この記事は、「情報セキュリティマネジメント試験の概要」や「情報セキュリティマネジメント試験を受験するメリット・デメリット」が知りたい人向けに書かれています。
情報セキュリティマネジメントの資格取得を考えたとき「情報セキュリティマネジメントの資格って就職活動や仕事の場面で、どう活かせるんだろう」「試験の難易度はどのくらいなんだろう」と疑問に思うことありますよね。
IT分野について未経験者の人なら、「IT分野初心者だけど、受験できるのかな」「効率の良い勉強方法が分からない」と、なかなか踏み出せない人が多いことでしょう。
本記事では、情報セキュリティマネジメントの資格について以下の内容を紹介しています。
- 情報セキュリティマネジメント試験の概要
- 情報セキュリティマネジメント試験の難易度
- 情報セキュリティマネジメントの試験形態
- 情報セキュリティマネジメント試験の申し込み方法
- 情報セキュリティマネジメント試験のメリット・デメリット
- 情報セキュリティマネジメント試験の勉強方法3つ
この記事を読み終わる頃には、情報セキュリティマネジメントの資格について理解を深め、試験に向けた対策を始められるようになります。ぜひ最後までご覧になってください。
この記事の目次
試験の概要について
まず、情報セキュリティマネジメント試験の概要について順番に説明していきます。
情報セキュリティマネジメント試験とは、IT分野に特化した国家試験です。対象者としては、基本誰でも受験することが可能。ITパスポートの上位資格という位置付けになっています。
ここから、詳しく解説していきます。
情報セキュリティマネジメント試験とは?
情報セキュリティマネジメント試験は、2016年(平成28年)から開始されたIT系の国家資格です。
試験では、パソコンなど電子機器を使用するうえで考えられるリスクから機密情報を守り、安全に管理するスキルが問われます。
令和2年度からCBT方式が導入され、試験会場に設置されているパソコンを使用して解答する形式となりました。
近年、インターネットの普及やIT化の進行によって、情報機器での作業効率は向上し続けています。
しかし、これに伴って「機密情報の漏れ」や「ウイルスによる被害」などの危険性も後を経ちません。
このような巧妙な手口は幅が広く、1度対策をしても違う方法でサイバー攻撃を受けた場合、防ぐことが難しい傾向にあります。
そのため、情報セキュリティの安全性の維持には「PDCAサイクル」に沿った考えが必要不可欠です。なぜなら、機密情報を狙ったサイバー攻撃は多種多様だからです。
攻撃の仕方に合わせて対策も変化させる必要があります。
機密情報を守るためには、情報セキュリティの安全性を継続的に確保することが大切になってきます。
情報セキュリティマネジメント試験では、情報セキュリティを適切に管理する人材の育成が目的とされています。
情報セキュリティマネジメント試験の対象者と受験資格
IT系の国家資格と聞くと、「スペックの高さが求められそう」「受験するための条件があるのではないか」と考える人がいることでしょう。
情報セキュリティマネジメント試験は受験資格は不要です。
職種・部門問わず誰でも受験することができます。
「情報セキュリティをいかに確保するか」が重要視されている企業や組織社会ニーズの高まりにおいて、マネジメントは多くの場面で必要とされています。
また、「ITパスポート試験」に合格した方で、さらに高みを目指したいという方は受験することをおすすめします。
また、情報セキュリティマネジメント試験を検討するうえで向いている方の特徴は次の通りです。
情報管理について興味・関心がある方は、ぜひ挑戦してみてください。
- 機密情報を管理する仕事をしている方
- 情報セキュリティの評価・確認をする方
- ITパスポート試験合格者で、スキルアップしたい方
- 情報セキュリティ管理の知識・スキルを身につけたい方
情報セキュリティマネジメント試験の位置付け
情報セキュリティマネジメント試験は、ITパスポート試験の上位試験という位置付けがされています。
IPA独立行政法人 情報処理推進機構の「各試験のスキルレベル」によると、ITパスポート試験はスキルレベル1、情報セキュリティマネジメント試験はスキルレベル2に相当します。
ITパスポート試験は、IT社会について広く問われる一方で、情報セキュリティマネジメント試験は、専門的な知識が問われます。
次の章より、情報セキュリティマネジメント試験の内容について詳しくご紹介します。
試験勉強の参考にしてみてください。
試験の内容は?
