一橋大学のMBAの難易度は高い?受験倍率や他大学との比較を解説

  • 2022年11月30日
  • 2023年9月26日
  • MBA
MBA 一橋大学のMBAの難易度は高い?

「一橋大学でMBAを取得したいけれど難易度はどれくらい?」

「他の大学と比べて一橋大学のMBAは難易度が高いの?」

MBA取得のために大学院を選んでいる場合、希望する大学の難易度が気になることでしょう。

この記事を読めば、一橋大学のMBAの難易度や、他の大学との難易度比較について知ることができます。

一橋大学は、QS社のグローバルMBA部門で国内1位に選ばれた実績を持ちます。

授業は英語で行われることが多く、1年制と2年制を選択できるのも大きな特徴です。

この記事では、一橋大学の難易度や合格のためにやっておいた方が良いことなどを解説しています。

一橋大学のMBAを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

>>国内MBAは意味がない?

一橋大学のMBAの難易度は高い?

一橋大学のMBAの難易度は高い?

一橋大学でMBAを学ぶ際は、一橋ビジネススクールに通うことになります。

一橋ビジネススクールは2018年に発足し、従来の大学院教育課程を統合して作られました。

新たにできた大学院では、日本語プログラムの経営管理専攻と英語プログラムの国際企業戦略専攻という2つのスクールから成り立っています。

中でもMBA教育において力を入れており、昼間と夜間の2つの時間帯で開講したり、カリキュラムの幅を設けたりするなどの取り組みがみられます。

日本語プログラムの詳細については以下の通りです。

プログラム名 取得できる学位 キャンパス 開講時間帯
経営分析 修士号 国立 平日昼間
経営管理 修士号 千代田 平日夜間・土曜日
金融戦略・経営財務 修士号 千代田 平日夜間・土曜日
研究者養成コース 修士号 国立 平日昼間
研究者養成コース 博士号 国立 平日昼間
イノベーション・マネジメント・プログラム 博士号 千代田 平日夜間・土曜日
金融戦略・経営財務プログラム 博士号 千代田 平日夜間・土曜日

英語プログラムの詳細については以下の通りです。

プログラム名 取得できる学位 キャンパス 開講時間帯
MBA 修士号 千代田 平日昼間
EMBA 修士号 千代田 土曜日・日曜日・集中講義
DBA 修士号 千代田 平日昼間

プログラム数が多く、開講時間帯が異なるため、ライフスタイルに合わせた勉強ができることがわかります。

修士号だけでなく博士号を取得できるのもポイントです。

一橋大学の受験倍率について

では、一橋大学の受験倍率についてみていきましょう。

以下、プログラムごとの倍率についてまとめました。

プログラム名 2022年度の倍率 2021年度の倍率 2020年度の倍率 2019年度の倍率
修士課程研究者養成コース 3.9 9.5 9.1 5.9
修士課程経営修士コース 経営分析プログラム 3.4 2/1 2.7 2.5
修士課程経営学修士コース 経営管理プログラム 4.8 4.9 3.1 3.3
博士後期課程研究者養成コース 1.8 2.8 1.9 1.7

引用:SBA「大学院過去の入試問題と合格実績

修士号が取得できるMBAプログラムでは、いずれも倍率は2倍を超えており、一橋大学の難易度は非常に高いといえるでしょう。

博士号が取得できるMBAプログラムも、約2倍の倍率を誇っています。

日本語のプログラムの場合は、小論文と面接が課されます。

英語のプログラムは、エッセイやTOEFL、GMATなどの書類提出や面接が実施されます。

プログラムによって受験内容は異なるので、希望するプログラムについて調べてから対策を始めしょう。

<独学で国内MBA大学院に合格するには?

