仕事しながら資格勉強中!でも、
「テキストが文章ばかりでわかりにくい…」
「覚えたつもりでもすぐ忘れてしまう…」
と困っている方はいませんか?
人間の脳の仕組みに効果的に訴える「図解勉強術」。日々忙しい人でも短時間で効率よく勉強できる方法をお伝えします。
基礎編1「キーワードを抽出する」、基礎編2「キーワードを繋げる」に続き、今回は基礎編3「図解のパターン10種」。
キーワードの配置の代表的なパターン10種類をご紹介します。
「キーワードをどう組み立てたらいいのかわからない」という人は、まずはこの基本パターンの中から1つ選んでみましょう。
次に、キーワードを基本パターン例にそのまま当てはめて書いてみてください。
繰り返していくうちに、だんだんと要領がわかってきますよ。
図解勉強術(全5回)
- 基礎編1「キーワードを抽出する」
- 基礎編2「キーワードを繋げる」
- 基礎編3「図解のパターン10種」
- 実践編1「文章・表を図解化してみよう」
- 実践編2「文章から年表を作ってみよう」
図解勉強法3-1 ものごとの順序を示す
まずは、ものごとの手順を示す場合に適している図解をご紹介します。
① プロセス図
「プロセス図」は、手続きや取り扱いの説明など、手順を説明する際に使われることが多い図解です。
上の図は、ある資格試験の申込手順です。左から右に1ステップずつ取り組んでいけば目標(受験票の取得)が達成できることが、視覚的にわかりやすくまとめられていますね。
② サイクル図
プロセス図の1種として「サイクル図」があります。プロセス図と違うのは、図が円形になっているので終わりがなく、永遠の繰り返しが可能なところです。
上の図はビジネスシーンでよく使われるPDCA図です。
「計画を立て(Plan)」
「実行し(Do)」
「狙い通りの結果が得られたか検証し(Check)」
「検証結果を元に改正案を作成し(Act)」
そしてまた、改正案を元に新しく計画を立てる(Plan)…と、自転車の車輪のようにぐるぐると回り続ける様子が示されています。
③ フローチャート図
「フローチャート図」はプロセス図の変形です。
ある地点で起こる条件によって複数の結果が考えられる場合など、より複雑な手続きや幾通りもの結果を示すことができる図解です。
フローチャートを使って、人が横断歩道を渡る流れを表してみました。
各プロセスの示す役割によって枠の形が変化しているところに注目です。
原則として、始まりと終わりは円形、条件分岐点はひし形、途中経過は四角形と決まっています。
④ ガントチャート図
「ガントチャート図」は、複数の期間の比較に有用な図解です。
例えば農作物の旬や仕事のスケジュール管理など、複数の処理が同時進行する場合の情報整理によく使われます。
上の図は、あるプロジェクトにおけるチームの稼働時期について示しています。
各チームがどの時期にどれくらい稼働しているのか、状況が一目でわかりますね。
図解勉強法3-2 複数の視点から情報を整理する
次に、多くのキーワードを複数の視点から整理できる図解をご紹介しましょう。
⑤ マトリックス図
「マトリックス図」は、情報整理用の図解として最もよく利用されます。
複数の対象に対して「Aの場合」「Bの場合」…と、複数条件下での各変化を一覧にまとめることができるので、“複数の選択肢のうちどれを選ぶべきか”など比較検証する際に向いています。
上の図は、どのメーカーの食器洗い機を買うか検討している時の例です。
A社の製品は大容量だが音が少しうるさい、B社の製品はほどほどの容量で音も普通だがサイズが大きめだから置き場所に困る…など、一長一短の性能がスッキリまとめられて購入検討しやすくなっています。
⑥ XY座標図(ポジショニングマップ)
複数のキーワードを2つの視点で比較したい時は「XY座標図(ポジショニングマップ)」が便利です。
マトリックス図の例と同じく「食器洗い機の比較」を、XY座標に表してみました。
XY座標は、「動作音」と「食器の容量」など2つの条件において複数の商品を比較検討したい場合に役立ちます。
図解勉強法3-3 複数のキーワードの位置関係を示す
これからご紹介するのは、複数のキーワードの位置関係を示す際に便利な図解です。
⑦ ピラミッド図
「ピラミッド図」は、会社内の組織図など、団体内の力関係を示す際によく用いられます。
上の図は、自然界の生態系の様子を示したものです。
このように、上の階級に行くほど数が少なくなる場合には三角形を使用するとしっくりくるでしょう。
逆に上に行くほど数が多くなる場合は逆三角形に、どの階級も数がそう変わらない場合は四角形にすると、よりビジュアルに訴える図解になります。
⑧ サテライト図
複数のキーワードの力関係がバランスを保っている状態を示す場合は「サテライト図」を使用します。
上の図は「三権分立」を示しています。学校の社会の勉強で見たことがあるかもしれません。3つの権力が同等の力を持つことで均衡が保たれる三権分立は、サテライト型の説明にピッタリです。
サテライト型では、各キーワードが中央から等間隔に円を描くように置かれるので、キーワードを囲む枠も円形にした方がバランスのいい図が描けます。
図解勉強法3-4 複雑なグルーピングを整理する
⑨ ベン図
基礎編1「キーワードを抽出する」で、「仲間どうしのキーワードは大きな枠で囲ってまとめる」と説明しました。
しかしテーマによってはそれぞれのキーワードで
「AではあるがB・Cではない」
「A・BではあるがCではない」
「A・B・Cすべてに当てはまる」
「A・B・Cどれにも当てはまらない」
など、どのように枠で囲うか迷ってしまうほど複雑になることがあります。
そんな複雑なグルーピングをうまくまとめてくれるのが「ベン図」です。
当てはまるスペースにキーワードを配置していき、どれにも当てはまらないキーワードは図解の外に配置する、といった要領で書き進めていきます。
下の図は光の三原色を示した図ですが、ベン図の要領がよく伝わると思います。
図解勉強法3-5 データの数値を「見える化」する
⑩ グラフ図
人口の動向や生産量の割合などのデータは多くの数字で示されますが、それぞれの数値をまるごと暗記するのは難しいと感じる方が多いと思います。
しかしその数値が試験に頻出するのであれば、どうにかして覚えなくてはいけませんよね。
そこで役に立つのが、数値を円や棒などで示す「グラフ図」です。
数値を図解化することでデータの大小や推移が直感的にわかるようになり、そのデータに示されたメッセージにも気付きやすくなります。
上の図では、
棒グラフ
…左から右に数値が順調に大きくなっていること
折れ線グラフ
…数値が上下動しながら、右肩下がりに小さくなっていること
以上がパッと見てわかるため、内容が頭に残りやすくなっています。
今回は図解勉強術 基礎編3 「図解の基本パターン10種」についてご紹介しました。
何を表したいかによって最適な図解パターンは異なります。うまく使い分けて資格勉強に役立てましょう。
次回からは図解勉強法 実践編。図解を資格勉強に活用する具体例として、文字だらけのテキストを実際に図解化してみましょう。
参考図書:
『すべての勉強は、「図」!でうまくいく』(永田豊志/三笠書房)
参考サイト:
「フローチャートの書き方」(宇都宮大学工学部情報工学科)
http://www.ced.is.utsunomiya-u.ac.jp/lecture/2005/prog/common/flow_guide.pdf
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