情報セキュリティマネジメントの試験日・合格発表や申込み期間
インターネットが急速に広がる中、サイバー攻撃の脅威は常に存在します。組織にとって、技術対策だけでなく管理対策も含めた情報セキュリティの重要性が高まっており、人材育成が社会全体の大きな課題となっています。
こうした社会のニーズの高まりを背景として、情報セキュリティマネジメント試験は2015年に情報処理技術者試験の新たな試験区分として創設され、2016年より試験が開始されました。そして2023年4月からは、通年で受験方式がCBT方式へと変更になっています。
今回は、情報セキュリティマネジメント試験の試験日や申込み方法および、実施形式、試験当日から合格発表の流れなどについてご説明いたします。
情報セキュリティマネジメント試験の試験日と申込み期間
情報セキュリティマネジメント試験はCBT方式により実施されます。CBT方式とは、試験会場に設置されたコンピュータを使用して実施する試験のこと。受 験申込み時に、ご自身で試験日時、試験会場を選択します。身体の不自由等によりCBT方式で受験できない方については、筆記による方式の試験(特別措置試験)が、春期(4月)、秋期(10月)の年2回実施されます。
受験の申込み(予約)は、以下のWebサイトにて受け付けていますので、確認してみてくださいね。
情報セキュリティマネジメント試験の申込み方法と試験場所
情報セキュリティマネジメント試験を受ける際は、IPAの受験者専用サイトから申込みます。アカウント作成後、申込画面で必要事項を入力し、クレジットカードやコンビニでの支払い、ペイジーなどで受験料を払い込みましょう。
受験場所は、以下の参考サイトから希望する場所を事前に確認できます。申込む際に、地域と受験希望日を選ぶと、該当する会場が表示されますので、その中から、希望の会場と日付を選んでください。すると、利用可能な受験時間が表示されます。
情報セキュリティマネジメント試験の勉強開始時期
情報セキュリティマネジメント試験の勉強時間の目安は、IT知識がない方でも1日2時間で3ヵ月(約200時間)程度。たとえば、7月に受験予定の方は4月から、2月に受験予定の方は、11月から勉強を始めると良いでしょう。年間を通して受験が可能で、十分な勉強時間が取れなかった場合でも、試験日の3日前まで延期が可能です。なお、延期できる期間は初回の申込み日から1年間となっています。
情報セキュリティマネジメント試験では、情報セキュリティ分野と法務分野が重点的に出題されます。情報セキュリティ分野は専門的な用語や略語が複数出てきますので、1ヵ月程度かけて重点的に勉強すると定着しやすいです。
法務分野では、あまり馴染みのない刑法や不正アクセス禁止法から出題されますので、知識を定着させるには1週間程度かかるでしょう。また、マネジメント分野に関連する知識は、内部統制や不正防止などの観点から実務でも重要となりますので、しっかりと勉強しておくことがおすすめです。
情報セキュリティマネジメント試験のCBT方式による勉強方法
情報セキュリティマネジメント試験は2023年4月より筆記試験からCBT方式によるコンピュータでの試験に変更となりました。そのため、CBT試験特有の操作方法を理解しておくことが重要です。例えば、筆記試験では選択肢に斜線を引くことができましたが、コンピュータ画面上ではできません。代わりにハイライト機能が利用できるようになっています。ハイライトしたい文字を選択すると、黄色のハイライトが表示される機能です。ただし、色は黄色のみとなっています。試験本番で焦らないよう、勉強期間中もなるべく斜線を使わずに下線を引くなどして、事前に慣れておきましょう。
情報セキュリティマネジメント試験は科目Aと科目Bに分かれている
情報セキュリティマネジメント試験は、科目Aと科目Bに分かれています。両科目の試験時間は合計120分です。
PA(独立行政法人情報処理推進機構)が公開しているサンプル問題があり、サンプル問題の1〜48問までは科目A、49〜60問までが科目Bとなっています。
科目Aでは、情報セキュリティマネジメントに関連する知識が定着しているかを確認する4択問題が出題されます。
一方、科目Bでは、企業実務を例にして技能が身に付いているか確認する多肢選択問題が出題されます。
情報セキュリティマネジメント試験の合格点と採点方式
情報セキュリティマネジメント試験の合格点は1000点満点中、600点合格です。採点方式はIRT (項目応答理論)で採点されます。
IRT (Item Response Theory 項目応答理論):
受験者の大半が正解している問題は簡単な問題なので2点、大半が不正解な問題は難しい問題なので5点と、解答結果から評価点を算出する仕組みです。IRT方式はすでにIPパスポート試験、基本情報技術者試験に導入されている採点方式です。
情報セキュリティマネジメント試験の科目Aの特徴と勉強方針
科目Aは、基本的な情報セキュリティマネジメントに関する知識を問われる四肢択一のテスト形式です。問題文は短く、求められる知識について、主にその定義や分類について問われます。幅広い範囲から出題されるため、その範囲をどれだけカバーできているかが、得点に直結します。
幅広い範囲の知識は、過去問を活用することでうまくカバーできるでしょう。科目Aの問題は、2023年3月まで実施した午前問題を参考にできます。2023年3月までの試験と比べて出題範囲、出題方式に変更はないです。400問以上の過去問があります。
過去問を解いてみて、わからなかった箇所を参考書やオンライン講座で再確認してみることで、理解している範囲を広げられるでしょう。特にセキュリティと法務の分野に関する知識を重点的に問われます。
情報セキュリティマネジメント試験の科目Bの特徴と勉強方針
情報セキュリティマネジメント試験の科目Bは、科目Aの45問と比べ12問と少ないですが、文章量がかなり多く、問題をすべて読むだけでもかなりの時間を費やします。科目Aは1ページに3〜4問出題されるのに対して、科目Bは2ページで1問の出題になります。また、マネジメント分野での深い知識が要求される出題が多いのも、特徴の1つです。
また、科目Bの大きな特徴として、2023年4月からCBT方式へと変更となり、今までの午後問題と同じ出題のされ方ではなくなりました。さらに、CBT方式の試験で出題された問題を第三者に開示することができません。
そこで、科目Bの対策としては、マネジメント分野の知識を深めておくことが特に大切になります。参考書やオンライン講座では、分野ごとに説明がなされていることが多いため、マネジメント分野だけを集中的に学習することが可能。これらのツールを使って、知識をできるだけ深めてしっかり対策しましょう。
情報セキュリティマネジメント試験 試験当日の注意事項
試験当日は、必ず、集合時刻(試験開始の5分前)までに試験会場に到着するようにしましょう。
集合時刻までに集合しない場合は受験できません。受験できない場合でも受験手数料は返還できないため、注意が必要です。
持ち物は、有効期限内である顔写真付きの本人確認書類の原本(コピーおよび電子媒体の本人確認書類は不可)が必要です。携帯電話、筆記用具、腕時計を含むすべての荷物をロッカーに預けます。持ち込んだ場合、不正行為となるので、注意してください。ボールペンとメモ用紙は会場に用意されています。詳しくはサイトで確認をしましょう。
情報セキュリティマネジメント試験の合格発表方法
情報セキュリティマネジメント試験終了後、画面上に点数が表示されます。試験終了後2〜3時間後には、申込み時のサイトから成績や合否を確認できます。
照会画面では、合否だけではなく、分野ごとの正答率を確認することができるので、こちらもあわせてチェックしましょう。
合格者には受験月の翌々月中旬以降、合格証書が発送されてきます。
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