです。
また、受付は予約制を採用し診療時間が決まっている医院も多数存在します。
そのため、育児や家事で忙しくても計画的に働きやすいことも特徴です。
難易度
歯科助手には甲種・乙種第一・乙種第二の3種類があり、それぞれに定められた時間以上の講習を受ける必要があります。
■歯科助手資格の種類別必要な訓練・業務経験・講習時間一覧
資格の種類 | 資格の詳細 | 必要な訓練・業務経験・講習時間 |
甲種 | 乙種第一歯科助手の資格を有し、3年以上の業務経験を有する者であって、補充研修訓練基準による訓練を修了した者 | ・3年以上の業務経験 ・甲種歯科助手訓練基準による訓練、420時間 |
乙種第一 | 主として診療室内の仕事に従事する者 | ・講習52時間以上 |
乙種第二 | 主として事務的な仕事に従事する者 | ・講習40時間以上 |
※参考:公益社団法人日本歯科医師会 歯科助手資格認定制度|日本歯科医師会
講習時間は、甲種が420時間以上、乙種第一が52時間以上、乙種第二が40時間以上です。
合格率は平均で約70%程度と高い水準で、難易度としてはそれほど難しくありません。
しっかりと学習し事前に対策をしていれば、1回の受験で合格できる可能性の高い試験です。
アロマテラピー検定
アロマテラピーとは、植物の有効成分を含む精油(エッセンシャルオイル)を利用し、香りによってリラックス効果を生むことや健康をサポートすることです。
精油の使い方によってさまざまな効能や効果を期待できます。
アロマテラピー検定では自身や家族のリラクゼーションに役立つほか、1級を取得すればアロマに関するショップへの就職にも役立ちます。
難易度
合格率は90%前後と、独学でも初学者でも、合格しやすい検定です。
■アロマテラピー検定の受験要綱
級数 | 合格率 |
1級 | 90%前後 |
2級 | 90%前後 |
※参考:(公社) 日本アロマ環境協会 | 検定・資格 | アロマテラピー検定 | 受験要項・申し込み
最も上位である、1級の合格率も90%と非常に高い数字です。
アロマテラピー検定の問題は4択のマークシート形式であり、ひっかけ問題はありません。
また、実技もないため合格率が上がると考えられます。
しかし、事前学習は必要です。適切な学習をすれば、容易に合格できる難易度です。
調理師
安全な料理を作るために、食品の栄養や衛生、調理法などを学ぶ資格です。
飲食業界はもちろん、病院や福祉施設、学校給食、会社の食堂など多岐にわたって活躍できます。
働き方も正社員やアルバイト・パートとさまざまであるため、ライフスタイルに合った働き方が可能です。就職や転職・復職はもちろん、日常生活においても役立ちます。
難易度
調理師試験を受けるには「中学校卒業以上、高等学校の入学資格を有する」必要があります。
また、職歴規定もあり、指定施設で2年以上の調理業務に携わらなければなりません。
しかし、勤務期間は通算可能な上、パートやアルバイトでも勤務条件を満たしていれば受験は可能です。
合格率は約60%程度と高く、適切に学習すれば合格できる難易度です。
介護福祉士
高齢者や身体の不自由な方を介護する介護福祉士は、数ある介護資格の内で唯一の国家資格です。
高齢化の進む現代において、専門的な知識や技術を兼ね備えている介護福祉士の需要は年々高まっています。
また、介護福祉士が活躍する現場は介護施設や福祉施設だけでなく、訪問介護や老人ホームなど多岐にわたります。そのため、就職先が多く転職や復職にも困りません。
難易度
介護福祉士国家試験を受験するためには以下の条件のうち、いずれかをクリアする必要があります。
介護福祉士国家試験の受験条件
|
・2年制以上の専門養成施設を卒業する
・福祉系大学や福祉系養成施設等を卒業した上で1年制以上の専門養成施設を卒業する
・従業員期間1065日以上かつ540日以上の従事経験の上で実務者研修を修了する
・従業員期間1095日以上かつ540日以上の実務経験の上で介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修を修了する
|
受験資格を得るのに長期間かかりますが、合格率は約70%と、国家資格では高水準です。
秘書検定
秘書検定はビジネスにおいて必要な知識や技能、社会人としてのマナーや一般常識、接遇、マナーを習得するためのものです。
秘書になるためだけでなく、あくまで秘書に求められるビジネスマナーや一般常識を習得するもののため、社会人や学生であっても取得する価値のある資格です。
コミュニケーションスキル向上も期待でき、どのような職種でも役立てられます。
難易度
級数 | 合格率 |
一級 | 約27% |
準一級 | 約36% |
二級 | 約60% |
三級 | 約71% |
