資料作成業務が欠かせない会社員にとって、データをまとめるためにExcelは必須です。
そして数字だけを並べた表よりも、グラフが効果的に使われている資料の方がよりわかりやすいですよね。
でも、「グラフがうまく作れなくていつも表だけで済ませてしまう」「Excelのグラフは縦棒しか作ったことがない」という方は、意外に多いのではないでしょうか。
そこで今回は「説得力UP!Excelグラフ活用術」と題して8回に渡り、Excel2019に標準搭載されている17種類のグラフについて、特徴と作成例をご紹介します。
Excelの表作成機能しか使っていない方も、この機会にExcelマスターへの一歩を踏み出してみましょう!
第1回は、基本中の基本「縦棒グラフ」「横棒グラフ」「折れ線グラフ」についてです。
初級編1:基本の縦棒グラフをマスター!
Excelの中でよく使われる基本的なグラフが棒グラフです。
棒グラフは縦と横の2種類あります。様々な値を棒の長さで表し、売上集計など項目別、日付別に数値の大きさを比較したいときに適しています。誰でも簡単に作れるのが特徴です。
縦棒グラフの特徴
● 下から上に伸びている棒グラフであり、縦軸に数値、横軸に項目を配置することが多いです。
● 時系列のデータの大小を比較する場合に適しています。横軸に年月日を配置すると、左から右にいくにつれて時系列が進むので見やすくなります。
縦棒グラフの使用例
● テーマパークの入場者数の推移(横軸:年月日、縦軸:人数)
● デパートでの売上の推移(横軸:年月日、縦軸:売上金額)
縦棒グラフの作成例
以下の表から縦棒グラフを作成する手順を簡単にご紹介します。
(以下、Excel2019で作成。フォントは游ゴシックを使用)
↓元の表データ
① A2セルからC8セルまでを選択する
② リボンの「挿入」タブをクリック 「グラフ」グループ→「縦棒/横棒グラフの挿入」→「2-D縦棒」→「集合縦棒」をクリックする
あとは、グラフを選択するとタブに表示される「グラフツール」の「デザイン」及び「書式」タブで見映えを整えれば完成です。
※下図では以下の調整を行っています。
・「(グラフの)デザイン」タブで「グラフスタイル」グループ→「スタイル1」を指定 グラフ上のグラフタイトルを入力
・「(グラフの)デザイン」タブで「グラフスタイル」グループ→「色の変更」→「モノクロ」→「モノクロパレット3」を指定
・「(グラフの)デザイン」タブで「グラフ要素を追加」→「凡例」→「右」に指定
・「書式」タブで「現在の選択範囲」グループで「縦(値)軸」を選択 「選択対象の書式設定」をクリック
・右側に作業ウインドウが表示されるので「軸のオプション」より「最大値」を「6000」と入力
↓作成後の縦棒グラフ
初級編2:基本の横棒グラフをマスター!
横棒グラフの特徴
● 左から右に伸びたグラフとなっており、簡単に言えば縦棒グラフの横バージョンです。
● 区分別の売上を比較するなど、前後の時系列があまり関係ない場合に使われます。
横棒グラフの使用例
● 店舗での商品別の売上(横軸:売上金額、縦軸:商品名(婦人/紳士/子供など))
● 社内研修の分野別テスト点数(横軸:点数、縦軸:テストの分野)
横棒グラフの作成例
以下の表から横棒グラフを作成する手順を簡単にご紹介します。
(以下、Excel2019で作成。フォントは游ゴシックを使用)
↓元の表データ
① A2セルからF8セルまでを選択する
② リボンの「挿入」タブをクリック 「グラフ」グループ→「縦棒/横棒グラフの挿入」→「2-D横棒」→「積み上げ横棒」をクリックする
あとは、グラフを選択するとタブに表示される「グラフツール」の「デザイン」及び「書式」タブで見映えを整えれば完成です。
※下図では以下の調整を行っています。
・「(グラフの)デザイン」タブで「グラフスタイル」グループ→「スタイル1」を指定 グラフ上のグラフタイトルを入力
・「(グラフの)デザイン」タブで「グラフスタイル」グループ→「色の変更」→「カラフル」→「カラフルなパレット3」を指定
・「(グラフの)デザイン」タブで「グラフのレイアウト」グループ→「グラフ要素を追加」→ 「線」→「区分線」を指定
・「(グラフの)デザイン」タブで「グラフのレイアウト」グループ→「グラフ要素を追加」→「目盛線」→「第1主縦軸」→クリックして解除
・「(グラフの)デザイン」タブで「グラフ要素を追加」→「凡例」→「上」に指定
↓作成後の横棒グラフ
中級編:時系列が得意な折れ線グラフをマスター!
