HSK4級の難易度・合格率

HSKには1級から6級まであり、6級が最も高難度の試験です。そのため4級を取得すれば、中級くらいの中国語能力をアピールできるでしょう。
HSK4級では広範囲の中国語会話力が問われており、中国語話者と比較的流暢に会話できる程度のレベルとされています。約1200語の単語と文法知識が必要で、目安としては大学の第二外国語の第二年度後期履修程度になります。

HSK4級は、300点満点中180点が合格点となっています。HSKの公式サイトに合格率は記載されていませんが、HSK4級は決して簡単な試験ではありません。
しかし、基礎を固めたうえで適切な対策をすれば合格が可能です！合格するために、効率的・計画的に勉強を進めていきましょう。

それではHSK4級の試験内容をふまえ、おすすめの勉強法を紹介します。

HSK4級の試験内容

HSK4級の試験内容は以下のようになっています。
【聞き取り】約30分（計45問）
【読　　解】約40分（計40問）
【作　　文】約25分（計15問）
つまり、聞く力・読む力・書く力の3つが必要です。

HSK4級の学習の道筋

以下のような流れでHSK対策をするとスムーズです。
① 基本の中国語文法を固める
② 単語（4級：約1200語）を覚える
③ 過去問を何度も演習する

まず基本の中国語文法が学べる参考書やラジオ講座を活用し、文法を固めましょう。NHKのラジオ中国語講座は無料で聞けますし、聞き流しにもおすすめです。自分なりに文法をまとめたノートを作るとよりわかりやすいでしょう。
単語帳は級に対応するものを1冊用意し、それに加えて過去問でわからなかった単語をノートにまとめます。中国語の単語は文脈で暗記した方が頭に残りやすいので、単語帳の例文を丸ごと暗記する勢いで覚えるといいでしょう。
また過去問は、色々な本に手を出すよりも1冊を極めた方が効果的です。数をこなすよりも、わからないところを徹底的に分解していく方が文法・単語力強化につながります。

HSK4級の分野別勉強法

聞き取り
聞き取りは耳を中国語に慣れさせることが大切です。おすすめ勉強法は、「ディクテーション（書き取り）」です。

＜ディクテーション（書き取り）の流れ＞
1. 50～100字くらいの中国語の文を普通スピードで聞き、ノートに書き取る
2. 0.75倍速くらいでもう一度聞き、1.で書けなかった部分を埋める
3. 文の答え合わせをして、間違えたor聞き飛ばした部分を書いていく
4. 数時間後～次の日にもう一度同じ文章を聞き、ディクテーションをする
5. 完璧に書き写せるようになるまで1～4を繰り返す

初心者にとってディクテーションはやや難しく感じますが、初めは短い文からチャレンジしましょう。ディクテーションを行うことで、以前は呪文のように聞こえていた中国語が、次第に意味のある文として聞き取れるようになるはずです。
また、実際に手で書くことで、聞き取りだけでなく簡体字や作文の力も身に付きます。学習した内容を忘れかけた頃に復習することで長期記憶になるので、完璧になるまで繰り返しましょう。

読解
いきなり長文の読解にチャレンジすると、わからなくて集中力が切れてしまうので、短い文から読み慣れていくことをおすすめします。自力ですぐに翻訳できなさそうな文を見つけたら、句ごとに斜線を入れて見やすくしていきましょう。
例：「他/一直/在/上海/生活·。」
このように斜線を入れると整理して読むことができますね！なぜこの語句がこの場所にあるのか、という疑問を解消しながら読むことが大切です。

作文
作文では、語句の並び替え問題と、写真を見て指定単語を用いて作文する問題の2種類の形式があります。
並び替え問題で大切なことは、中国語の文法や語順を正しく理解することです。SVOだけでなく、時間や場所の語句が入る場所や、前後が決まっている言い回し（「虽然～但是…」など）をしっかり学習しておきましょう。
指定単語を用いた作文問題は、1～2文を作成すればよいため、正しく簡潔な作文を心がけましょう。おすすめの勉強法は、生活の中で簡単な文章を脳内で作成するトレーニングです。例えば地下鉄に乗っているとき、「我现在在坐地铁」と脳内で唱えるだけでも作文の練習になりますよ。