続いて情報セキュリティマネジメント試験の具体的な内容について紹介します。
具体的な内容
情報セキュリティマネジメント試験の特色は「セキュリティ関連分野に特化」「国際・国内標準や公的ガイドラインに対応」の2つになります。
出題範囲は「基本的知識」「マネジメントの実践的能力」について問われ、選択式での解答方法となります。
試験会場は全国に設置されており、受験料は7500円(税込)です。試験日程はこちらでご確認いただけます。
午前試験の出題数は50問で各2点(100点満点)、午後試験は3問で各34点(100点満点)です。
試験時間はともに90分となります。
ここから詳しく説明していきますね。
情報セキュリティマネジメント試験の2つの特色
情報セキュリティマネジメント試験の特色1つ目は、「セキュリティ関連分野に特化していること」です。
内部不正の防止や情報セキュリティ関連法規への対応など、身近な事例に沿って出題されます。
情報セキュリティマネジメント試験の特色2つ目は、「国際・国内標準や公的なガイドラインに対応していること」です。
国際規格である「ISO/IEC 27001」や公的ガイドラインの「組織における内部不正防止ガイドライン」が求める対策について出題されます。
専門的な内容が出題されるため、無策に挑んでも合格できる可能性は低いでしょう。
特にIT初心者の人としては、設問を読み解くことさえ難しく感じることがあるからです。
IT社会について基礎的な知識を定着させてから挑戦することをおすすめします。
試験の出題範囲と形式
情報セキュリティマネジメント試験は、午前試験と午後試験に分かれています。
午前試験では基本的知識が問われ、午後試験ではマネジメントの実践的能力が問われます。
それぞれの出題範囲と出題形式は次の通りです。
出題範囲 | 出題形式 | |
午前試験 | 【重点分野】
①情報セキュリティ全般 (機密性・完全性・可用性、脅威、脆弱性、サイバー攻撃手法、暗号、認証) ②情報セキュリティ管理 (情報資産、リスク、ISMS、各種管理策、CSIRT) ③情報セキュリティ対策 (マルウェア対策、不正アクセス対策、情報漏洩対策、アクセス管理、情報セキュリティ啓発) 【関連分野】 ①テクノロジ系 (ネットワーク、データベース、システム構成要素) ②ストラテジ系 (システク監査、サービスマネジメント、プロジェクトマネジメント) ③マネジメント系 (サイバーセキュリティ基本法、個人情報保護法、不正アクセス禁止法) |
四肢択一式 |
午後試験 | ①委託先管理
②リスクアセスメント ③IT利用における情報セキュリティ確保 ④情報セキュリティ教育点・訓練などのケーススタディ ⑤業務の現場における情報セキュリティ管理の具体的な取組みである情報資産管理 |
多岐選択式 |
参考:情報処理技術者試験情報処理安全確保支援士試験 試験要網
試験の日程・試験会場・受験料
情報セキュリティマネジメント試験は、上期・下期の2回に分けて開催されます。
それぞれ1ヵ月ほどの期間を設けて実施されるため、スケジュールに合わせて都合の良い日に受験することが可能ですよ。詳しい日程はこちらから確認できます。
また、情報セキュリティマネジメント試験の会場は全国に設置されています。
試験の受験料は7,500円(税込)です。
支払い方法は、クレジットカード・コンビニ払い・Pay-easy払いに対応。支払い方法により、予約受付期限が異なりますので、事前に期日を確認しておきましょう。
試験の時間・出題数・配点
情報セキュリティマネジメント試験における、各試験時間、出題数、配点は以下の通りになります。
試験時間 |
出題数/解答数 |
配点 |
|
午前試験 |
90分 | 50問/50問 | 各2点(100点満点) |
午後試験 | 3問/3問 |
※各34点(100点満点) |
※上限は100点になるように配点
参考:情報処理技術者試験情報処理安全確保支援士試験 試験要網
なお、午前試験・午後試験ともに60点以上が合格基準となります。
全ての問題に触れるためには、午前試験は1問2分以内、午後試験は1問30分のペースで回答する必要があります。
特に午後試験は1問の配点が高く設定されています。
長い文章による問題形式となっており、午前試験の内容を応用した問題が出題されます。
したがって、午前試験の知識がある程度定着してきたタイミングで、午後試験の勉強に取り組むことをおすすめします。
英単語を暗記できていない状態で、英作文を読み解くことが難しいことと同じ考えになります。まずは基礎知識の取得に重点を置いて勉強しましょう。
加えて、午前試験を突破しないと午後試験を受験することができません。午前試験が確実に合格できる状態に到達している必要があります。
また、午後試験の内容を勉強する際は、時間をしっかり確保できる休日に取り組みましょう。
文章を読解するだけでも、かなり時間がかかってしまう可能性があるからです。
入念な対策を意識して試験勉強に取り組みましょう。
試験の難易度は?