Excelのグラフ機能で、棒グラフの次によく使われるのが折れ線グラフです。
折れ線グラフは、プロットされた点を直線で繋いだもので、時間の経過に伴う数値の変化を表したい場合に適しています。
折れ線グラフの特徴
● 主に横軸に年月日、縦軸にデータ量を配置します。
● 結んだ線が右上がり→増えている、右下がり→減っている と、データ量の増減が可視化できます。
折れ線グラフの使用例
● Webサイトのアクセス数の推移(横軸:年月日、縦軸:アクセス数)
● ある商品の売上推移(横軸:年月日、縦軸:売上金額)
● テーマパークの入場者数の推移(横軸:年月日、縦軸:人数)
折れ線グラフの作成例
以下の表から折れ線グラフを作成する手順を簡単にご紹介します。
(以下、Excel2019で作成。フォントは游ゴシックを使用)
↓元の表データ
① A2セルからE8セルまでを選択する
② リボンの「挿入」タブをクリック 「グラフ」グループ→「折れ線/面グラフの挿入」→「2-D折れ線」→「マーカー付き折れ線」をクリックする
あとは、グラフを選択するとタブに表示される「グラフツール」の「デザイン」及び「書式」タブで見映えを整えれば完成です。
※下図では以下の調整を行っています。
・「(グラフの)デザイン」タブで「データ」グループ→「行/列の切り替え」を指定 グラフ上のグラフタイトルを入力
・「(グラフの)デザイン」タブで「グラフスタイル」グループ→「スタイル12」を指定
・「(グラフの)デザイン」タブで「グラフのレイアウト」グループ→「グラフ要素を追加」→ 「軸ラベル」→「第1縦軸」を指定入力
・「(グラフの)デザイン」タブで「グラフのレイアウト」グループ→「グラフ要素を追加」→ 「軸ラベル」→「その他の軸ラベルオプション」→「文字のオプション」→「テキストボックス」→「文字列の方向」→「縦書き」
↓作成後の折れ線グラフ
上級編:異なるグラフを組みあわせた複合グラフをマスター!
Excel の縦棒・横棒グラフと折れ線グラフの2種類をマスターしたら、少し複雑な複合グラフにチャレンジしてみましょう。
複合グラフとは、種類の違うグラフを組み合わせて1つのグラフエリアに表示するグラフです。単位の異なるデータの関係性を調べる場合などに使用します。
複合グラフの特徴
● 棒グラフ+折れ線グラフというように、あるグラフに異なる性質の項目のグラフを加えます。
● 同じ性質のデータでも、個別のデータは棒グラフ、合計のデータは折れ線グラフという作り方もあります。
複合グラフの使用例
● ある商品の売上金額と達成率の推移
(棒グラフの横軸:年月日、縦軸:売上金額/折れ線グラフの横軸:年月日、縦軸:%)
● ある営業部での地域別売上金額と合計売上金額の推移
(棒グラフの横軸:年月日、縦軸:地域別売上金額/折れ線グラフの横軸:年月日、縦軸:合計金額)
複合グラフの作成例
以下の表から複合グラフを作成する手順を簡単にご紹介します。
(以下、Excel2019で作成。フォントは游ゴシックを使用)
↓元の表データ
① A2セルからC14セルまでを選択する
② リボンの「挿入」タブをクリック 「グラフ」グループ→「複合グラフの挿入」→「組み合わせ」→「集合縦棒-第2軸の折れ線」をクリックする
あとは、グラフを選択するとタブに表示される「グラフツール」の「デザイン」及び「書式」タブで見映えを整えれば完成です。
※下図では以下の調整を行っています。
・「(グラフの)デザイン」タブで「グラフスタイル」グループ→「スタイル1」を指定 グラフ上のグラフタイトルを入力
・「(グラフの)デザイン」タブで「グラフスタイル」グループ→「色の変更」→「モノクロ」→「モノクロパレット3」を指定
・「(グラフの)デザイン」タブで「グラフ要素を追加」→「凡例」→「上」に指定
↓作成後の複合グラフ
上記グラフでは、利用者数を棒グラフ、売上金額を折れ線グラフで表示しています。
上側に凡例をつけることにより、棒グラフと折れ線グラフが何を表すかがわかりやすくなりますね。
今回はExcelグラフの基本である棒グラフ・折れ線グラフ、そして応用編として複合グラフについてご紹介しました。
各グラフの特徴をマスターすれば、今までよりもわかりやすい企画書や会議資料が作れそうですね!
次回は「円、面」を利用したグラフをご紹介します。棒や折れ線では扱いにくかったデータをグラフ化できるので、資料の表現力がぐっとアップしますよ。お楽しみに!
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