「勉強する」って?
「もっと勉強しなければ……」
「でも、なかなか勉強する気が起きない……」
あなたはこんなふうに勉強で多かれ少なかれ悩みを抱えているかもしれません。
そもそも、あなたにとって「勉強する」って何をすることですか?
わかりきったことのように思うかもしれませんが、少し考えてみてください。
「テキストを読んでいます」
「問題集を解いています」
こんな答えが返ってくるかもしれません。では、もう少し聞きますね。
どんなふうにテキストを読んでいるでしょう?
問題集をどのように解いているでしょう?
そして、それは試験合格につながる読み方、解き方になっているでしょうか?
こう聞かれると、「え? どんなふうに読む、解くと言われても……」と答えに詰まる人がけっこう多いかもしれません。実は、「勉強する」といっても、人によって何をしているかが大きく違う可能性があるんです。
たとえ、同じ時間「勉強」したといっても、また、同じテキストや問題集を「勉強」したといっても。その中身は大きく違います。そして、その違いによって、合格する人、不合格になる人にわかれてしまうのです。
合格につながる効果的な勉強法とは?
では、どんなふうに「勉強」すればいいのでしょう?
どんなふうにテキストを読めばいいのでしょう?
問題集を解けばいいのでしょう?
今から紹介・解説していく「3ステップ記憶勉強術」は、私がこれまで、数多くの合格した人、そして合格しなかった人の「勉強」を観察しヒアリングするなかで、これは絶対外せないという3つのステップを抽出し、体系化した勉強法です。
この絶対外せない3つのステップは何かというと……1「思い出す」
2「問いに変える」
3「ざっくり読む」
この3つのステップ・行動を行っていくことで、あなたの勉強は自然と効果的・効率的なものになっていきます。
3つのステップそれぞれについては、次回以降の記事でご紹介していきますが、この3つのステップの根底には1つの原理があります。今回はそれについて解説しましょう。
その1つの原理とは何かというと、「記憶を使って勉強する」ということ。「3ステップ記憶勉強術」の後半で取り上げている「記憶勉強術」とは、このことを表しているのです。
ところで「記憶を使って勉強する」ってどういうことかわかりますか?
だれもが記憶を使って読み、理解し、記憶する
たとえば、今この瞬間、この文章をあなたは「記憶を使って」読んでいます。あなたがこれまで蓄えてきた日本語の知識やたくさんの文章を読んできた経験といった「記憶」を使うことで、読めているわけです。そしてこれは理解すること、記憶することでも同じです。
理解するとは、理解しようとしている対象とあなたがすでに持っている「記憶」とが何らかの形で結びつくことです。
何かを記憶するにも、あなたの「記憶」と結びつくことによって、長期的な記憶となっていくのです。こう考えていくと、われわれがいかに「記憶を使って勉強」しているかに気づかれると思います。
ただ、これを多くの人がほとんど意識していません。このため、テキストを読むにしても、それを理解・記憶するときにしても、自分の「記憶」を使うという発想はなく、ただ闇雲に新たな情報・知識を押し込もうとしてしまうのです。
3ステップを行なえば記憶を使って勉強できる
しかし、「記憶を使って勉強」していることに気づくと、一気に勉強が楽になります。いかに自分がすでに持っている「記憶」を使って勉強すればいいのか?
さらには自分の「記憶」を増やして勉強を楽にすればいいのか?
そして、記憶を使って勉強していくためのカギとなるのが、「思い出す」「問いに変える」「ざっくり読む」という3ステップです。この3ステップを行なえば、あなたも自然と記憶を使った効果的・効率的な勉強ができるのです。
では、次回の記事から、3ステップとは具体的にどのような行動なのかを詳しく解説していきます。(参考:拙著 『暗記が苦手な人の3ステップ記憶勉強術』 実務教育出版刊)
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