この章では、情報セキュリティマネジメント試験の難易度について以下の順番で解説します。
試験の難易度
2021年11月の情報セキュリティマネジメント試験の合格率は、53.9%となっています。
基本情報技術者試験は数学的な設問が多く、情報セキュリティマネジメント試験よりも難しいとされています。
なお、情報セキュリティマネジメント試験に合格するための勉強時間はおよそ200時間です。
ここから、詳しく解説していきます。
試験の合格率
情報セキュリティマネジメント試験の合格率は年々下がってきています。
IPA独立法人 情報処理機構の試験結果情報によると、2016年に実施された初回試験の合格率は88%でした。
しかし、直近の2021年11月には53.9%にまで低下。つまり、2人に1人の合格率となっています。
ただ、情報セキュリティが重要視されつつある昨今において、合格者が増える可能性も考えられるでしょう。なぜなら、情報セキュリティマネジメント試験は他の試験と比較すると合格率は高く、資格としての歴史も浅いからです。
今後の受験者数や合格率の変動が読めないことから、受験を検討している人は難易度が上がらないうちに資格を取得することをおすすめします。
基本情報技術者試験の難易度との違い
情報セキュリティマネジメント試験と基本情報技術者試験の難易度には、試験対象者の違いが関係しています。
情報セキュリティマネジメント試験は「IT利用者」を対象とした試験内容となっています。
一方で、基本情報技術者試験は「IT技術者」を対象としているため、情報セキュリティマネジメント試験とは異なる試験内容となります。
また、情報セキュリティマネジメント試験と比べて試験時間が150分と長く、計算問題や開発に関係する設問が出題されることが特徴です。
数学的要素が強い傾向にあることが、情報セキュリティマネジメント試験との難易度の差を生み出しているようです。
試験合格に必要な勉強時間とは?
情報セキュリティマネジメント試験に合格するために必要な勉強時間は、合計約200時間といわれています。
1日3時間の勉強だと、約2ヶ月の継続で合格できる計算になります。
しかし、いくら時間をかけても知識が定着していなければ合格は難しいでしょう。
「ただ問題集を解いているだけ」「参考書を読んでいるだけ」では、200時間以上を勉強に費やす可能性も考えられます。
得意・不得意分野を把握し、苦手意識を確実に減らしていくことが大切になります。
要点を絞って勉強することで、勉強時間の短縮にも繋がりますよ。
試験の受験の流れを解説!
情報セキュリティマネジメント試験を受験する手順は以下の通りです。
- 受験会場と日時を決めて申し込む
- 予約した会場で試験を実施する
- IPAホームページで合否を確認する
- 合格証書が郵送される
注意点として、試験会場は満席になり次第申し込みを終了することがあります。希望する試験会場で受験することができなくなってしまう可能性があります。
受験することが決定している人は、予約状況を定期的に確認し、早めに申し込みを済ませてしまいましょう。
試験会場・日程のネット予約はこちらから可能です。
情報セキュリティマネジメントの資格を取得するメリットとは?
