皆さんこんにちは!オンスクのワインソムリエ講座を担当いたしました、「Wine and Weekend」オーナーソムリエのスージーです。
11月といえば、ボジョレー・ヌーヴォーの解禁日がありますね!
ハロウィンやクリスマスのように「楽しいお祭りイベントの日!」という賑やかな雰囲気もありますよね。
しかしながら毎年話題になる時期になんとなく飲んでいるものの、その正体はよくご存知ないという方も多いのではないでしょうか?
「ソムリエ・スージーの楽しいワインコラム」3回目の今回は“そもそも、ボジョレー・ヌーヴォーってなあに?”という素朴な疑問からスタートしてみましょう。
11月解禁!ボジョレー・ヌーヴォーにまつわる素朴な疑問を解決
Q1:「ボジョレー・ヌーヴォー」って何のこと?
A1:フランス語で新酒のことを「ヌーヴォー」と言います。なかでも、フランスのブルゴーニュ地方にあるボジョレー地区で、その年に収穫されたブドウから造られた新酒ワインのことを「ボジョレー・ヌーヴォー」と言います。
ということは、「アメリカ産のボジョレー・ヌーヴォーを飲んでみよう!」ということはありえないことになります(笑)。2ヵ月前に獲れたばかりのブドウの新酒を味わい、その年の収穫に感謝する日でもあります。
Q2:解禁日の日付が毎年異なるのはなぜ?
A2:毎年11月の第3木曜日が解禁日と定められています。今年の2020年は11月19日ですね!時差の関係で日本では本場フランスよりも早く解禁となります。
Q3:何のブドウ品種から造られているの?
A3:ガメイという品種です。色も味わいも軽やかでフレッシュ、まるでイチゴキャンディのようなチャーミングな魅力があります。フランスでは多くのレストランでハウスワインとして用意され、カジュアルに親しまれているブドウです。
Q4:合わせやすいお料理は?
A4:軽やかさを楽しむワインですので、重々しいステーキなどの肉料理よりは、前菜に出てくるような軽めのメニューですとバランスが良いですね。フレッシュで綺麗な酸味が特徴ですから、レモン等の柑橘類、バルサミコ酢等お酢を使用したマリネには、共通項があり相性が良いです。
赤ワインだからといって躊躇せず、魚介類にも合わせてみましょう。また、トマトソースにも合わせやすいので、チキンのトマト煮やマルゲリータのピザ等も良いですね。
Q5:美味しいボジョレー・ヌーヴォーの選び方は?
A5:ボジョレー地区の中でも、指定された村で一定の基準を満たしたものには「ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー」と表記されています。普通のボジョレー・ヌーヴォーより品質が上で数百円程度値段は高くなりますが、その分味わいも深く美味しくなります。
カジュアルなパーティーでワイワイと飲むときにはボジョレー・ヌーヴォー、腕によりをかけて作ったお料理とじっくり楽しむときにはボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー、とシチュエーションに合わせて選り分けることもできますね。
Q6:新酒の解禁日が定められているのはフランスだけ?
A6:他の主要なワイン生産国でも定められています。ドイツでは「デア・ノイエ」と呼び11月1日、イタリアでは「ヴィーノ・ノヴェッロ」と呼び10月30日、オーストリアでは「ホイリゲ」と呼び11月11日がそれぞれ解禁日です。
ブドウ品種は様々ですので、各国の新酒を揃えて、旅するような気分で飲み比べてみるという楽しみ方もありますね。
1年に1度、自然の恵みの産物であるワインの新酒をぜひお祝いしてみてくださいね!
次回は、クリスマスにピッタリなワインについてお話ししていきます。
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