「司法試験の難易度はどれくらい高い?」
「他の試験と比べて司法試験の難易度は高いの?」
司法試験を受けようか悩んでいる人は、このような悩みを抱えているのではないでしょうか?
この記事を読めば、司法試験の難易度や高い理由、他の試験との難易度比較などについて把握できます。
ご存知の通り、司法試験は国内の試験で最も難易度が高いと言われています。
合格までに数年かかることもあるようです。
しかし、最近では司法試験の難易度が低くなっている傾向にあると囁かれています。
この記事では、司法試験の難易度や移り変わり、攻略のコツなどについてまとめています。
司法試験の難易度が気になる人はぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
司法試験の難易度はどのくらい?
司法試験は、国家資格の中でもトップクラスに難しいといわれており、取得までに時間がかかるのが特徴です。
かなり難しい試験ですが、学歴や学力が低いから合格できないとは言い切れません。
司法試験のシステムや取得までの期間、試験日程などの面から、頭の良し悪しだけで合格できる試験ではないからです。
ここからは、司法試験の難易度を合格率や大学別に見ていきましょう。
司法試験の内容について
司法試験は、裁判官や検察官、弁護士など法律に携わる仕事をするための国家試験です。
試験は年に1回実施され、5月中旬ごろに数日間にわたって実施されます。
司法試験は、短答式と論文式に分かれておりそれぞれ幅広い分野の知識が要求されます。
試験科目は以下の通りです。
- 短答式試験:憲法・民法・刑法
- 論文式試験:憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法・選択科目
短答式試験では約60%程度の正答率、論文式試験では「良好」「一応の水準」と判断されれば、合格することが可能です。
司法試験の合格率から判断する難易度について
司法試験の合格率から難易度を見ていきましょう。
以下の表は、2011年から2021年までの司法試験の合格率についてまとめたものです。
実施年度 | 2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
合格率 | 23.5% | 25.1% | 26.8% | 22.6% | 23.1% | 22.9% | 25.9% | 29.1% | 33.6% | 39.2% | 41.5% |
この10年間で合格率が大きく推移していることがわかります。
2011年度では23.5%だった合格率が、40%以上まで上昇しています。
この数値だけであれば合格率が高いとはいえませんが、司法試験を受験できる資格を得るまでに厳しい要件があることを考慮すると、実質2〜3%程度の合格率になるでしょう。
試験を受けるまでの過程を含めると、難易度が高い資格といって間違いなさそうです。
大学別の司法試験の合格率について
ここからは大学別の司法試験の合格率についてみていきましょう。
先述した通り、学歴や学力が高いから合格できるという試験ではありません。
出身大学にかかわらず司法試験の受験資格を取得することは可能であり、重要なのはどの大学院でどう学んだかが重要なのです。
とはいえ、学習習慣や周囲の環境などを鑑みて、大学によって合格実績が異なるのも事実です。
以下のセクションでは、2022年度の司法試験の大学別の合格者数と合格率についてまとめました。
東京大学出身者の場合
東京大学の法科大学院出身者の司法試験合格率は、61%でした。
在学中の人も含めると、合格者は117人です。
東京大学出身者の合格率は全体の2位でした。
京都大学出身者の場合
京都大学の法科大学院出身者の司法試験合格率は、68%でした。
在学中の人も含めると、合格者は119人です。
2022年度の司法試験で最も合格者を輩出したのは、京都大学の法科大学院でした。
慶應義塾大学出身者の場合
慶應義塾大学の法科大学院出身者の司法試験合格率は、57%でした。
在学中の人も含めると、合格者は104人です。
慶應義塾大学出身者の合格率は全体の3位でした。
一橋大学出身者の場合
一橋大学の法科大学院出身者の司法試験合格率は、60%でした。
在学中の人も含めると、合格者は66人です。
一橋大学出身者の合格率は全体の5位でした。
早稲田大学出身者の場合
早稲田大学の法科大学院出身者の司法試験合格率は、45%でした。
在学中の人も含めると、合格者は104人です。
早稲田大学出身者の合格率は、慶應義塾大学出身者と同率3位でした。
その他大学出身者の場合
その他大学出身者の合格率と合格者数について表でまとめました。
順位 | 出身大学院名 | 合格率 | 合格者数 |
---|---|---|---|
6位 | 神戸大 | 49% | 54人 |