情報セキュリティマネジメントの資格を取得するメリットは以下の2つです。
順番に紹介していきます。
就職活動でアピールできる
まず、就職活動を控えている学生は、実績としてのアピールが可能です。
国家資格であることから、名刺に記載することもできますよ。
特にIT分野に対して苦手意識がある企業へのアピールは、効果抜群です。なぜなら、非IT企業において、IT分野の知識がある人材は貴重な存在だからです。
例えば、就職を希望する企業がコンサルティングをしているなら、情報セキュリティコンサルタントとして活躍することがアピールできます。
就職活動を控えている方は、IT分野について興味・関心があることを積極的にアピールすることを意識してみてください。
ITセキュリティ関係の上位資格を目指せる
また、情報セキュリティマネジメントの上位資格として「ITストラテジスト」や「情報処理安全確保支援士」を目指すことができます。
ITストラテジストはITエンジニア向け、情報処理安全確保支援士はIT技術者向けの試験内容となっています。
また、どちらも試験難易度はレベル4。
情報技術者試験の中では、難関資格として位置付けられています。
どちらの資格も、取得することで更なるスキルアップを目指すことができます。
IT業界で活躍する場面を増やしたい人は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
資格を取得するデメリットはある?
情報セキュリティマネジメントの資格を取得することには、以下のような2つのデメリットもあります。
1つずつ解説していきますね。
就職活動で必ず有利になるとは限らない
まず、情報セキュリティマネジメントの資格を所有していても、内定がもらえるとは限りません。なぜなら、IT初心者でも挑戦しやすい入門レベルの資格だからです。
特に、ITパスポート試験に合格し、基礎的な知識がある方なら短期間の試験勉強で合格できてしまいます。
中小企業やIT分野に疎い企業なら考慮されやすいですが、大手企業の場合は考慮されにくい傾向があります。
IT分野の慢性的な人材不足から、実践的スキルや即戦力を持った人材を求めている可能性があるからです。
また、企業によっては上位資格を所有する社員が多く在籍していることから、インパクトに欠けてしまうことも考えられます。
より就職や転職を有利に進めたいなら、上位資格である「基本情報情報技術者」や「応用情報技術者」の資格取得をおすすめします。スキルが高い人材として、採用担当の目に留まりやすくなりますよ。
情報セキュリティマネジメントの資格は、全く役に立たない資格ではないです。企業によっては、情報セキュリティマネジメントの資格を必須とするケースもあります。
所有していて損はない資格になります。受験を検討している人は、前向きに挑戦することをおすすめします。
IT経験者には物足りなく感じる
情報セキュリティマネジメントはIT初心者でも取得しやすい資格です。
しかし、裏を返すとIT経験者の方にとっては物足りなく感じる資格といえます。なぜならITパスポートの上位資格とはいえ、専門性に乏しいからです。
試験勉強で得た知識を直接IT業界へ活用することを検討したとき、情報セキュリティマネジメントの試験勉強で得た知識の企業への継続的な貢献に繋がりにくいでしょう。
ある程度の経験を積んでいるIT経験者の方なら、情報セキュリティマネジメントより、更に難易度が高い資格に挑戦することをおすすめします。
貪欲に試験勉強に打ち込めるのはもちろん、スキルアップにも繋がるからです。
「IT分野での経験はあるけど、どのくらい実力があるか分からない」「思い切って上位資格に挑戦して失敗するのが怖い…」と自信がない方は、過去問を解いてみましょう。
特に過去の試験問題に何度も出題される問題は、得点を稼ぎやすいポイントとなります。傾向を確認することができますよ。
過去問についてはこちらから確認できます。
自身の理解度を把握して、取り組みやすいと感じる資格から挑戦してみてください。
試験の勉強方法は?
