キャリアアップや年収アップを目的に、資格取得を目指している方も多いのではないでしょうか。
実際、資格によっては給料が上がったり、転職の可能性が広がったりします。
しかし、資格の中でも「中小企業診断士」は取得困難であるにも関わらず、ネットでは意味がないといわれています。
取得しても意味がないのならば、中小企業診断士取得を迷われる方も多いでしょう。
そこでこの記事では、中小企業診断士が意味がないからやめとけといわれる真相について紹介します。
併せて、そもそも中小企業診断士を取得したほうが良いのか、そうでないのかについても触れていきます。
この記事の目次
中小企業診断士取得はやめとけと言われる理由
ネットで中小企業診断士取得について調べてみると、「やめとけ」とワードが出てくるため取得を迷う方もいるでしょう。
中小企業診断士はやめとけと言われる理由は、主に次の4つが理由です。
中小企業診断士は受験資格を必要としない最難関資格であるものの、必ずしも役に立つわけではありません。
もしも中小企業診断士取得で人生が大きく変わると思っているならば、取得後に理想と違うとなる可能性があります。
そうならないためには、まずは中小企業診断士取得はやめとけといわれる理由を知っておきましょう。
独占業務がないから
中小企業診断士は最難関資格であり、経営に必要な知識を身につけられるものの、独占業務はありません。
そのため、中小企業診断士は税理士や社労士など独占業務がある士業に比べて、独立がしにくいのです。
さらに独立開業をしないにしても、経営コンサルタントは誰でも名乗れる仕事です。
他の士業に比べて独占業務がなく、業界自体無資格でもこなせる業務、このような理由から中小企業診断士は意味がないといわれています。
資格だけとっても役に立たない
先述したように、中小企業診断士はあくまで知識があることを表す資格です。
経営コンサルタントでは資格の有無よりも経験が重要であるため、中小企業診断士取得で大きく差をつけられるわけではありません。
実際、資格を所有していなくとも活躍している経営コンサルタントは多くいます。
中小企業診断士はあくまで資格にしか過ぎず、経験があるわけではないため取得しても意味ないといわれています。
資格取得が難しすぎるため
中小企業診断士の合格率は3%〜8%と10%を切っている、最難関資格の1つです。
中小企業診断士は経営に必要な知識である次の7科目を求められます。
- 「経済学・経済政策」
- 「財務・会計」
- 「企業経営理論」
- 「運営管理」
- 「経営法務」
- 「経営情報システム」
- 「中小企業経営・政策」
さらに二次試験では事例と口述試験に受かる必要があります。
勉強分野が幅広く難易度が高いがゆえに、800時間から1000時間の学習時間が必要と短時間で合格する資格ではありません。
独占業務がないだけではなく、資格取得自体難しすぎるため意味がないといわれています。
必ず儲かるとは限らないため
中小企業診断士の年収は300万円以内から3000万円以上と、とても幅があります。
ここからわかるように、中小企業診断士自体は難しい資格であるものの、取得したとしても必ず稼げるわけではないのです。
さらに何度も申し上げたように、中小企業診断士はあくまで資格です。
資格を必要としない経営コンサルタントでは独占業務がないからこそ、実績や経験を積むことが必要となります。
中小企業診断士取得だけで大幅な年収アップを実現するのは困難です。
中小企業診断士は取得しても無駄?