一橋大学と他の大学院6つの難易度を比較

一橋大学と他の大学院6つの難易度を比較

一橋大学のMBA修士課程は非常に難易度が高いことがわかりました。

ここからはMBA取得で人気がある大学院6つと一橋大学の難易度を比較していきましょう。

国内MBAの難易度を測る目安は、受験倍率が2倍を超えるか否かです。

2倍を超える場合は人気があり難易度が高いMBA大学院と判断して良いでしょう。

>>国内MBAの偏差値ランキングを見てみる

早稲田大学との比較

早稲田大学でMBAを取得する場合は、早稲田大学大学院経営管理研究科に入学する必要があります。

このプログラムでは、全日制・夜間主総合・夜間主プロフェッショナルの3つのコースが展開されています。

春募集・秋募集・冬募集、AO入試が行われており、希望するプログラムによって実施される時期や受験内容が異なります。

早稲田大学のMBA入試の倍率は2〜3倍程度であり、プログラムによっては一橋大学MBAの方が難しいといえるでしょう。

しかし、早稲田大学では出願数や合格者数を大学ホームページ等で公開していません。

そのため、目安の倍率となります。

また、入試科目は書類審査・小論文・面接と一橋大学院とそこまで大差ありません。

早稲田大学MBAでは年に3回、入試説明会を実施しているので、出願や入学後の生活に疑問がある場合は参加してみることをおすすめします。

>>早稲田大学MBAの難易度を詳しく見る

慶應義塾大学との比較

慶應義塾大学でMBAを取得する方法は、全日制のMBAと実務経験を要するE-MBAがあります。

春募集と秋募集が行われており、適宜オンライン授業も行われています。

最近3年間の出願数と合格者数から倍率を分析したのが以下の表です。

実施年度 出願数(人) 合格者数(人) 倍率(倍)
2020年度 302 98 3.08
2021年度 391 104 3.75
2022年度 388 80 4.85

引用:慶應義塾大学 大学院経営管理研究科 修士課程MBAプログラム 入学試験要項

年々倍率は上昇傾向で、一橋大学よりも高い倍率となっています。

しかし、一橋大学の修士課程研究者養成コースは倍率5倍を超える難易度であるため、プログラム次第では一橋大学の方が難しいかもしれません。

また、慶應義塾大学MBAの方が一橋大学MBAよりも受験科目が少ないため、一橋大学の方が難易度が高いと判断できそうです。

青山学院大学との比較

青山学院大学でMBA取得を目指す場合は、青山学院大学大学院国際マネジメント研究科に入学する必要があります。

正式に公開されていませんが、青山大学院大学国際マネジメント研究科の倍率は2倍程度だといわれています。

受験科目には英語はありませんが、卒業するにあたってTOEICのスコアが求められています。

以上のことから、難易度は一橋大学MBAの方が高いと判断できるでしょう。

京都大学との比較

京都大学では、京都大学経営管理大学院でMBAの勉強ができます。

京都大学の入試は実務経験なしで受験できる一般選抜と、実務経験を積んだ社会人を対象とした特別選抜に分けられます。

一般選抜と特別選抜の出願者数と合格者数、倍率は以下の通りです。

選抜形式 出願数(人) 合格者数(人) 倍率(倍)
一般選抜 197 26 7.5
特別選抜(+MBA生特別選抜含む) 77 29 2.6

引用:京都大学経営管理大学院 入試情報

一般選抜の倍率は非常に高く、英語力を問われる入試科目も実施されています。

一橋大学よりも京都大学MBAの方が難易度が高いといえるでしょう。

非常に難しい試験であると心得て、挑んだ方が良いでしょう。

筑波大学との比較

筑波大学でMBAを学ぶ場合はビジネス科学研究科に入学する必要があります。

ビジネス科学研究科には、経営学専攻と国際経営プロフェッショナル専攻の2つから構成されています。

以下の表は、筑波大学MBAの受験者数と合格者数、予想される倍率についてまとめたものです。

専攻コース 受験者数(人) 合格者数(人) 倍率(倍)
博士前期 経営学 79 35 2.25
国際経営プロフェッショナル 76 35 2.17

引用:筑波大学 令和4年度大学院入学試験結果

筑波大学の倍率は一橋大学の倍率と大差ありませんが、筑波大学MBAの方が受験科目が1科目少ないです。

そのため、一橋大学の方が難易度が高いといえるでしょう。

神戸大学との比較

神戸大学でMBA取得を目指す場合は、神戸大学MBAで学ぶ必要があります。

神戸大学大学院の入試情報は以下の通りです。

実施年度 受験者数(人) 合格者数(人) 倍率(倍)
2022年度 174 70 2.48
2021年度 141 71 1.98
2020年度 128 71 1.80

引用:神戸大学MBA 入学生情報

実施年度によっては倍率2倍を切ることもあるので、一橋大学MBAの方が難易度が高いと考えて良いでしょう。

>>名古屋商科大学が厳しいって本当?

