運行管理者(貨物)の難易度・合格率

運行管理者(貨物)はかつて、合格率が高く比較的やさしい資格と言われていました。しかし自動車運行上の重大な事故が年々増え続けている現状から、運行管理者の責務は重要度を増しています。
そんな背景に比例して、運行管理者(貨物)の試験の難易度も年々上がってきていると言われています。しかし、出題傾向を掴んで試験日までしっかりと勉強をすれば、一発合格も十分狙えるでしょう。

この記事では、運行管理者(貨物)の難易度と合格率、そして効果的な勉強方法についてご紹介していきます。

運行管理者(貨物)の難易度は高め?

運行管理者(貨物)の合格率は、2019年度と2020年度の実績では30%台前半となっており、数字だけ見ると難易度が高く感じられます。(2020年3月実施回はコロナウイルス感染拡大の影響で中止)

しかし、運行管理者(貨物)の受験資格には「関連業種での実務経験1年以上」または「国土交通省認定の基礎講習修了」という条件があるため、そもそも基礎知識のある方しか受けられません。
したがって、自身に身に付いている基礎がある上でしっかりと効果的な資格勉強を行えば、それほど難易度の高い資格でもないと言えるでしょう。

運行管理者(貨物)の効果的な勉強方法とは

運行管理者(貨物)の勉強期間は約1~3ヵ月が目安ですが、3ヵ月でテキストを隅から隅まで読み込み、暗記するのはおそらく不可能に近いです。そのため、まずは過去問を解いてみて、「基礎知識のおさらい」と「わからないことの洗い出し」を行うのが良いでしょう。

「身に付いていること」と「わからないこと」を明確にすれば、わからない箇所を中心に勉強できるので効率的です。基本的には、過去問を解いてわからない箇所をインプットするという作業の繰り返しになるので、すでに理解している箇所に時間をかけるロスを防げます。

インプットを進める方法のひとつとして、オンライン講座の活用もおすすめです。専門の講師のわかりやすい解説を聞くことで、1人でテキストを読んで勉強するよりも理解力が高まるため、勉強の効率アップが期待できます。またオンライン講座はスキマ時間で勉強できる点が、忙しい社会人にぴったり!少ない勉強時間を効果的に使いたい方は、活用してみてください。

また過去問を解く際、最初は時間を気にせずじっくりと、試験日が迫ってくるにつれ、制限時間内に解き終われるようにしておきましょう。実際の試験時間と同じ時間で試すことで、当日のペース配分がイメージしやすくなりますよ。

出題パターンを掴めばそれほど難しくはない

運行管理者(貨物)の試験は、出題パターンが毎回似ています。そのため、何度も過去問を解いていると出題パターンが掴めてくるので、自然とどこを深く勉強すべきなのかがわかってくるでしょう。
「この問題前も見たな」と感じた箇所にチェックを入れておくと、試験直前の復習にも役立つので、ぜひ勉強の際にやってみてください。

また、微妙な言葉の言いまわしを使ったひっかけ問題があるのも、運行管理者(貨物)の出題パターンのひとつ。中でも、一問一答形式や複数の文章から正しいものを選択する問題には、特にこの傾向が強く出ています。
言葉を丸暗記するのではなく、どのような内容の法律であるかを深く理解しておけば、正しい解答を導けるでしょう。

新しく制定された法律は暗記しておこう

先に説明した、過去問を使って出題傾向を分析する方法で漏れが出てくるとすれば、それは新しく制定された法律についてでしょう。

新しい法律は、当然ながら過去に出題されたことが無いので、勉強漏れが起こりがちです。さらに、法改正があった場合は施行の6ヵ月後から出題されると決められていて、該当する回には必ずと言っていい程その法律に関する問題が出ている傾向があります。

そのため、新しい法律が制定されたときや法律が改定されたときは、ただ暗記するだけでなく、「これまでの法律から何が変わったのか」という違いまでしっかりと理解しておくことが大切です。数字はもちろん、丸暗記がベストでしょう。

満点じゃなくても合格できる

運行管理者(貨物)は、はじめに話したように合格率が低めの試験である一方、合格ラインが60%とやや低めに設定されています。5つにわかれた分野それぞれに最低正答数があるため、満遍なく勉強する必要はありますが、これさえクリアしておけば、全30問中半分よりちょっと上の、18問正解すれば合格できるのです。
この合格条件が、はじめに話した「合格率の割に難易度が高くない」と言われている理由のひとつでもあります。

これまでお話ししてきた勉強法に沿って、出題パターンと新しい法律を把握しておけば、やみくもに隅々まで勉強しなくても、効率的に正解率60%に達することができるでしょう。

あとは試験当日に平常心を保って落ち着いていられるよう、ひたすら反復学習を行ってください。なかなか時間がとれない社会人の方は、オンライン講座などを取り入れて、効率的に学びを進めましょう。そして、試験前日はしっかり睡眠を取り、最善の状態で試験に挑んでくださいね!

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