では、中小企業診断士は取得しても無駄かといわれると、そんなことはありません。
その理由としては、次の2つです。
ここでは、中小企業診断士が無駄にならない理由を詳しくみていきましょう。
経営に関する知識が身につく
中小企業診断士は経営に関する幅広い知識が身につくため、決して無駄ではありません。
後ほど詳しく紹介しますが、経営に携わる仕事をしたい人にとって必要不可欠な知識を身につけられます。
さらに中小企業診断士は受験資格がないため、時間が余っていて経営に関する知識を身につけたい場合は、挑戦してみるのも良いでしょう。
努力次第で年収アップが可能
中小企業診断士は副業のブログや講師としてお金を稼ぐのに有利になったり、本業での年収アップを実現できたりします。
さらに実績を積んでいけば、独立をして数千万円といった年収を実現することも可能です。
若いうちから中小企業診断士を取得すれば転職の際に有利になることもあるため、年収アップの手段として取り組んでみるのもおすすめです。
中小企業診断士取得がおすすめな人
中小企業診断士は合格率が低く難しいものの、人によっては取得しても意味がない場合もあります。
ただし次に当てはまる人ならば、中小企業診断士の取得がおすすめです。
ここでは、それぞれの項目について詳しくみていきましょう。
経営に携わる仕事をしたい人
中小企業診断士は経営学や企業経営理論、企業経営理論など、経営に関する知識を身につけられます。
そこで将来的に経営に関する仕事をしたい、副業で経営コンサルタントに取り組みたいといった場合は、中小企業診断士で学習した知識を活かすことができます。
キャリアがないにしても中小企業診断士はとても難しい資格であるため、信頼にもつながるはずです。
本業の昇進を狙っている人
企業によっては中小企業診断士の取得によって、資格手当として月に1万円から3万円の支給がされる場合があります。
中小企業診断士取得で転職や独立をするわけではないものの、本業で年収アップを狙っている場合には最適です。
とくに30代以降の転職が厳しく独立にも挑戦しにくい年代の場合は、中小企業診断士の取得によって環境を変えずに年収アップを実現できます。
取得までに時間はかかるものの、転職をせずに年収アップしたい方には最適です。
副業でお金を稼ぎたい人
中小企業診断士を取得すれば、次の副業に挑戦しやすくなります。
- コンサルティング業務
- ブログや本の執筆
- 資格講座の講師
- セミナーの講師
就業後や休日にコンサルティング業務、経験を元に本の執筆や資格講座の講師と、さまざまな副業に挑戦できます。
本業は続けながら、休日に副業をすれば年収アップが可能です。
資格手当として本業の年収がアップするうえ、副業にも挑戦すれば大幅な年収アップが期待できます。
中小企業診断士取得をおすすめできない人
先述したように、中小企業診断士はすべての人に適している資格ではありません。
具体的には次に当てはまる人が中小企業診断士を取得したとしても、「取得しても意味がなかった」となる可能性があります。
どのような人に中小企業診断士取得が向いていないのか、詳しくみていきましょう。
取得すれば人生逆転すると思っている人
中小企業診断士は取得困難な資格であるものの、取得しただけで人生が逆転するわけではありません。
何度も述べたように中小企業診断士は独占業務がないがゆえに、コンサルタントは資格がなくとも取り組める業務です。
さらに資格の有無よりも経験豊富な人のほうが信頼されやすいため、独立後すぐに仕事を獲得できるわけではありません。
そしてコンサルタント業界に転職するにしても、実務経験のほうが重要視されます。
そのため、中小企業診断士を取得すればすぐに1,000万円以上を実現できる、転職もスムーズに行くと思っている場合はおすすめしません。
すでに経営者として成功している人
すでに経営者として成功している場合、中小企業診断士取得に時間がかかるうえ、すでに経営体制が整っているためあまり意味がありません。
万が一、経営に関する悩みがある場合は外部の経営コンサルタントに依頼したり、自分で経営を見直したりして学んでいくほうが効率的です。
中小企業診断士自体は経営に関する知識を身につけられるものの、取得時間や難易度を考えるとおすすめはできません。
他にやりたいことがある人
すでにやりたいビジネスがある場合は中小企業診断士に取り組んでから始めるよりも、先に経営を始めるほうが効率的です。
中小企業診断士取得にかかる時間は800時間から1000時間、取得してからビジネスを始めようと思うのは遠回りになります。
そのため経営についての基本を抑えてから、ビジネスを始めて実際に学習していくほうが効率的です。
中小企業診断士はコンサルタントとして働くうえで信頼される場面があるものの、自分でビジネスを始める場合は実際に事業に取り組むことをおすすめします。
勉強したくない人
中小企業診断士は合格率が非常に低く、勉強時間も並大抵のものではありません。
数週間や数ヶ月ではなく年単位で取り組む必要があるため、勉強嫌いな人が取得するのは困難です。
逆にいえば諦めが悪く、経営自体に関することが好きな人であれば、勉強は続けやすいでしょう。
勉強嫌いな人はよっぽどの理由がない限り、中小企業診断士に挑んだとしても挫折する可能性が高いため、おすすめしません。
中小企業診断士はやめとけ まとめ
中小企業診断士は独占業務がないにも関わらず、合格率が非常に低く勉強時間が年単位にも及ぶものです。
しかし、中小企業診断士を取得すれば経営に関する知識を身につけられるうえ、副業にも挑戦しやすくなります。
そのため、中小企業診断士の取得には意味がないわけではありません。
経営に関する知識を身につけたい、副業でコンサルタントに挑戦してみたいなどの場合は、中小企業診断士の取得に挑戦してみましょう。
もしも年収アップしたい場合は中小企業診断士取得後に実務経験を積んで、独立開業も視野に入れてみてください。