一橋大学でMBAを学ぶ3つのメリット

一橋大学でMBAを学ぶ3つのメリット

一橋大学MBAの難易度は、他の大学院と比べても非常に高いことがわかりました。

プログラムによっては倍率5倍を超えており、高い人気も誇っています。

ここからは、一橋大学でMBAを学ぶメリットについて解説していきます。

一橋大学のMBAを検討している人は、チェックしておきましょう。

グローバルな視点で学べる

一橋大学MBAは留学生を積極的に受け入れており、日本国内にいながらグローバルな環境で学ぶことができます。

国内のみの人脈のみならず、世界レベルの人脈を作ることが可能です。

また、先述した通り一橋大学MBAでは、英語で行われるプログラムも存在します。

経営学の知識だけでなく、英語力を培うことができるのも大きなメリットでしょう。

国際的な舞台で活躍したいと考えている人は、一橋大学MBAを選ぶのがおすすめです。

基礎から学べるから初心者でも学びやすい

一橋大学では基礎から学べるようにカリキュラムが組まれています。

講義によって基礎を学習してからディスカッションやケーススタディの勉強ができるため、経営学を学んだことがない人でも安心です。

また、経験や知識が浅い人でも、基礎から固めることができます。

経営学についての知識があまりない人や、基礎からしっかり学びたい人は、一橋大学のMBAに大きなメリットを感じられることでしょう。

国立大学だから学費の負担が少なめ

一橋大学は国公立大学であるため、私立大学と比べると学費が安いといえます。

私立大学でMBA取得を目指す場合は、300万円以上かかる傾向にあります。

一方、一橋大学の学費は以下の通りです。

入学金 282,000円(初年度のみ)
授業料(1年あたり) 2021年3月以前入学者:535,800円/2021年4月以降入学者:642,960円
教材費 18万円〜23万円
学生寮の寮費 4万円〜6万円(月額)
交通費 10万円
雑費 10万円〜20万円