7位 | 大阪大 | 46% | 51人 |
8位 | 中央大 | 26% | 50人 |
9位 | 東北大 | 56% | 27人 |
10位 | 同志社大 | 31% | 25人 |
学歴や学力が高い学校も多いですが、超高学歴層ばかりが合格を勝ち取っているわけではありません。
生徒によっては在学中から予備校に通って試験対策をしている場合もあるようです。
司法試験の難易度を偏差値で表すなら
司法試験の難易度を偏差値で換算すると、75程度だといわれています。
近年合格率が高まっていますが、偏差値は依然として高く、国家資格では最難関レベルだといえるでしょう。
司法試験の難易度が高いとされる理由6つ
司法試験自体の合格率はそこまで高くありません。
しかし、司法試験を受ける資格を得るのが難しいため、国家資格で最難関の資格であるといえるでしょう。
ここからは、司法試験の難易度が高いとされる理由6つを解説します。
1.受験する資格を得るまでが難しい
先述した通り、受験資格を得るまでが難しいのが難易度が高い理由の1つです。
受験資格は以下の通りです。
- 法科大学院修了者
- 法科大学院修了見込み者
- 司法試験予備試験の合格者
いずれも受験資格取得から5年間の間に5回まで受験することが可能です。
法科大学院修了した人の場合は修了した年から、予備試験合格者の場合は合格発表された翌年から5年間の期間がカウントされます。
2023年の司法試験からは、法科大学院在学中も以下の要件を満たすことで、受験可能になりました。
- 所定科目単位の取得
- 司法試験日の属する年の4月1日から1年以内に当該法科大学院の課程を終了する見込みがあること
これまでは法科大学院修了もしくは予備試験合格のみで受験資格を得られていましたが、在学中にも受験が可能になったのは大きなメリットといえます。
2.試験範囲が広く網羅しなくてはならない
司法試験の試験範囲はかなり広く、網羅性と専門性が求められます。
先述しましたが、試験科目は以下の通りです。
- 短答式試験:憲法・民法・刑法
- 論文式試験:憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法・選択科目
司法試験では、1科目でも基準点を満たさないと不合格になるため、特定の科目を避けて合格することはできません。
そのため、膨大な試験範囲を網羅しつつ苦手科目を潰さなくてはなりません。
とはいえ、いずれも100%の正答率を求められているわけではなく、短答式の場合は約60%程度の正答率が必要になります。
3.論理的な力が必要になる論文が出題される
論文式試験では、知識や判例の理解を試されるわけではなく、それらを活用して論理的な結論を導く能力が求められています。
白紙の解答用紙に回答しなくてはならないので、何をどのくらいの分量書くのかなど全てを自分で決めなくてはなりません。
六法全書や判例に関する知識があるだけでは、問いに対する論点を見つけ論文を完成させることはできないかもしれません。
論文式試験で求められる力は短期間で身につくことはないので、早い段階から対策を行うことが重要です。
4.試験の日程がハードである
司法試験は4日間にわたって試験が行われるため、体力や精神力が必要になる試験です。
令和4年度に実施された司法試験の日程は以下の通りです。
日程 | 試験内容 | 科目 |
---|---|---|
5月11日(水) | 論文式試験 | 選択科目(3時間)・公法系科目第1問(2時間)・公法系科目第2問(2時間) |
5月12日(木) | 論文式試験 | 民事系科目第1問(2時間)・民事系科目第2問(2時間)・民事系科目第3問(2時間) |
5月14日(土) | 論文式試験 | 刑事系科目第1問(2時間)・刑事系科目第2問(2時間) |
5月15日(日) | 短答式試験 | 憲法(50分)・民法(75分)・刑法(50分) |
1日中日を挟んでいるものの、緊張感が続く5日間になりそうです。
試験に関する知識やスキルだけでなく、気力や体力が求められる試験といえるでしょう。
5.試験勉強に費やす期間が必要である
司法試験の受験生は多くの時間を勉強に費やします。
食事や入浴、就寝以外のほぼ全ての時間を勉強に費やして受験するといっても過言ではないでしょう。
そのため、勉強に費やす時間が確保できない場合は合格が難しいかもしれません。
私生活やプライベートの充実も重視したいと思っている人は、両立するのが難しいでしょう。
また、司法試験合格までに数年かける人も少なくありません。
3年、4年など長い期間勉強し続ける気力や体力があるかどうかも重要なポイントです。
長い受験準備期間を乗り切るためには、手軽にできる気分転換方法を取り入れたり仲間を見つけたり、健康維持する必要があるでしょう。