※参考:秘書検定の難易度とは?合格率やメリットまで解説|コラム|秘書検定|資格取得なら生涯学習のユーキャン
秘書検定の合格率は3級が約70%、2級が約60%強と高い傾向ですが、準一級は約40%弱、1級は30%弱と一気に下がります。
これは、2級までは社会人としての一般常識が出題されることに対し、準1級からは専門的な知識が出題されるためです。
3級や準2級は事前に学習しておけば難易度は高くありません。しかし、準1級からはしっかりと対策を立てて計画的に勉強しなければ合格は難しい難易度です。
野菜スペシャリスト
野菜や果物の効果や効能、選び方や適切な調理法などのさまざまなスキルを身に付け、暮らしに役立てるための資格です。
野菜に含まれる栄養素や、栄養を効率的に摂取できる調理法など、野菜に関するさまざまな知識を学ぶため、家族の健康管理や美容にも活かせます。
また、スーパーや食品メーカー、飲食店など食に関する職業でも役立ちます。
難易度
野菜スペシャリストの受験資格を得るためには、ユーキャンの講座を受講し、さらに全5回の添削課題を提出する必要があります。
試験は自宅で受けられ、出題もマークテスト方式のため難易度は低いといえます。
また、不合格であっても、受講期間内であれば何度でも試験を受けられるため、あきらめずにチャレンジすればほとんどの人が合格できる難易度です。
男性におすすめの資格まとめ
男性に人気のある資格をご紹介します。
FP(ファイナンシャルプランナー)
FP(ファイナンシャルプランナー)は税金や保険・年金などの、お金に関するプロフェッショナルです。
税金や保険、年金のほか、住宅ローンや教育、相続など、生涯を通してお金は生活に大きく影響します。
このようなことを踏まえ、相談者の老後や目標を達成するためのアドバイスや資産計画を立案し、その実行を手助けする仕事です。
難易度
■FP技能士試験級別合格率(2021年9月)
級数・学科・実技 | 合格率 |
1級 | 93.8% |
2級学科 | 50.56% |
2級実技 | 60.26% |
3級学科 | 84.69% |
3級実技 | 80.50% |
※参考:FP技能検定とは | 日本FP協会
※参考:2021年9月実施1級FP技能検定試験結果 | 日本FP協会
※参考:2021年9月実施2級FP技能検定試験結果 | 日本FP協会
※参考:2021年9月実施3級FP技能検定試験結果 | 日本FP協会
FPの資格にはいくつか種類があり、そのうち最も一般的なものはFP技能士と呼ばれる国家資格です。
3級の合格率は約70%程度と、難易度としてはそれほど高くありません。
しかし、2級の合格率は20%~30%と下がり、難易度は一気に高まります。
1級の合格率は約70〜90%程度ですが、受験するためには、2級を習得したうえで1年以上の実務経験、あるいは5年以上のFP業務実務経験が必要です。
FPの資格はほかにもAFPと呼ばれる日本FP協会による民間資格、CFPと呼ばれる国際ライセンスがあります。
取得のためには通常、AFP認定研修の基本過程を修了した上で2級FP技能検定への合格が必要になるが、3級FP技能検定に合格した場合は先に2級FP技能検定に合格することで、AFP認定研修の技能課程のみで資格を得ることができる。
※参考:AFP資格とは? | 日本FP協会
※参考:AFP認定者になるメリット | 日本FP協会
※参考:AFP認定者になるには | 日本FP協会
北米・アジア・ヨーロッパ・オセアニアを中心に世界25か国で導入されている「プロフェッショナルFPの証」とも言える資格。
CFP資格を取得するためにはAFP資格を得た上で、6科目からなる「CFP資格審査試験」に合格し、エントリー研修を受講した後、3年以上の実務経験を経て登録申請を行う必要がある。
※参考:CFP®資格とは? | 日本FP協会
※参考:CFP®認定者になるには | 日本FP協会
これらを受験するためには、FP技能士3級の取得が必要です。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
MOSはWordやExcelなどのマイクロオフィスソフトのスキルを証明するための、国際パソコン資格です。
パソコンスキルを客観的に表す資格であるMOSを持っていると即戦力とみなされるため、就職や転職・復職にも役立ちます。
WordとExcelそれぞれにスペシャリスト(一般)とエキスパート(上級)のレベルに分けられています。
難易度
MOSの合格率は公式発表されていないため、正確な数字は分かりません。
パソコンスクールが計測した予測によると、難易度の高いエキスパートで約60%と、スペシャリストであれば80%と言われています。
適切に計画を立てて学習すれば容易に取得できる難易度です。
