資格を取得してキャリアアップしたい方!
「毎日忙しくて勉強する時間がなかなか取れない…」
「暗記したことも時間が経つとすっかり忘れてしまう…」
と、お悩みではありませんか?
今からご紹介するのは、人間の脳の特性を上手く活かした勉強法「図解勉強術」です。
覚える量は最小限で済み、さらに一度覚えれば忘れにくいという、まさに忙しい人にうってつけの勉強法なのです。
全5回の連載で解説します。簡単に取り組めるので、ぜひトライしてみてくださいね。
初回の今回は基礎編1「キーワードを抽出する」です。
図解勉強術(全5回)
- 基礎編1「キーワードを抽出する」
- 基礎編2「キーワードを繋げる」
- 基礎編3「図解のパターン10種」
- 実践編1「文章・表を図解化してみよう」
- 実践編2「文章から年表を作ってみよう」
人間の脳の特性を活かした図解術で効率よく覚えよう
人間の脳は、文章を暗記するよりも画像・映像を記憶する方が得意なのだそうです。
例えば資格の勉強でテキストを黙読し、その時は覚えたつもりでいたけれど、後日読み返すと内容をほぼ忘れてしまっていた時。
そんな時でも、テキストのところどころにあったイラストのことは、覚えていたりしませんか?
また、誰かに映画のあらすじを聞かれたけれど、観てから時間が経っていたので即座には思い出せず、上手く返答できなかった時。
後日、その映画の映像をTVなどで偶然目にして「そういえばあのシーン、良かったな…」などと映画で味わった感動が瞬時によみがえり、それをきっかけに台詞やストーリーを次々と思い出すことができた、なんていう経験はないでしょうか。
この人間の脳の特性を上手く利用して、覚えたい事柄を図解、つまり画像にして覚えるのが、これから紹介する図解勉強法です。
まずテキストから重要なキーワードを抽出し、1枚の紙の上で組み合わせて図を作成することで、覚える事柄をコンパクトに濃縮します。
図を書くためには内容をきちんと理解することが必要になるため、勉強をより深めることにも繋がり一石二鳥です。
そしてその凝縮された図を覚えることで、キーワードを芋づる式に思い出す記憶の下地をつくります。
これらの工程を経ることで、重要項目ひとつひとつを断片的に覚えるよりも強力に脳内にとどめることができます。そして、思い出すことも圧倒的に容易になるのです。
図解勉強法1-1 文章中のキーワードをピックアップする
それではいよいよ、図解勉強法を始めましょう。
まず始めにすることは、文章中のキーワードを見つけて書き出すことです。
ここでいうキーワードとは、文章中で重要な役割を担っている名詞のこと。キーワードを判定するカギは、抜き出した名詞だけを見て文章全体の意味が大まかにわかるかどうかです。
例えば「子供は成長すると大人になる」という文章を例にしましょう。
この文章中のキーワードは「子供」と「大人」です。キーワードを書き出したら枠で囲みましょう。
これでキーワードの抽出ができました。
ここでキーワードの横に簡単なイラストを添えるのもおすすめです。
キーワードの意味が一目でわかるようになり、より記憶に浸透しやすくなります。
上の図は離れた人への連絡手段を図解したものです。
キーワードの横にイラストを描いたことで図がよりわかりやすく、パッと見ただけで意味が頭に入りやすくなっています。
イラストはわかりやすいことが第一です。絵の上手い下手は関係なく、素早く描けるシンプルなものが望ましいでしょう。
図解勉強法1-2 複数のキーワードをまとめる(グルーピング)
キーワードの抽出作業が進み、抜き出したキーワードの数が多くなってきたら、仲間同士を大きな枠で囲ってまとめましょう。
この作業を「グルーピング」と呼びます。
グルーピングを行うと、バラバラに散在していたキーワードが構造化され、より覚えやすくなります。
上の図は、キーワードをより大きなくくりでグルーピングした図です。
複数のキーワードをまとめた大きな枠内にも、どういう集まりなのかを示す名前(上記例では「果物」と「野菜」)を記入しておきましょう。
そしてグルーピングした図内に別のグルーピングを施したい時は、キーワードを色別に塗り分けます。
上の図は、明治時代の新政府のしくみを図解したものです。
人物それぞれの出身を色分けで示すことにより、明治新政府への理解を一層深めることのできる図となりました。
色で分ける他に、キーワードを囲う枠の形を楕円形、ひし形などに変化させたり、枠内にボーダーやドット、チェックなどの模様を書き込んだりする方法もあります。
今回は、勉強図解術 基礎編1「キーワードの抽出」について解説しました。
キーワードの抽出は、その名詞だけを見て文章の内容が大まかにわかるかどうかがポイントです。
文中の例を参考に、まずは手を動かして実際にやってみてくださいね。
次回は抜き出したキーワードを繋げて、キーワード同士の関連性を示す方法をご紹介します。
参考図書:
『すべての勉強は、「図」!でうまくいく』(永田豊志/三笠書房)
『社会科資料集 6年』(光文書院)
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