本をたくさん読む人は、なんらかの形で読書記録をつけているものです。
なぜかというと、読書という行為自体はおもしろいものの、読んだ本の内容を逐一覚えていられる人はごくわずか。「この本を読んだ記憶はある」「〇〇について書かれた本を読んだ覚えはある…けど、なんていうタイトルだっけ?」というパターンになりやすいからです。
連載「意外に知らない『読書』のやり方」、今回は本を読む習慣をつけてみたい人のために、読書記録をつけるメリットとおすすめの記録方法をご紹介します。
読書の記録をつけたほうがいい理由とは?
読書記録をつけたほうがいい理由は以下の3つ。
記録をつけることで本の内容を整理し、自分の中にインプットできる 読んだ本の内容を思い出しやすい 読んでいない本を把握できる
筆者自身、現在は月に2~3冊は本を読みますが、以前は月に10冊程度読んでいました。
10冊ともなると、新たな刺激を求めて次から次へとページをめくる、という感じに近くなります。1冊1冊おもしろく読むことはできるのですが、内容を消化するよりも先に次の本に手を伸ばすことになるという感じです。
こうなると、読了後は「おもしろかった」という感想を抱いても、おもしろい体験が積み重なるため過去の記憶は薄れがち。よほど印象的な本でもない限り、記録を残しておかないと思い出せなくなります。同じ本を購入してから「あっ、これ読んでた」となることも。
そこで、読書記録をつけ始めました。
内容を思い出しながらメモすると、インプットに役立ちますし、記録があれば同じ本を買ってしまうという失敗も減ります。同じ本の購入って、本当によくやるんですよね。私がうっかりしすぎという線のほうが強めですが。
記録を残しておけば、買った本も一目瞭然なら、買っていない本も一目瞭然です。
読書記録につけたほうがいい内容は?
読書記録でつけておくべき内容は
本のタイトル 著者・出版社 内容についての感想
この3点は必須です。購入費をきちんと把握したいなら、日付と金額も入れるといいでしょう。
本のタイトルと著者は言わずもがなですが、出版社名を入れておくと、出版社を変更して再版された時に気づきやすくなります。
内容については、長々とレビューする必要はなく、1行程度のものでもOKです。感想ではなく、気になる部分を抜き出す形にしてもいいでしょう。
感想であっても気になる部分であっても、その本の中で一番心に残った部分を書き残しておくことで、あとから読書記録を見返したときにどんな本だったか思い出しやすくなります。
似たような本が続く場合は、前に読んだ本と比較する内容でもいいですね。
読書記録をつけるおすすめツール
読書記録をつけるためのツールを、アナログとデジタルに分けてご紹介します。
読書記録おすすめノート
一般的な大学ノートにつけるなら、自分で記録に必要な項目を作って書いていけばOKですが、フォーマットをいちいち作るのが面倒という場合は読書記録専用のノートを利用するのもアリです。
マークスの「READING EDiT」は、書籍でよく使われる四六判サイズの読書感想用ノート。
1冊につき見開き2ページを使って、本の基本情報と感想を書き込めるようになっています。タイトルや著者名のほか、購入先や評価の欄があるのがポイント。
講談社文庫の「ムーミン100冊ノート」は、ムーミンとスナフキンのイラストが目を引く、文庫本サイズの読書感想用ノート。
1ページに1冊、全部で100冊の感想を書き込めます。
項目は本のタイトル、著者名、出版社名、読了日、評価の5項目なので、サクサク感想をつけたい人にぴったり。
ノートではありませんが、Beahouseの「読書記録しおりワタシ文庫」は、昔懐かしい図書館の貸出カード型の読書記録カード。
日付、本のタイトル、著者名しか記入欄がないので、タイトルの下に感想を一言入れてもいいかも。図書館の貸出カードがいっぱいになっていく快感を思い出せるツールです。
読書記録おすすめデジタルツール
デジタルツールはデータとして保存できるので、ペーパーレスかつ記入や検索が容易になるというメリットがあります。
Excelにフォーマットを作って記録をつけるのもいいけれど、読書専用サービスやアプリもあるので上手に利用しましょう。
「ブクログ」や「読書メーター」は、自分の読書記録や感想を公表できるサービス。自分と似た読書傾向を持つ人とつながったり、どんな本を読んでいるかをチェックしたりすることも可能です。
自分の読んだ本を誰かにすすめたい場合は、書評ブログを作ってみてもいいかもしれません。
本の感想については、誰かに語りたくなるものですよね。でもリアルには本の感想について言いあえる人物はなかなかいないものです。
その点、書評ブログを作れば、似たような読書傾向を持つ読者と交流を持つことも可能。さらに、Amazonや楽天と提携しブログ経由で売上が出れば、副収入につながってしまうかも!
ムーミンの故郷フィンランドでは、子どもたちは読書感想ノートをつけることで国語力を伸ばしています。読書は読みっぱなしよりも、読書記録をつけて読んだ本の内容を振り返ることで、知識や語彙力がさらに高まるのです。
読書記録をつけるためのツールはたくさんあります。自分がつけやすいと思うツールを選んで、読んだ本の記録を残していきましょう。
次回は「電子書籍のメリット」についてお伝えします。
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