難易度と比較して取得意義は非常に高いため、取っておいて損のない資格です。
実用ボールペン字
仕事に直接関係はなくとも、きれいな字が書けることはあらゆる人に好印象を与えます。
パソコンが主流となった現在において、きれいな文字はひときわ目立つことでしょう。
就職や転職で履歴書を書く時は、とくに役立ちます。
文字を美しく書くだけで、面接官に対して真面目な印象を与えられます。
難易度
実用ボールペン字は日本書道協会が認定する民間資格です。設けられている段・級位は5級から9段までです。
問題が出されるような筆記試験はなく、与えられた課題を提出して受験します。
受験資格や試験日はありません。締め切りもないため、満足いくまで書き直せます。
毎日継続して練習し、真面目に取り組むことが重要です。
行政書士
行政書士は、機関に提出する各種許認可書類や届出書類などの作成を行う国家資格です。
弁護士や司法書士と同じ士業のひとつとして数えられます。
就職や転職・復職に役立つことはもちろん、独立開業も目指せる仕事です。
また、法律に関する資格のため、ほかの関連する資格を所得してダブルライセンスも狙えます。
難易度
合格率は約10~15%程度のため高いとはいえません。
しかし、弁護士や税理士、社労士などほかの法律系国家資格と違い、合格基準が公表されています。
そのため、しっかりと学習し模試試験で毎回合格基準を上回る点数を取ることができていれば、合格する可能性は高いといえます。
決して簡単な試験ではありませんが、計画と目標を立て長期的に取り組めば、初学者の方でも合格できる難易度です。
第二種電気工事士
住宅や店舗などの電気設備を配線するための国家資格です。主に600W以下で受電する設備を屋内配線し、アース施工やコンセントの設置などを行います。
電気工事は有資格者でないといけないと定められており、電気工事店や建設、工務店などからの需要が高い職業です。
また、日本全国で常に求められる存在であるため、どの地域でも就職しやすい職業だといえます。
難易度
第二種電気工事士の合格率は、筆記試験が約60%前後、技能試験が約70%と高水準です。受験資格もないため、誰でも受験できます。
筆記試験は計算問題と暗記問題が出題されます。これは過去問を繰り返し解くことで対策可能です。
技能試験は事前に候補問題が公表されているため、事前に何度も作ってみることが重要です。
ただし、工具は用意されておらず、指定された工具を持参する必要があります。
危険物取扱者
ガソリンや印刷インク、金属粉などの燃焼性の高い危険物を、安全に扱うための資格です。
甲乙丙種の3種、1~6類に区分され、扱える危険物の種類や範囲が異なります。
そのうち甲種は、すべての危険物を扱える資格です。
危険物取扱者は、印刷業や燃料、薬品関係の施設や工場、ガソリンスタンドなど、さまざまな場で活躍できます。
難易度
■危険物取扱い者の種類・取り扱える危険物・試験合格率の一覧
種別 | 取扱いできる危険物 | 合格率 |
甲種 | 全種類の危険物 | 30~40%程度 |
乙種第1類 | 塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物、亜塩素酸塩類、臭素酸塩類、硝酸塩類、よう素酸塩類、過マンガン酸塩類、重クロム酸塩類などの酸化性固体 | 60~70%程度 |
乙種第2類 | 硫化りん、赤りん、硫黄、鉄粉、金属粉、マグネシウム、引火性固体などの可燃性固体 | 60~70%程度 |
乙種第3類 | カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウム、アルキルリチウム、黄りんなどの自然発火性物質及び禁水性物質 | 60~70%程度 |
乙種第4類 | ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動植物油類などの引火性液体 | 30~40%程度 |
乙種第5類 | 有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物、アゾ化合物、ヒドロキシルアミンなどの自己反応性物質 | 60~70%程度 |
乙種第6類 | 有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物、アゾ化合物、ヒドロキシルアミンなどの自己反応性物質 | 60~70%程度 |
丙種 | ガソリン、灯油、軽油、重油など | 50%前後 |
※参考:危険物取扱者について|一般財団法人消防試験研究センター
甲種、乙種、丙種は扱える危険物の範囲が違うため、難易度はそれぞれによって異なります。
すべての危険物を扱える甲種は最も難易度が高く、合格率は約40%程度です。