引用:一橋大学大学院 経営管理研究科 国際企業戦略専攻 授業料

2年制プログラムの場合、入学金は初年度のみです。

表からも分かる通り、入学金と授業料2年分を合わせても150万円程度であることがわかります。

経済的な負担を最小限にしたい場合は、一橋大学MBAなど国公立大学を検討してみると良いでしょう。

一橋大学のMBAを合格するための対策5つ

一橋大学のMBAを合格するための対策5つ

一橋大学MBAは、プログラムの内容や学費の面で大きなメリットがあることがわかりました。

人気がある一橋大学MBAに合格するためにできる対策についてまとめました。

一橋大学MBAを目指したい人や、勉強方法がわからず悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

>>MBAに受かる対策方法を詳しく見てみる

過去問を解いて傾向を把握しよう

一橋大学に限らず、MBA大学院の受験の際は、過去問を解くことが重要です。

過去問を解くことで、試験の傾向や重要なポイントを効率よく押さえることができます。

一橋大学MBAでは、幅広い内容で対策する必要があるので、効率が良い勉強方法が合格につながる対策方法です。

筆記試験、論文共に過去問をしっかり解いていきましょう。

過去問の中で、解けなかった問題や間違えがちな問題を把握し、その分野を重点的に勉強していくと良いでしょう。

過去問は市販で購入できる問題集のほかに、公式サイトで公開されている過去問を活用する方法もあります。

ただ、公式サイトで公開されている過去問の場合は、一部しか入手できない場合もあるので、注意が必要です。

英語力も身につけよう

一橋大学の入試では、試験内容に英語科目が含まれています。

これまでの方針では英語の長文読解が出題されますが、内容は経営学にまつわるものが多いです。

そのため、英語力を身につけることはもちろん、経営学にまつわる英語について学ぶことが重要です。

経営関連の英語力を身につけるためには、経営に関する英語長文を読む必要があります。

英語で書かれた経営学関連の英文や論文を読み、知識や言い回しなどを身につけておきましょう。

面接は出願書類とのズレをなくそう

一橋大学MBAの受験では、面接試験も実施されるため、面接対策も重要です。

面接試験の対策方法で重要なのは、出願書類を見直すことです。

一橋大学MBAの面接試験では、専門的な知識よりも志望動機や受験者自身の情報、将来の目標などについて聞かれる傾向にあります。

内容を深掘りするよりも、出願書類との矛盾が生じないようにする方針で対策しましょう。

ズレが生じないよう、将来のビジョンを見直したり自分自身と向き合ったりしておくと良いでしょう。

エッセイを書くときはプロセスを意識しよう

エッセイを書くときは以下のポイントを大事にしましょう。

  1. 工夫したことや努力したことなど前向きな出来事を重点的に伝える
  2. 成果は数値などを使って具体的に示す
  3. プロセスを書くときは「課題発見・仮説と考案・実行検証」の流れを重視する

これらのポイントを意識して書くことで、論理的でわかりやすい内容になります。

勉強時間だけでなく睡眠時間も確保しよう

一橋大学MBAの受験は非常に難易度が高く、試験範囲もかなり広い傾向にあります。

そのため、受験対策のために寝る間を惜しんで勉強したくなるかもしれません。

しかし、勉強時間だけでなく睡眠時間も確保しなくてはなりません。

睡眠時間が少なくなると、勉強のパフォーマンスが低下したり体調不良によって勉強ができなくなったりする可能性があります。

勉強を継続して行うためにも、規則正しい生活を送るよう意識しましょう。

また、睡眠時間の確保だけでなく、適度な息抜きも必要です。

ストレスが溜まってきたと感じたら、散歩やランニング、入浴などでリフレッシュする時間を確保してください。

一橋のMBAに関するよくある質問3つ

最後に、一橋大学MBAに関連するよくある質問についてまとめました。

一橋大学MBAを受験しようと考えている人は、疑問解消のために活用してみてください。

働きながらでも通える?

一橋大学MBAは、働きながらでも通える大学院だといえるでしょう。

プログラムが豊富で講座開講時間帯が夜間のみ、土日のみなど、自分のライフスタイルに合わせた時間帯に学べるのが理由です。

仕事をしながら学びたい場合は、開講時間帯に着目してプログラムを選択してみましょう。

一橋のMBAを受講している生徒の年齢層は?

一橋大学MBAを受講している生徒の年齢層は以下の通りです。

プログラム名 年齢層
経営分析 27歳(徐5年一貫)
経営管理 35歳
金融戦略・経営財務 32歳

引用:一橋大学大学院 経営管理プログラム「平均受講生について」

この表から分かるように、一橋大学MBAでは20代後半〜30代の生徒が多いことがわかります。

一橋のMBAは国際認証を受けている?

一橋大学MBAは国際認証を受けています。

2021年7月、一橋大学院経営管理研究科・経営管理専攻/商学部と大学院経営管理研究科・国際企業戦略専攻は、AACSBを取得しました。

AACSBはハーバード大学やスタンフォード大学など、世界で910校が認証を受けており、世界的な認証機関として知られています。

日本国内で取得したのは6校目で、国公立大学としては初めての取得となりました。

一橋大学のMBA まとめ

一橋大学MBAはプログラムのレベルの高さや学費の安さから人気があり、倍率は非常に高い傾向にあります。

他の大学院と比較しても、倍率は高く、英語力が必要になることも相まって難易度の高さが伺えます。

しかし、一橋大学は国際認証を受けておりスキル取得に役立つ講義を受けることができるでしょう。

レベルの高い講義を基礎から受けたいという人は、ぜひ一橋大学のMBAプログラムを検討してみてください。

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