情報セキュリティマネジメント試験の勉強方法として、以下の3つが挙げられます。
「自分に合った方法で効率よく勉強したい」「資格取得のために、どんな勉強方法があるかわからない」という人は、ぜひ参考にしてみてください。
次の章から、各勉強方法のメリットや費用について詳しく解説します。
- 学校に通って学ぶ (知識が幅広く身につき、IT業界への就職に困らない)
- 独学で学ぶ (好きな方法・教材を駆使して勉強に集中できる)
- 通信講座を使って学ぶ (自分のペースで短期的に知識が習得できる)
学校に通って学ぶ
情報セキュリティマネジメント試験の勉強方法1つ目は、IT分野に特化した学校で学ぶことです。
本格的にIT分野での活躍を考えている方は大学や短大、専門学校に通いましょう。
進学にかかる費用は約100〜150万円、必要な勉強時間は約200時間になります。
学校での勉強が適切な人の特徴として「IT系の知識を広く習得したい人」「IT関連の企業への就職をしたい人」の2つになります。
IT系に特化した教育機関はこちらからご確認ください。
次の章から順番に解説していきますね。
学校に通って学ぶ際にかかる費用と勉強時間
一般的に、学校への進学でかかる費用は約100〜150万円、勉強時間は約200時間です。
本記事で紹介する勉強方法の中では、高額な費用がかかります。
特に学生の方は、就職活動に関わる選択ですので、学校で勉強する内容をよく確認して進学を決定しましょう。
学校に通って学ぶ方法が向いている人の特徴
学校に通いながら勉強することが向いている人の特徴は以下の通りです。
- IT分野の知識を幅広く身につけたい人
- 将来IT関連の企業への就職を考えている人
まず、IT分野について広く学びたい人です。学校に通いながら勉強することで、幅広い知見を習得することができます。
また、将来的にIT関連の企業へ就職を希望する人にも学校に通うことをおすすめします。
講義に限らず、資格支援や就職支援も設けられているため進路選択に困る心配もありません。
さらに、以上2点の共通点として、学校生活を通して自身に最適なIT分野を知ることが考えられます。
例えば、もともとITエンジニアを目指していた学生が講義を通して「開発より課題解決側に携わりたい!」とITコンサルタントに転移することもできます。
このように、将来活躍したいIT分野の選択肢を増やすことにも繋がりますよ。
学校に通って学ぶ方法が向いていない人の特徴
学校に通って学ぶことが向かない人の特徴は以下の通りです。
- 通学にストレスを感じる人
- ひとりで勉強に打ち込みたい人
まず、通学することにストレスを感じやすい人は学校での勉強は避けましょう。
資格取得のため勉強するはずが、登校拒否が続いてしまっては本末転倒だからです。
たとえ大学生や専門学生であっても、受講したい講義や教授を選ぶには限度があります。勉強の長期的な継続に自信がない人は、違う方法で勉強に取り組むことをおすすめします。
次に、ひとりで勉強したいと考える人は学校に通うことを避けた方がいいでしょう。
学校で勉強することは、多くの学生と共に勉強することを避けられないからです。
「ひとりの方が集中して取り組めるのに…」と学校の学習環境に不満を感じる人は、学校での勉強が合わない可能性があります。
独学で学ぶ
2つ目に紹介する勉強方法は独学です。
メリットとして、自信に合った勉強スタイルや参考書をメインに勉強を進めやすいことが挙げられます。
独学にかかる費用は5,000〜10,000円、必要な勉強時間は約200時間になります。
独学での勉強が適切な人の特徴として「スケジュール管理が得意な人」「自分で調べる習慣がある人」の2つです。
次の章から詳しく解説していきます。
独学にかかる費用と勉強時間
独学の際にかかる費用は5,000〜10,000円、勉強時間は約200時間といわれています。
ただし、ここで紹介する費用は使用するテキストの価格によって変動します。
また、勉強方法によってかける時間も変わってくるため、あくまでも目安として参考にしてみてくださいね。
独学が向いている人の特徴
独学が向いている人の特徴は以下の通りです。
- スケジュール管理ができる人
- 自分で調べる習慣が身についている人
まず、スケジュール管理が得意な人は独学に向いています。なぜなら、独学は時間管理を自分で行う力が必須だからです。
目標設定から逆算して、計画的に勉強を進めることが大切になります。
また、情報収集力がある人も独学に向いています。なぜなら独学は、基本的に誰かから勉強を教わる機会がないからです。
難しい問題に直面した時、いかに自力で調べて解決できるかが重要になってきます。
探究心に長けている方は、独学でも無理なく勉強を継続することができるでしょう。
独学が向いていない人の特徴
独学が向いていない人の特徴は以下の2つになります。
- 勉強方法に自信がない人
- メリハリをつけて取り組めない人
1つ目の特徴として、自分の勉強方法に自信がない人です。
「文章を読んで覚えよう」「やっぱり書いて覚えた方がいいかな…」と自分の勉強スタイルを確立することが苦手な傾向があります。その結果、勉強方法の模索に必要以上の時間を費やしてしまうでしょう。
また、継続が難しい状況に陥ってしまいます。原因は、自信の勉強方法に全力で取り組めないことです。
あれもこれもと目移りしやすい人は、独学での勉強を避けた方がいいでしょう。
2つ目の特徴として、メリハリがない人が挙げられます。「勉強する時間」と「勉強以外の時間」の境目が曖昧になることで継続的な学習が難しくなるからです。
例えば「スマホで勉強内容を調べ始めたはずが、ゲーム広告に手を出してしまった」「授業動画を閲覧していたはずが、ゲーム実況に夢中になっていた」などの経験はありませんか?