乙種は第1類~第6類と取り扱える危険物が細かく分類分けされています。そのうち最も受験者数の多い第4類の合格率は約50%弱です。
危険物取扱者資格のうち、最も難易度が低いとされている丙種の合格率は、約50%程度です。
どの種も出題範囲が広く、すべての科目で60%以上の点数を取る必要があるため、難易度は高いといえます。
公務員
収入や待遇が安定している公務員はどの時代でも需要のある職業です。
ひとくちに公務員といっても、国家公務員や地方公務員と種類があり、さらに教員、警察官、消防士、市役所職員など職種は多岐にわたります。
一般的に公務員試験を受けるためには、最低でも高卒以上の学歴が必要です。
公務員試験は経歴不問であるため、受験資格を満たし試験さえ合格すれば誰でも公務員職に就けます。
しかし、高校卒業後から一定期間が経過すると受験資格がなくなります。
難易度
■公務員の一例
難易度 | 職種の例 |
比較的高難易度とされるもの | ・国家公務員総合職 ・外務省専門職 ・裁判所事務官 ・国会職員 ・都庁・都市圏県庁職員 ・政令市・特別区職員 ・航空管制官 |
比較的中難易度とされるもの | ・国家一般職 ・国税専門官 ・法務教官 ・国立大学法人職員 ・県庁職員(大卒) ・市町村職員(大卒) |
比較的低難易度とされるもの | ・県庁職員(高卒) ・市町村職員(高卒)・消防官 ・警察官 ・刑務官 ・自衛隊 |
公務員試験は種類や職種によって難易度が異なります。
そのため、事前にどの職種に就き何をしたいかを明確にする必要があります。
たとえば、自衛官や刑務官などは人手不足のため、需要が高く試験にも合格しやすいとされています。
しかし、最も重要なことは職務をまっとうできるか否かを検討することです。
国家一般職や地方上級コースは待遇がよく人気もありますが、難易度は高くなります。
運行管理者
トラックやバスなどの事業用自動車を運転する人の乗務割作成や健康管理、睡眠・休憩施設の保守管理を行う、運送事業に不可欠な国家資格です。
法律に基づき、安全に運行するための指揮命令系統を担います。
事業用自動車に対する安全への意識向上にともない、年々需要の上昇している資格です。
難易度
運行管理者試験を受験するには、1年以上の運行管理に関する実務経験が必要です。
また、運行管理者の合格率は、平成23年度が46.8%だったことに対し、令和2年度の合格率は30.7%と年々上昇しています。
■運行管理者試験の合格率(過去5回)
年度・回数 | 合格率 |
令和3年度第1回試験 | 29.8% |
令和2年度第2回試験 | 43.9% |
令和2年度第1回試験 | 30.7% |
令和元年度第1回試験 | 31.7% |
平成30年度第2回試験 | 32.8% |
令和元年度第2回試験は新型コロナウィルスの影響により中止。
難易度に関しては、いくら実務経験が長かったとしても、一夜漬けや少しの学習だけで取得できるものではありません。
衛生管理者
衛生管理者は、誰もが快適で健康的に仕事ができる職場づくりを推進する仕事です。職場環境の整備は、労働事故を未然に防ぐことに繋がります。
労働者が50人以上常駐している企業では、1人以上の衛生管理者を設置することが義務付けられています。
しかし、有資格者が不足しているため社会的ニーズが高く、就職や転職、復職にも有利な国家資格です。
管理職の方が取得すれば、昇給やキャリアアップも期待できます。
難易度
すべての職種で業務を行える第一種衛生管理者試験の合格率は約40%強、危険物を取り扱う職種では業務を行えない第二種衛生管理者試験の合格率は約50%強です。
■衛生管理者試験の合格率(令和2年度試験)
試験種別 | 合格率 |
第一種衛生管理者 | 43.8% |
第二種衛生管理者 | 52.8% |
※参考:試験実施統計
危険物に関する問題が出題される第一種の方が難易度は高い傾向にあります。
しかし、ほかの国家資格と比較すると、難易度は下がります。半年程度の学習期間を設け、毎日計画的に学習していれば初めての方でも合格を狙える難易度です。
電験三種
発電所や工場、ビルなど、一定規模以上を有する施設の電気設備工事や保守・運用をするための国家資格です。
正式名称を「電気主任技術者試験」といい、独占業務として電気設備の保安監督を行います。
電気施設を有する事業主には電験三種取得者の設置が義務付けられているため、需要が安定している資格です。
難易度
電験三種試験は過去の問題と同じものが出題されることは少なく、4科目すべてで合格点を取る必要があります。
そのため、合格率も10%弱と低く、ほかの電気系統の資格と比べても難易度の高い試験です。
試験内容は専門知識を問われるものや応用力が試されるもの、実務経験が必要なものなど、多岐にわたります。