周囲の協力が得られるか、自分の精神力が保てるかどうかを考えておきましょう。
6.法科大学院にいく学費が必要である
先述した通り、司法試験を受験するためには法科大学院に進学するか予備試験に合格しなくてはなりません。
法科大学院の場合、大学4年間の学費500万円〜700万円、法科大学院1年間の学費100万円〜150万円ほどかかります。
支出が多いのももちろんですが、大学卒業後に就職できず収入が得られないのもデメリットでしょう。
また予備試験の場合、予備校に通うために80万円〜100万円程度かかります。
1回で合格できない場合、さらに支出がかさむ可能性があります。
独学でも目指せなくはないですが、難易度が高い試験であるため、かなり難しいでしょう。
いずれにせよ、支出が多いことは心得ておきましょう。
司法試験は昔に比べて簡単になってきているのか?
司法試験の難易度は高く、その理由は試験自体のみではないことがわかりました。
とはいえ、先述した通り司法試験の合格率は徐々に上がってきています。
ここからは、司法試験が昔と比べて簡単になっているかどうかについてまとめていきます。
合格率が上昇してきている
以下の表は、2011年から2021年までの司法試験の合格率についてまとめたものです。
実施年度 | 2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
合格率 | 23.5% | 25.1% | 26.8% | 22.6% | 23.1% | 22.9% | 25.9% | 29.1% | 33.6% | 39.2% | 41.5% |
この表からもわかるように、司法試験の合格率は徐々に高まっていることがわかります。
政府が法曹人口を増加させる政策を実施していることが理由の1つでしょう。
しかし、計画通りには法曹人口は増加していないため、これからも合格率が高まるかもしれません。
司法試験の合格基準点が低めに設定されている
司法試験の合格基準点は高いわけではありません。
短答式試験・論文式試験のトータルで50%前後といわれています。
とはいえ、1つの科目で合格基準点を下回ってしまうと不合格になります。
そのため、100%得点する必要はありませんが、基準点以上の得点は確実に必要になる試験といえそうです。
苦手科目を作らず、幅広く知識やスキルを身につける必要があるでしょう。
司法試験予備試験に比べると難易度が低い
司法試験の受験資格を得る方法の1つに、予備試験に合格する方法があります。
この予備試験の合格率はわずか4%程度といわれており、司法試験の合格率よりもかなり低いことがわかります。
予備試験は誰でも受けることができるため、受験者が多いのも合格率が低い理由の1つでしょう。
なお、予備試験を合格して司法試験を受験した人の合格率は非常に高く、予備試験の難しさが伺えます。
予備試験合格者の司法試験合格率は年々上昇しており、2022年では90%を超えたそうです。
司法試験は何位?試験の難易度ランキング
司法試験は国家試験の中でも非常に難易度が高く、受験資格を得るのも困難です。
ここからは、司法試験と他の試験の難易度を比べていきましょう。
必要な勉強時間と偏差値に分けてランキング形式で紹介していきます。
勉強時間別の難易度ランキング
まずは必要とされる勉強時間で難易度を見ていきましょう。
以下の表では、法律系を扱う試験と目安になる勉強時間をランキングで紹介しています。
順位 | 試験の種類 | 必要とされる勉強時間 |
---|---|---|
1位 | 司法試験 | 約8,000時間 |
2位 | 税理士試験 | 約5,000時間 |
3位 | 司法書士試験 | 約4,000時間 |
4位 | 社会保険社労士 | 約1,000時間 |
5位 | 行政書士試験 | 約600時間 |
勉強時間だけで見ても、司法試験が非常に難しい試験であることがわかります。
もちろん他の試験も難しいですが、司法試験の方が試験科目が多く網羅性・専門性が必要になるからでしょう。
法律を扱う他の試験でつまづいてしまうと、司法試験の合格は難しいと言っても過言ではありません。
偏差値別の難易度ランキング
続いて偏差値別に資格の難易度を見ていきましょう。
以下の表は、資格と目安となる偏差値についてまとめたものです。
偏差値 | 資格名 |
---|---|
77 | 司法試験 |
75 | 税理士 |
74 | 医師免許 |
70 | 技術士 |
67 | 獣医師 |
66 | 一級建築士 |
他の資格と比べても司法試験の難易度が非常に高いといえるでしょう。
法律系の資格の中でも難易度はトップクラスであるため、早い段階から勉強を始めることをおすすめします。
予備試験と司法試験の難易度を比較
先述した通り、予備試験はかなり難易度が高い試験です。
ここからは予備試験と司法試験の難易度についてみていきましょう。
