皆さんは、キーボードの上部にある【F1】~【F12】のキーを使ったことがありますか?
これらは「ファンクションキー」と呼ばれるもの。あまり知られていませんが、使いこなすとパソコンの操作が大幅に短縮できて超便利なんです!
今日から、「仕事で超便利!ファンクションキー活用術」と題して3回に渡り、業務効率がアップする、便利なファンクションキーの使い方をご紹介します。
第1回のテーマは、「ファンクションキーとは」「Excelのファンクションキーの機能」です。
※Excelは2019バージョンのものとして解説しています
目次
ファンクションキーとは?
ファンクションキーとは、キーボードの最上部にある【F1】から【F12】のこと。これらのキーには、パソコンの操作機能が割り当てられています。具体的には、次のアプリケーションを操作するときに使えます。
- ・Windowsのファイルやフォルダを管理・保存するエクスプローラ
- ・Chrome、Edgeなどブラウザソフト
- ・Word、ExcelなどOfficeソフト
ファンクションキーを使うと、マウスや他のキーで行っていた操作が大幅に短縮されてとても便利です。
ファンクションキーは使用するアプリケーションの種類により機能が異なる場合もあります。
例えば、同じ【F2】を押しても、WordとExcelでは働きが全然違います。逆にアプリケーションが違っていても同じ働きをするキーも少なくありません。
ここからは、Excel上でファンクションキーを使った場合の機能を解説します。
F1:ヘルプを表示
【F1】を押すと、Excelのヘルプが表示されます。操作方法などを調べたいときに便利です。
なお、【Ctrl】+【F1】を押すと、画面上部にある「リボン」エリアが表示/非表示になります。画面が小さいノートPCなどで作業している場合に、意外と役立つ機能です。
F2:選択したセルの編集
【F2】を押すと、選択したセルが入力可能な状態になります。
地味な動きかもしれませんが、あちこちのセルに連続入力する作業をしている場合に、セルを移動するたびにマウスを操作しなくてすむので、意外に便利な機能です。
セルに数式が入っている場合は、【F2】を押すと、数式の対象範囲が表示されます。計算範囲に誤りが無いかチェックするときに役立ちます。
なお、【Shift】+【F2】を押すと、セルのコメントを追加/編集できます。
F3:「名前の貼り付け」ダイアログを表示
【F3】を押すと図のように「名前の貼り付け」ダイアログが表示されます。
名前の定義を行ったブックでないと、【F3】を押しても何も表示されません。ブックに名前を定義する方法は、以下の操作を参考にしてください。
1. 「数式」タブをクリック。
2. 「名前の定義」をクリック。
3. 「新しい名前」ダイアログの「名前」に任意の名前を入れて「OK」をクリック。
F4:直前の操作を繰り返し行う
【F4】を押すと、直前の操作が繰り返し行えます。
ただし、何度も繰り返し行える操作と1回しか繰り返せない操作があるので注意しましょう。
セルに入力した文字を別のセルにコピーする動作を例に挙げて、違いを解説します。
何度も繰り返し行える操作
① A1セル内にカーソルを持ってきて、文字を選択した状態で右クリックして「コピー」を選択。
② 隣のB1セルを選択した状態で、右クリックして「貼り付け」を選択すると、A1セルの文字がB1セルに貼り付けされます。
③ さらに隣のC1セルを選択した状態で、【F4】を押すと、B1セルの文字がそのまま貼り付けされます。
④ さらに隣のD1セル内を選択した状態で、【F4】を押すと、C1セルの文字がそのまま貼り付けできます。
※上記の操作は、セル内にカーソルを持ってきて、セルが入力可能な状態で①を実行しないと使えません。
1回しか繰り返せない操作
前述の例①で、セルをそのままコピーして、別のセルに貼り付けした場合は、1回しか繰り返せません(前述の例で、「値の貼り付け」を指定して貼り付けした場合は、何度も繰り返せます)。
なお、関数が入っているセル内にカーソルを持ってきて【F4】を押すと、絶対参照と相対参照の切り替えができます。関数をよく扱う方にとても役立つ機能です。
F5:「ジャンプ」ダイアログを表示
【F5】を押すと、「ジャンプ」ダイアログが表示されます。
「ジャンプ」はブック内を移動するときに使う機能。例えば、A1セルからA500セルに移動したい場合は、「参照先」に「A500」と入力して「OK」をクリックすると一瞬でA1セルからA500セルに移動します。
F6:Excelの画面エリア内の切り替え
【F6】を押すと、画面上部にあるリボン(メニュー)やワークシート、作業ウィンドウ、ステータスバー、ページレイアウトの切り替えを行います。
図は【F6】を押して、画面右側の赤枠で囲まれた作業ウィンドウをアクティブにした状態。
【Enter】を押すと図形の塗りつぶしの設定を選択できるようになります。
まだまだファンクションキーを使った便利な機能はありますよ。ここからはF7~F12の便利な機能をご紹介します。
F7:選択セルのスペルチェック
任意のセルを選択した状態で【F7】を押すと「スペルチェック」ダイアログが表示されます。セルに入力した文字に誤りがないか確認したいときに便利です。
F8:選択範囲の拡張
【F8】は、セルの選択範囲を拡張したいときに使います。
A1セルだけ選択した状態で【F8】を押すと、選択範囲が拡張できる状態になります。【F8】を押した後に、E10セルをクリックすると「A1:E10」とセルが選択されます。
F9:ワークシート内の全数字を再計算
【F9】はワークシート内の数式セルについて計算を実行するときに便利です。
ただし、通常、Excelの計算設定方法は自動となっています。例えば下図のように、4人のテストの合計がSUM関数でB6セルに表示されるようにしていたとします。
通常、Excelのセルの計算設定方法は「自動」。Aさんのテスト結果(B2セル)を60から70に変えたら、B6セルの結果は自動で180となります。そのため、【F9】を使う必要はありません。
しかし、Excelのセルの計算設定方法が「手動」だった場合、B2セルの値を60から70に変えてもB6セルの合計は変更されません。
そんなときに【F9】を押すと、B2を変更した値で、B6は再計算されます。
(数式セルが多く、一部の数値を変えると再計算で多くの時間がかかるブックの場合、計算設定を「自動」ではなくあえて「手動」にすることがあります。そのような場合に便利な機能です)
F10:メニューのキーヒントの表示/非表示
【F10】は、メニューのキーヒントを表示/非表示にするのに便利です。
キーヒントとは図のように各メニューの下に表示されるアルファベットや数字のことです。たとえば、【F10】を押してキーヒントを表示させ、ホーム下の「H」を押すと、画面がホーム画面にすばやく切り替わります。
F11:選択範囲の値からグラフを作成
【F11】を押すと、選択範囲から一瞬でグラフを作成できます。
① セルに入力された任意の値を選択。
② 【F11】を押すと、グラフが完成します。
F12:ファイルに名前をつけて保存
【F12】は、作成中のファイルに名前をつけて保存するときに便利です。
Excelで使えるファンクションキー まとめ
今回紹介していない機能も含め、Excelでのファンクションキーの動きをまとめました。
予想以上に便利な機能がたくさんありましたね。覚えておけば業務の効率化に役立つものばかり。普段の業務でも、今回覚えたことを積極的に取り入れてみましょう。
次回は、Wordのファンクションキーについてご紹介します。ではまた!
※画像はすべてExcel2019を使用
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