1科目合格すれば3年間は有効であるため、長期的な計画を立てて学習することもひとつの方法です。
司法書士
司法書士は、司法に関する書類の作成や、登記を代理するための国家資格です。
業務内容は、司法や登記に関するもののほかに、事業管理の補助や相談、遺言書の作成や遺言の証人などがあります。
司法書士は社会的ステータスが高く資格試験の知識をすぐに活かせるため、即戦力として活躍できます。
また、司法書士の登録者数はまだ少なく希少性が高いため、社会ニーズがますます高まると予想される職業です。
■司法書士と他資格間の登録者数(令和2年度時点)を比較した表
資格名 | 登録者 |
司法書士 | 22,742人 |
弁護士 | 42,164人 |
税理士 | 78,612人 |
難易度
司法書士試験の合格率は約5%弱で、文系国家資格では最難関資格のひとつです。
■司法書士試験と他資格試験間の合格率(令和3年度試験)を比較した表
資格名 | 試験合格率 |
司法書士試験 | 5.14% |
司法試験 | 41.5% |
税理士試験 | 18.8% |
参考:【速報】令和3年度(第71回)税理士試験合格発表 合格者数5,139人・合格率18.8%
司法書士試験には2種類の択一問題と記述問題が存在し、そのすべての問題で基準点を満たす必要があります。
長期の学習計画を立て、しっかりと対策を立てて挑まなければ、合格は難しい資格です。
シニア層におすすめの資格まとめ
シニア層に人気のある資格をご紹介します。
ケアマネジャー
要介護者やその家族の希望に沿ったケアプランを作成し、適切なサービスを受けられるように自治体やサービス事業者などとをつなぐ職業です。
介護保険に関すること以外にも、介護給付金費の管理や生活保護申請の補助、高齢者へ地域活動参加を促すことなど、業務範囲は多岐にわたります。
介護業界でのステップアップにも役立つ、高齢化社会の現在においてニーズの増加している資格です。
難易度
ケアマネージャーの合格率は毎年変動が大きく、約10~20%の間です。介護福祉士や社会福祉士などの類似資格と比較しても合格率が低く、難易度の高さが伺えます。
■ケアマネジャー試験の合格率(過去5年)
年度 | 合格率 |
令和3年度 | 23.3% |
令和2年度 | 17.7% |
令和元年度 | 19.5% |
平成30年度 | 10.1% |
平成29年度 | 21.5% |
この合格率の低さの原因は、問題数と難易度に比べて試験時間が短く、出題形式も五肢複択であるためと言われています。
時間内に五肢複択の問題を解くためには正確な知識が必要なため、事前に適切な対策を取り、しっかりと学習することが大切です。
レクリエーション介護士
高齢者の「QOL(生活の質)」を向上させることや、健康維持・促進をサポートするひとつとして求められているものがレクリエーションです。
レクリエーション介護士は、介護の知識を生かして安全なレクリエーションの企画から実施まで、すべてに携わります。
高齢者の喜びや生きがいを生み出す、やりがいのある仕事です。
介護の仕事に役立つことはもちろん、ボランティア活動にも活かせる資格です。
難易度
レクリエーション介護士には2級と1級があり、1級は2級を取得していなければ受験できません。
勉強方法は通信講座と通学講座の2種類から選べます。
通信講座であれば数か月の学習期間を経て、自宅でテキストや資料を見ながらの受験が可能です。
通学講座であれば、2日間で教育課程を終えることができます。
2級、1級ともに最終試験で60%以上の点数を取れば合格です。
マンション管理士
マンションに関する修繕や災害対策、運営トラブルなどのさまざまな問題解決のために、アドバイスや相談を請け負うコンサルタントがマンション管理士です。
業務内容は幅広く、管理組合の運営や修繕計画の立案指導なども行います。
築30年を超える高経年マンションが急増している現在において、需要が急増している国家資格です。
難易度
マンション管理士の合格率は約7~9%と低く、難易度の高い試験といえます。
出題範囲がマンションの構造・設備に関する問題のほかに法律問題も多いことが一因です。また、受験資格がなく誰でも受験できるため、受験者数が多いことも影響していると言われています。
■マンション管理士試験において想定される試験範囲
大まかな範囲 | 具体的な内容 |
(1)マンションの管理に関する法令及び実務に関すること | 建物の区分所有等に関する法律、被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法、マンションの建替え等の円滑化に関する法律、民法(取引、契約等マンション管理に関するもの)、不動産登記法、マンション標準管理規約、マンション標準管理委託契約書、マンションの管理に関するその他の法律(建築基準法、都市計画法、消防法、住宅の品質確保の促進等に関する法律等) 等 |
