秘書検定2級 3級の難易度・合格率

秘書検定2級と秘書検定3級は、共に合格率が50%以上の難易度の低い試験と言われています。しかし、当然ですがしっかりと勉強をしていないと合格はできません。

そこで今回は、秘書検定2級3級に関する難易度や合格率、勉強時間、効率的な勉強法について解説します。

秘書検定2級と秘書検定3級の難易度・合格率

秘書検定2級の2022年度の受験者数は42,290名。そのうち、合格者は25,227名となり、この年の合格率は59.7%でした。近年の秘書検定2級の合格率を見ると、50%前後で推移しています。つまり、2人に1人は合格するという計算となるため、秘書検定2級の難易度はそこまで高くはありません。
秘書検定3級は、同年の受験者数が28,316名に対し、合格者は17,999名でした。合格率は63.6%とさらに高くなります。

これは、秘書検定2級と3級の試験9割が択一式であるため正答しやすく、合格率が高いのだと考えられます。すなわち、社会人として業務を行いながらも一発合格が目指せる資格なのです。

ちなみに、秘書検定1級の合格率は20~40%ほどで、秘書検定2級と3級より難易度は高めになります。これは知識の理解度はもちろん、筆記試験の内容がすべて記述問題で面接試験もあることが理由です。
それに比べて、秘書検定2級と3級は筆記試験の記述問題が約1割と少なく、面接試験はありません。

秘書検定2級と秘書検定3級は、このように難易度が低いにもかかわらず、知名度は非常に高い資格です。勉強時間がそれほど必要ない割には昇給や昇進に結びつく可能性があり、コスパの良い資格であるとも言えます。

秘書の業務を行うのであれば、1級の合格も視野に入れた方が良いですが、一般の社会人では秘書検定2級と3級の資格があれば充分スキルアップになります。難易度が低いのにビジネスマナーやいざという時の判断力、機転が身に付いたりと、メリットが大きくコスパの良い秘書検定2級と3級に、ぜひチャレンジしてみましょう。

秘書検定2級と秘書検定3級の勉強時間

秘書検定2級と秘書検定3級は、難易度は違うものの勉強時間はあまり違いません。それは、出題科目と問題数が同じだからです。
秘書検定2級と3級の勉強時間は、受験する方の社会人としての経験やどんな部署に配属されているかにもよりますが、どちらも平均して1ヵ月、30時間程度と言われています。

ただし、仕事や学校が忙しくて毎日机に向かう余裕がなく、1日に平均1時間の勉強時間を確保できないという方は、1ヵ月よりもっと長い期間がかかるかもしれません。また、仕事の休日に1時間よりもっと多くの勉強時間を確保できる方なら、1ヵ月よりもっと短い勉強期間にできるでしょう。

自分に必要な勉強時間を考える上で確認しておきたいのは、以下の秘書検定の出題科目5つとその内容です。

【理論】(記述問題なし)
1.必要とされる資質・・・秘書の業務における心掛け等
2.職務知識・・・・・・・秘書の役割や機能等
3.一般知識・・・・・・・企業の仕組みや機能、経済・法律用語等
【実技】(記述問題あり)
4.マナー・接遇・・・・・敬語や丁寧語の言葉遣い等
5.技能・・・・・・・・・文書作成や書類整理、冠婚葬祭等の社会常識

理論の「一般知識」や実技の「マナー・接遇」、「技能」については、社会人になってから何年か経っていれば、ある程度の知識や経験があるでしょう。

理論の「必要とされる資質」や「職務知識」も、現在秘書として勤務していなくても、部下として上司の指示に従う中で身に付くこともありそうです。
配属部署でいうと、秘書課はもちろん、総務課のような会社全体の秘書的役割の部署に勤務している方のほうが、やや有利かもしれません。

秘書検定2級と3級における試験内容のレベルの違いは、2級が「一般的な秘書業務」について問われるのに対して、3級は「初歩的な秘書業務」について問われます。この違いにより、3級より2級のほうが問題の内容が少し難しくなるということです。

とは言え、秘書検定2級と秘書検定3級は、秘書課や総務課以外の課に配属されている方にとっても、他のもっと専門的な資格に比べて勉強時間が少なくても合格できる資格です。

2級も3級も一発合格は十分に可能ですので、ぜひチャレンジしてみてください。

秘書検定2級と秘書検定3級の効率的な勉強法

秘書検定2級と秘書検定3級に短期間で合格したい方は、効率的な勉強法で学ぶのがよいでしょう。そのためには、まず各出題科目のポイントを知り、次に多くの問題に触れることが重要です。特に、過去に出題された問題の類似問題を解き続けていけば、自ずと知識も深まります。

秘書検定2級と3級は、筆記試験のみで、選択問題(マークシート方式)と記述問題の2種類があります。
記述問題は、主に実技の「技能」の科目で出題されます。問題数は年度にもよりますが、「技能」の10問中2問といった割合です。

秘書検定2級 3級の出題科目のポイント

各出題科目には、次のようなポイントがあります。

【理論】
1.必要とされる資質
補佐役として上司の意向に沿い、守秘義務を守りながら臨機応変に対応する
2.職務知識
上司の健康管理や服装のアドバイス、上司の仕事が円滑に進むように周辺業務を行う
3.一般知識
企業の仕組みや経営全般についての知識と政治・経済・法律・金融等に関する用語

【実技】
4.マナー・接遇
上司への報告の順序、尊敬語や丁寧語の正しい使い方
5.技能
作成文書の形式や、名刺や資料の保管の知識
記述問題は、祝儀袋の表書きや表をグラフにする、文書の定型文の穴埋め 等

いきなり過去問を解き始めるのではなく、出題科目のポイントを頭に入れてから解くほうが、何をポイントに問題を解けばよいかがわかって効率がよいでしょう。

秘書検定2級 3級を効率的な勉強法で攻略

上司の下で業務を行う秘書や部下の立場での正しい行動というのは、プライベートの立場での正しい行動とは違うことも多々あります。社会人の方ならば、日々の業務の中でそれを実感していることでしょう。

実際にさまざまな場面で、こういうときはこう行動するという経験を積むのが一番ですが、それに代わるものとして過去問を解くという勉強法が、効率的な方法です。

また、年度にもよりますが、秘書検定2級と3級の問題数は、おおよそ次のようになっています。

【理論】
1.必要とされる資質・・・5問
2.職務知識・・・・・・・5問
3.一般知識・・・・・・・5問

【実技】
4.マナー・接遇・・・・・12問
5.技能・・・・・・・・・10問

各科目の配点は公表されていませんが、問題数は理論の3科目を合わせた数よりも、実技の2科目分のほうが多い傾向です。勉強時間に余裕のない方は、実技の問題のほうに、より力を入れることで合格点に近づくでしょう。

さらに、実技の問題の中でも特に記述問題は、選択問題よりも配点が高めであると予想されます。まったく書けずに0点ということのないよう、記述問題の過去問を多く解き、どんな解答を求められているのか理解することが効率的な勉強を進めるうえで大切です。

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