合格率や予備試験合格者の司法試験合格率をみて、難易度がどの程度なのかチェックしましょう。
予備試験の合格率
以下の表は予備試験の実施年度と合格率についてまとめたものです。
実施年度 | 2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
合格率 | 1.8% | 3.0% | 3.8% | 3.4% | 3.8% | 3.9% | 77.6% | 4.1% | 4.0% |
司法試験の合格率と比べると、予備試験の合格率が非常に低いことがわかります。
近年では4%まで上がってきていますが、年度によっては2%を切ることもありました。
予備試験の合格率が低いのは難易度が高いだけでなく、受験者が幅広いこともあるでしょう。
予備試験の場合、受験資格はなく誰でも受験できます。
予備試験通過者の合格率
以下の表は、予備試験合格者の司法試験合格率についてまとめたものです。
実施年度 | 2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
合格率 | 68.2% | 71.9% | 66.8% | 61.8% | 61.5% | 72.5% | 77.6% | 81.3% | 89.4% |
予備試験合格者の司法試験合格率は年々上昇しており、2022年では90%を超えたそうです。
予備試験を利用すれば法科大学院の費用や時間がかからないため、最短ルートでの合格が狙えるでしょう。
ただ、非常に難易度が高い試験であると心得て、対策をすることが重要です。
司法試験に合格するためのポイント5つ
司法試験、予備試験ともに難易度が非常に高い試験であることがわかりました。
ここからは、司法試験に合格するためのポイントについて5つ解説していきます。
1.インプットとアウトプットを繰り返して知識を定着させる
知識や情報などを頭に入れるインプットと、問題を解いたりスキルを使ったりするアウトプットを繰り返しましょう。
勉強を始めたての頃は、知識を入れてから問題を解きたいと思うかもしれませんが、理解を深めるためにもインプットとアウトプットを繰り返すことが大事です。
勉強は以下のような流れで進めていくのが理想的です。
- インプットを行う
- 該当する部分の問題や過去問に挑戦する
- 間違えたところを復習しインプットを行う
知識やスキルを出し入れすることで、頭に定着しやすくなります。
2.優先順位をつけて勉強する
司法試験で出題される内容は幅広いため、優先順位をつけて勉強しなくてはなりません。
まずは法律基本7科目の対策に集中することが大事です。
- 憲法
- 行政法
- 民法
- 商法
- 民事訴訟法
- 刑法
- 刑事訴訟法
これらは出題範囲で重なり合いが多く、これらの知識を身につけておくことで、発展的な内容にも対応することが可能です。
また、短答式試験を突破できる実力を身につけてから論文に取り組むのが効率的な方法です。
とはいえ、論文の力は短期的に培えるものではないので、解き方などは早めにチェックしておいても良いでしょう。
3.過去問を解いて傾向を把握する
司法試験は問題文が長く、誘導文がある場合もあります。
そのため知識があっても問題形式に慣れていないと時間切れになってしまう可能性があります。
そうならないために、過去問を積極的に解いて傾向をつかみましょう。
年度によって傾向の変化があるため、最低でも過去5年分は遡って解いておくことをおすすめします。
過去問が充実しているテキストや参考書を選びましょう。
4.隙間時間を活用して勉強する
効率良く勉強をするなら隙間時間を活用することが重要です。
例えば、通学通勤時間を活用して短答式試験の対策をしたり、寝る前の数分を使って暗記科目の対策をしたりするのが良いでしょう。
空き時間を活用するためには、手軽に勉強できる教材を持ち運ばなくてはなりません。
軽い教材を購入するか、教材やテキストが重い場合は紙などにまとめて持ち運んでも良いでしょう。
今の生活を見直して、勉強できそうな時間を見つけてみてください。
5.挫折せずに勉強を続ける
司法試験の勉強は時間や期間が必要になります。
そのため、根気強く勉強をしなくてはならず、挫折しないことが重要です。
最後まで勉強を続けることで合格の可能性が高まっていくため、気持ちが折れそうになってもとにかく勉強し続けましょう。
モチベーション維持のための気分転換方法や仲間を見つけておくと良いでしょう。
司法試験の難易度にまつわるよくある質問5つ
最後に司法試験の難易度にまつわるよくある質問についてみていきましょう。
司法試験に関する疑問を抱えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
1.司法試験の難易度を大学に例えると?