(2)管理組合の運営の円滑化に関すること | 管理組合の組織と運営(集会の運営等)、管理組合の業務と役割(役員、理事会の役割等)、管理組合の苦情対応と対策、管理組合の訴訟と判例、管理組合の会計等 |
(3)マンションの建物及び附属施設の構造及び設備に関すること | マンションの構造・設備、長期修繕計画、建物・設備の診断、大規模修繕 等 |
(4)マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること | マンションの管理の適正化の推進に関する法律、マンション管理適正化指針 等 |
学習して知識を身に付けるだけでなく、実際に過去問題を解いたり模試試験を受けたりして対策を取ることが重要です。
子育て支援員
「子ども・子育て支援新制度」に基づき、平成27年から始まった比較的新しい職業です。
実務経験や受講要件などがなく、国に定められた研修を受ければ誰でも目指せます。
活躍の場は保育所だけでなく、乳児院や児童養護施設など多岐にわたります。
正社員での採用はあまりない代わりにパートやアルバイトでの契約が多いため、定年後のすきま時間に働きたいシニアの方にぴったりの資格です。
難易度
子育て支援員の研修は「放課後児童コース」「社会的養護コース」「地域保育コース」「地域子育て支援コース」の4つに分かれています。
■子育て支援員
コース | 分野 |
地域保育コース | 地域型保育(小規模保育事業・糧的保育事業・事業所内保育事業)、 一時預かり事業 |
地域子育て支援コース | 利用者支援(事業・基本型)、利用者支援(事業・特定型)、地域子育て支援拠点事業 |
放課後児童コース | 学童クラブ |
社会的養護コース | 乳児院児童養護施設等 |
※参考:子育て支援員になるまでの流れ|子育て支援員にテンシン!|東京都
地域保育コース|子育て支援員にテンシン!|東京都
地域子育て支援コース|子育て支援員にテンシン!|東京都
放課後児童コース|子育て支援員にテンシン!|東京都
社会的養護コース|子育て支援員にテンシン!|東京都
8科目各8時間の共通の基本研修に加え、5~9科目あるコースごとの専門研修を規定時間受講することで、誰でも資格取得が可能です。
資格取得後のフォロー体制も整っており、各自治体で業務状況に合わせたフォローアップ研修が継続して行われます。
薬膳コーディネーター
身体の不調改善や、健康な身体づくりを促す食事である「薬膳」のスペシャリストが薬膳コーディネーターです。
薬膳は肌荒れや肩こり、むくみなどの身体に現れる不調だけでなく、イライラや落ち込みなどのメンタル改善にも役立ちます。
薬膳の知識は、自身や家族の食生活を豊かにすることはもちろん、地域や職場での健康な身体作りにも貢献できます。
難易度
薬膳コーディネーターはユーキャンの通信講座を受けることで受験資格が与えられます。受験は自宅ででき、テキストや資料を見ながらの回答が可能です。
そのため、合格率は非常に高く、難易度の低い試験です。
万が一合格できなかったとしても、最大12か月間であれば、3回までは受けなおすことができます。
終活アドバイザー
人生の最期まで自分らしく生き、残された人が困らないように準備をするための終活。
終活アドバイザーは、人生の後半期に向けたライフプランの設計をサポートする専門家です。
年金や介護保険料などの社会保険制度のほか、葬儀・お墓・財産分与など、老後に向けての準備は多岐にわたります。
自身の終活にも役立つため、シニア世代に人気の資格です。
難易度
指定の講座を受けることで、受験資格を得られます。
合格率は公表されていませんが、在宅で試験を受けられる点や、受講期間内であれば何度でも受験できる点などを考えると、取りやすい資格といえるでしょう。
想定勉強時間も1日1時間~30分で4か月と設定されているため、カリキュラムに沿って学習すれば無理なく合格が目指せる難易度です。
介護予防健康アドバイザー
超高齢化社会に伴い、介護施設の不足や老老介護が問題視されている現在において、健康寿命を伸ばして介護を予防することの重要性が唱えられています。
そのための安全な運動指導や、健康的な暮らしを維持するためのサポートをする存在が介護予防健康アドバイザーです。
介護や福祉の現場で役立つことはもちろん、自身や家族の健康にも役立つ実践的な資格です。
難易度
受験資格を得るためには指定の講座を受講する必要があります。
自宅で受験でき、テキストを見ながら回答できるだけでなく、6か月間の受講期間内であれば何度でも受けられるため、難易度は低いといえます。
標準受講期間は3か月です。
短期速習カリキュラムで効率よく学ぶことができます。
趣味を資格に!
