前回の記事では、ワイン初心者の方がワインについて学ぶ場(セミナー、スクール、オンライン講座)についてご紹介しました。それぞれ、メリットやデメリットがありましたね。
ところで、「ワインの勉強を始めてみたけど、知識がなかなか頭に入らない…」そんな悩みを抱えているワイン初心者の方はいませんか?
ワインの知識に触れるのは楽しいものの、いざ覚えるのは難しいと感じている方は少なくないと思います。例えば、ワインの産地による特徴を覚えようとすると、フランスだけでも数多くの地域について学んでいかなければなりません。
そこで、連載最終回の今回は、ワイン大好きな筆者が、初心者がワインを効率よく勉強する方法や注意点について紹介していきます。
方法① マイノートを作って知識をまとめる
ワインスクールやセミナーを受講したり、オンライン講座を視聴したり、テキストや本を読んだりするだけでも、ワインの知識に触れて楽しむことができます。
しかし、ワインに関する知識をきちんと覚えたい、人にも説明できるようになりたいという想いを持っている場合は、マイノートを作って学習した内容をまとめていくのがおすすめです。
初心者がワインの勉強で特に覚えにくいと感じるのは、産地とその特徴ではないでしょうか。
ワインの味わいは、テロワールといわれる土壌や気候などの環境に影響されることもあります。そのため、ワインの地理を学ぶことは、ワインの産地による特徴を学ぶことにそのまま繋がります。
ワインの産地ごとの特徴を覚えるには、白地図を用意して、主な品種や味わいの特徴、有名なシャトーなどを書き入れていきます。産地ごとに自分の手で地図を作っていくと、頭の中に地図が浮かんで理解や定着がしやすくなるでしょう。
また、ワイン法による格付けも、自分でピラミッドを書いてみると覚えやすくなります。
方法② 実際にワインを味わってみる
ワインは知識だけを詰め込んでいっても、机上の学問になってしまいがちです。
ワインスクールやセミナーで勉強すると、テイスティングも講義の中で行われるため、ブドウの品種や産地による味わいの特徴の違いを体感しながら覚えていくことができます。
しかし、本やオンライン講座でワインを勉強している場合は、知識だけを積み重ねていく形になってしまいます。
その場合は、実際に知識として学んだ品種や産地のワインを味わってみると、味を体感できるので理解が深まり、知識も定着しやすいです。
実際に味わってみるワインは、ワインショップでワインアドバイザーに相談して、産地の特徴がわかりやすいものを教えてもらうのがおすすめです。
あるいは、1本飲むのが大変であれば、グラスワインが豊富なワインバーに足を運ぶと、飲み比べをして味の違いを体感することができます。
また、家庭でワインを楽しむときは、ワインを美味しく味わうための正しい方法を実践します。
ワインを適切な温度に冷やしてみたり、正しい注ぎ方を実践してみたり、あるいはデキャンタ―ジュにも挑戦するなどして、知識と実践の両面から習得していきましょう。
方法③ ワイン関連の資格取得を目指す
ワインを学ぶ際は、目標をしっかり立てるとモチベーションがアップして知識を習得しやすくなります。
そこで、初心者がワインの勉強をスタートするときは関連する資格の合格を目指すのがおすすめです。
とはいえ、ワイン関連の資格の中でもソムリエやワインエキスパートは、初心者が一からワインの勉強を始めて目指すのはハードルが高めです。
そこで、初心者におすすめなのは、連載第2回でも紹介した「ワイン検定」の合格を目指すこと。
まずは、一般社団法人日本ソムリエ協会の「J.S.A.ワイン検定」ブロンズクラスや、全日本ソムリエ連盟の「ワイン検定」の3級の合格を目指しましょう。
いずれの資格も、初心者がワインの勉強をするにあたって知っておくべき基礎的な内容が中心です。
資格の合格を目指すことで、ワインの基礎知識を体系的に身に付けていくことができます。
ワインは難しいと思う人は少なくありませんが、ワインの勉強を始めて知識を深めていくと、もっとワインを楽しめるようになります。
手軽な費用で利用できるオンライン講座などを上手に活用して、ワインについて学んでいきましょう。
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