司法試験の難易度を大学に例えると、東京大学や京都大学レベルといえるでしょう。
以下の表は、大学名と該当するであろう試験名についてまとめたものです。
大学名 | 該当するであろう試験名 |
---|---|
東京大学・京都大学 | 司法試験・予備試験 |
慶應義塾大学・早稲田大学 | 司法書士・弁理士・不動産鑑定士 |
明治大学・青山学院大学 | マンション管理士・行政書士・社労士 |
日本大学・東洋大学 | インテリアコーディネーター・社会福祉士 |
大学入試も学部によって異なるため、参考までにご覧ください。
2.司法試験を独学で攻略することはできる?
司法試験を独学で攻略することは可能ですが、かなり難しいといえるでしょう。
わかりやすいテキストや参考書が多く展開されているとはいえ、自力で全てを理解するのは困難です。
また、論文の添削などを受けることもできず、独りよがりな対策になりがちです。
費用を節約するのには良いかもしれませんが、予備校や通信講座などを活用した方がおすすめです。
3.実際に弁護士になるまではどのくらいかかる?
弁護士になるには3年以上の月日が必要になるとされています。
受験資格を得るためには法科大学院に通学or予備試験の通過が必要で、司法試験を5年以内に合格しなくてはなりません。
勉強時間の目安としては8,000時間程度であるとされています。
もちろん個人や進捗状況によって期間は異なりますが、いずれにせよ長丁場になると心得ておきましょう。
とはいえ、合格できればハイクラスのキャリアが築けるので、取得を目指す価値はあるといえるでしょう。
4.司法試験の難易度は世界的に見ても高い?
司法試験の難易度は国家資格の中でもかなり高いですが、世界的にはどうなのでしょうか?
アメリカの司法試験と比べると、日本の司法試験の方が難しいとされています。
アメリカの場合は、日本で法学部を卒業していればロースクールの1年生コースを修了すれば受験資格を得られます。
ただ、英語力が必要になることや法律の基礎知識が必要になることは間違いありません。
そのため、英語力が高く法律の知識がある程度ある人であれば、日本よりアメリカの司法試験の方が簡単だと感じるかもしれません。
5.弁護士になった場合の年収は?
弁護士になった場合の平均年収は、760万円程度です。
20代の弁護士の場合は平均597万円であり、月給に換算すると約45万円です。
そのため一般の会社員に比べても高い収入であるといえるでしょう。
実績を積んでいくと大手企業と顧問契約を結ぶこともでき、成果次第では年収数千万円台を目指すことも可能です。
個人差はありますが、一般企業と比べて年収が高い傾向にあるといえるでしょう。
司法試験の難易度は他の資格に比べて高い
司法試験の合格率は年々高まっているものの、難易度が非常に高い試験であることは間違いないでしょう。
そのため、長期間の勉強時間や幅広い科目の網羅性や専門性を高める必要があります。
試験の合格ラインを明確に捉えて、効率的に勉強していきましょう。
かなり難しい試験ではありますが、キャリアに良い影響を及ぼしてくれるため、メリットは非常に大きいです。
簡単に取得できる資格ではありませんが、しっかり対策をして合格を掴み取ってください。