趣味に活かせる資格をご紹介します。
ネイリスト技能検定
ネイルに関する正しい知識と技術を身に付けるためのネイリスト技能検定。
3級から1級があり、とくに2級と1級はネイル業界への就職にも役立つ資格です。
ネイリストであれば誰でも取得しているわけではないため、この資格を取得することで就職率が格段に上がります。
もちろん、セルフネイルや家族・友人へのネイルアートも楽しめます。
難易度
各級すべてに、学科試験と実技試験があります。3級は初心者向けであるため、難易度も高くありません。合格率も90%前後です。
2級と1級の合格率は、2級の合格率が50%前後、1級の合格率が40%です。
合格率から見るとそれほど難易度は高くないように見えます。
しかし、実技試験の難易度が非常に高いため、試験自体の難易度も高まります。
整理収納アドバイザー
整理収納アドバイザーは整理・収納に困っている人へ向けて、整理の考え方や収納のコツなどをアドバイスする整理収納のプロフェッショナルです。1級を取得することで「セミナー講師」や「コンサルティング業務」などの業務を行えます。
3級や2級であっても、整理収納のノウハウが身に付くため、日常生活のあらゆる場面で生かせます。
難易度
整理収納アドバイザーには3級、2級、1級があります。最も難易度の低い3級には試験がないため、指定講座を受講するだけで必ず合格できます。
2級も難易度は低く、ハウスキーピング協会主催の講座を受講後に簡単な問題に答えるだけです。
ハウスキーピング協会公式サイトでは、ほぼ全員が合格できると記載されています。
1級は1次試験と2次試験があります。
合格率はそれぞれ、1次試験が80%程度、二次試験は90%と、それほど高い難易度ではありません。
インテリアコーディネーター
インテリアコーディネーターは、住宅やインテリアに関する知識や技術を使って家具やカーテン、照明などのインテリア商品をコーディネートする仕事です。
主にハウスメーカーや不動産会社などの建築関連の会社や、インテリア業界、デザイン業界への就職に活かせます。
有資格者は即戦力とみなされ、結婚や育児後の再就職にも有利です。
就職だけでなく、自宅の模様替えやリフォームにも役立ちます。
難易度
インテリアコーディネーターの難易度は、比較的高いといえます。
試験には1次試験と2次試験があり、1次試験に通らなければ2次試験を受けることができません。
それぞれの合格率は1次試験が約30%前後、2次試験が50%前後で、全体を通した合格率は約20%ほどです。
特に、1次試験は出題範囲が広く9分野から出題されるため、各分野を幅広く勉強する必要があります。
パーソナルカラリスト検定
「人と色」に重点を置いて色彩や配色調和の知識を身に付け、美容やファッションに生かすための資格です。
1人1人に似合う色を色彩や配色知識から総合的に判断し、似合う色を提案できます。
就職や転職・復職などに直接役立つ資格ではありませんが、美容やファッション、ブライダル業界の仕事で知識を活かせます。
自身のメイクやファッション、インテリアにも活かせる、日常生活に重宝する資格です。
難易度
3級は75%、2級は70%、1級には1次試験と2次試験があり、どちらも50%前後の合格率です。
ただし、1級を受験するためには3級と2級に合格している必要があります。
しかし、難易度としては1級でもそれほど高くはありません。
事前にしっかりと対策を取っていれば、比較的簡単に合格できる可能性は高い資格です。
スポーツ栄養プランナー
「スポーツ栄養」に関する知識を学び、スポーツをする人やサポートする人の運動と健康に役立てる資格です。
トレーニング方法や競技内容によって、必要になる栄養素はそれぞれ異なります。
栄養素の摂取を適切に行いコンディションを整えることは、パフォーマンスの向上にもつながります。
そのため、アスリートにとって栄養サポートは欠かせません。
また、スポーツだけでなく、健康の観点からもこの資格は役立ちます。
難易度
スポーツ栄養プランナーは指定の講座を受講した人のみが受験できる資格です。
試験は在宅で受けられ、制限時間もなく、テキストを読みながら解くことができます。
7割以上正解すれば合格となるため、難易度は低いといえます。
しっかりと学習したうえで焦らずに問題を解けば合格できる難易度です。
資格を取得するメリット
資格を取得するとさまざまなメリットを受けることができます。代表的なものを4つご紹介します。
専門性の高い職業に就ける
専門性の高い職業には、資格や免許を取得しなければ働けない「業務独占資格」を必要とするものがあります。
ほかにも、職業を名乗ることに必要な「名称独占資格」や資格保持者がいなければ業務ができない「必置資格」などが存在します。
このような専門性の高い職業は資格を取得する必要があることから、収入が高くなりやすい特徴があります。