オンオフの切り替えが苦手な方は、独学による勉強は効率が悪くなる可能性があります。
通信講座を使って学ぶ
3つ目に紹介する勉強方法は、通信講座を使って学ぶことです。
通信講座は、資格取得を目標に集中して勉強できるメリットがあります。
通信講座にかかる費用は25,000円〜40,000円であり、通信講座で必要な勉強時間は約100時間〜150時間になります。
通信講座での勉強が適切な人の特徴は「好きな時間・場所で勉強したい人」「短期間で力をつけたい人」の2つになります。
次の章から詳しく紹介していきます。
通信講座にかかる費用と勉強時間
通信講座にかかる費用は25,000円〜40,000円、勉強時間は約100時間〜150時間です。
ここでの費用は、主に講座を通して購入する参考書や受講費にあたります。価格帯は受講する講座によって異なりますので、参考までに押さえておいてください。
また、他の勉強方法と比べて短時間で学習できるという特徴があります。受講回数も10回前後である講座が多いため、ストレスなく継続できるでしょう。
通信講座が向いている人の特徴
通信講座を使用した学習が向いている人の特徴は以下の通りです。
- 時間や場所に縛られず勉強したい人
- 効率よく短期間で資格取得を目指したい人
まず、勉強する時間や場所を選びたい人は通信講座に向いています。
なぜなら自分のペースで勉強を進めることが可能だからです。
教材はテキストに限らず、DVDやビデオなど映像授業を取り入れている講座が多いです。ネット環境が整っていれば、どこでも勉強に取り組むことができますよ。
また、短期間で効率よく勉強したい人にも最適です。なぜなら資格取得に特化するようカリキュラムが工夫されているからです。
まとまった勉強時間を確保することが難しい人や、スキマ時間も活用して効率よく勉強したい人でも、基本から応用まで着実に身につけることができます。
通信講座が向いていない人の特徴
通信講座が向いていない人の特徴として以下の2つが挙げられます。
- 孤独に耐えられない人
- 問題解決をスピーディーに行いたい人
1つ目の特徴として、孤独に耐えられない人が該当します。
通信講座は、学校のように生徒や教授とコミュニケーションをとることがないからです。
「切磋琢磨するライバルがいないと頑張れない」「一緒に勉強する仲間のそばにいてほしい」という方は、やる気を継続することが難しいでしょう。
2つ目の特徴は、問題解決をスピーディーに行いたい人になります。
通信講座では、不明点に対する解答をもらうのに時間がかかってしまうからです。
質疑応答のタイムラグが気になる人は、余裕を持って勉強スケジュールを組むことで、スムーズな試験勉強を継続しましょう。
まとめ
情報セキュリティマネジメント試験はIT分野の国家試験で、誰でも受験できる資格があります。
難易度も比較的易しく、IT未経験者でも挑戦しやすい試験です。
本記事で紹介した情報セキュリティマネジメント試験の内容をもう一度紹介します。
- 試験難易度はレベル2で、ITセキュリティについて広く出題される
- 午前試験と午後試験で試験形態が異なり、60点以上で合格となる
- 合格率は直近で53.9%、合格に必要な勉強時間は約200時間
また、情報セキュリティマネジメント試験を受けるメリット・デメリットについても再度紹介します。
IT業界への関心が高まりつつある近年においては将来性がある資格だといえるでしょう。
- メリット①:就職活動でアピールできる
- メリット②:ITセキュリティ関係上位資格を目指せる
- デメリット①:就職活動で必ず有利になるとは限らない
- デメリット②:IT経験者には物足りなく感じる
最後に、資格取得のための3つの勉強方法も再度ご確認ください。
- 学校に通って学ぶ:本格的にIT企業への就職を希望する人向け
- 独学で勉強する:スケジュール管理・探究心が強い人向け
- 通信講座で学ぶ:自分のペースで短期的に勉強したい人向け
今回紹介した内容を参考に、ぜひ自分に合った勉強スタイルを駆使して基礎を固め、試験に臨んでみてください。
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