また、労働市場でのニーズも高く、就職や転職・復職に大変有利に働くでしょう。
キャリアアップにつながる
資格はすでに就いてる職のキャリアアップや昇任・昇給にも有利です。
企業によっては資格の取得を昇任や昇給の条件としているところもあるため、明示されている場合はほぼ確実にキャリアアップを目指せます。
資格の取得自体が昇任・昇給の条件ではなかったとしても、資格を取得することによって自分自身のスキルアップにつながります。
これにより営業成績や生産性が上がれば、間接的に昇任や昇給、労働条件、待遇アップを期待できます。
しかし、キャリアアップだけを目的としてむやみに資格を取得することはおすすめしません。自分の将来像や目標を明確にし、目標達成に必要な資格を取得することがキャリアアップには大切です。
仕事の幅が広がる
たとえ業務に直接関係のない趣味で取得した資格であっても、いつ何時役立つかは分かりません。
異動や新規事業の立ち上げや転職といったタイミングで、取得している資格を活かせる可能性があります。
万が一資格を役立てられれば、社内評価に役立つでしょう。
とくに、学校や養成施設の卒業が必須条件の資格や実務経験の必要な資格であれば、資格を活かして仕事の幅を広げられる確率は一層高まります。
たとえば、メンタルや心理に関わる資格であれば、人間関係の悩みを軽減することや、営業成績の向上につながる可能性があります。
スキルを証明できる
資格とは、特定のスキルを有していると証明するものです。そして、資格を取得したということは相応の努力をしたことの証明にもなります。
どのような資格であっても、取得するためには努力が必要です。
資格を取得することは、それ自体がひとつの物事に取り組むスキルがあることの証明となります。
就職や転職の際に履歴書に記載して自分自身の努力や取り組みをアピールすれば、有利になる可能性もゼロではありません。
資格を取得する際の注意点
資格はただ無暗に取得すればすべてがメリットにつながるわけではありません。資格を取得するときの注意点をご紹介します。
実務経験が必要な資格も
資格を得るためには、試験を受けなければなりません。
しかし、この試験を受けるために実務経験や学歴を必要とすることがあります。
たとえば、介護福祉士の受験資格は専門の養成学校に通わない場合、最低でも3年以上の関連する職での従事期間と2年以上の実務経験が必要です。
国家試験はとくに実務経験や学歴を必要とする傾向があるため、事前に受験要綱を確認する必要があります。
資格を取得するときは、試験に関する内容や難易度だけでなく、受験資格や合格後の研修制度についても事前に調べなければなりません。
資格の需要があるのか
希少性や難易度によってはあまり需要がない場合も珍しくありません。
たとえば、少し勉強すれば取得できるような難易度の低い資格は誰でも取れると判断され、就職や転職にはあまり役立たないことも多くあります。
対して、1級建築士や税理士などの受験資格も試験内容も難しいような、供給が少なく希少性の高い資格であれば労働市場での需要は上がります。
このような極端に取得の難しい資格でなくても、希少性の高い資格や需要が見込める業種を選択することが重要です。
難易度が高ければよいわけではない
どれだけ難易度が高いものだとしても、就職先の企業が必要としていない資格や、募集に対して求職者が多い資格は、就職や転職が有利になるとは限りません。
また、難関資格は通信講座ではなく養成施設やスクールへ通う必要があることも珍しくありません。
そのため、取得費用が高くなることや、取得までに長く期間を要することが多くあります。
取得する資格を選ぶには、取得することによるメリットや、取得までのコストも視野に入れる必要があります。
自分の職種や目標を考えて、本当に必要な資格を選ぶことが重要です。
仕事内容と関係のある資格を
過去に取得していたものが思いがけず役に立つ可能性はあるかもしれませんが、新たに取得する資格は、業務内容と関係のあるものでなければ仕事に役立てられません。
とくに、面接時には業務内容とかけ離れている不要な資格ばかりを記載し、行き過ぎたアピールをしてしまうことも控えましょう。
なぜなら、実務能力や応募理由に疑念を持たれマイナス評価につながる可能性があるためです。
昇任や昇給などのスキルアップや就職、転職などのために資格取得を考えているのであれば、業務内容に即した資格を選択することが重要です。
おすすめの資格まとめ
年々資格の種類は増加しています。
就職・転職やキャリアアップに役立つ資格のほかにも、実生活や趣味で楽しめるものなど、種類はさまざまです。
数ある資格から取得を検討するときは、自分の目的や講義スタイル、受験費用、受験内容を確認することが大切です。
趣味や実生活のために取得するものか、職に活かすために取得するのかを見極め、自分に合った資格を選んでください。