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文字だらけのテキストを図解化して理解度UP!図解勉強術(4)「実践編1」

文字だらけのテキストを図解化して理解度UP!図解勉強術(4)「実践編1」

文字でびっしりのテキストを前に、
「さっばり頭に入らない…」
「これを覚えるなんてムリ…」

と頭を抱えている方はいませんか?

人間の脳の仕組みを効率よく使う「図解勉強術」、4回目となる今回は、いよいよ実践編。
お伝えしてきた図解の手法を資格勉強に具体的に使用する過程をご紹介いたします。

例として使用するのは保育士試験のテキストです。
国家資格である「保育士」の合格率は2割前後。一発合格するのはかなり難しいと聞きます。

小さい文字だらけのテキストを、図解法によってわかりやすくまとめるまでのプロセスをご覧ください。

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小さい文字がビッシリのテキストをスッキリ図解化しよう

それでは早速、図解勉強法・実践編1を始めます。

今回使用するのは、全国社会福祉協議会の『改訂2版 新保育士養成講座 第5巻 社会的養護』。保育士試験対策テキストの中でも代表的なものです。
著作権の関係でお見せできませんが、中をのぞいてみると小さい文字でびっしり書かれています。

例えば「児童福祉施設の設備および運営基準」についてはマトリックス方式で表にまとめられています。
このままでも児童福祉施設についての煩雑な情報がかなりわかりやすくなっているのですが…なにせ文字が小さく、複数ページに渡って記載されているので、ちょっと取り組みにくいと感じる人が多いはずです。

この表には、実は試験に頻出する重要な情報がたくさん詰まっています。
試験合格を目指すならやはり、頑張って理解しておきたいところでしょう。しかし表を丸暗記するのはかなり骨が折れそうですよね。

そこでこの表を、図解勉強法を用いてさらにわかりやすくしたいと思います。今回は表の4列目「職員の種類」を図解化しましょう。

図解勉強法実践1-1 文章から重要なキーワードを抽出する

対象ページのキーワードは「保育士」「医師」といった職員の名称です。その中から、保育士試験に頻出する職員名を抜き出してみました図解勉強法1-1「文章中のキーワードをピックアップする」)。

キーワードを抽出する

このままでは各キーワードの印象がちょっと薄いので、それぞれ人型のアイコンを添えることにします

キーワードを抽出する2

人型のアイコンをさらに色分けすることで、カラフルで見やすくなりました。

ちなみに「家庭支援専門相談員」「心理療法を担当する職員」「個別対応職員」の3つは、「虐待を受けた児童などに対応するための専門職」という点で共通しているので、胴体部分を黒く塗ることで他のアイコンと別のグルーピングを施しています図解勉強法1-2「複数のキーワードをまとめる(グルーピング)」)。

職員名は他にも登場しますが、知名度の高い「医師」「栄養士」などは、わざわざ覚えずとも役割はすぐわかりますよね。
社会的養護と関係の深い上記のキーワードと区別するために、ここではアイコンを無色にしました。

キーワードをグルーピングする

嘱託医(しょくたくい)については「施設に常駐していない」という意味を示すため、アイコンの輪郭を点線にしました。他の職員も嘱託の場合は点線で示すことにします。

ではいよいよ、対象ページをわかりやすく図解化してみましょう。

図解勉強法実践1-2 表にアイコンを当てはめる

作成したアイコンを、テキストを参照しながら表に当てはめると、以下のような図ができあがりました(今回は、テキスト左側のページのみ作成対象としています)。

表にアイコンをあてはめる

これで格段にわかりやすくなりましたね。
中には、設備などの条件によっては配置しなくてもいい職員がいるので、それらはカッコで囲むことで示しました。

ここで完成した図を眺めると、文字のみの情報を目でたどっている時には気づきにくい、様々な事実が浮かび上がってきませんか?

例えば児童厚生施設以外の施設には、必ず点線の「医」アイコンがあります。宿泊を含む長期間の滞在になるからか、嘱託医は必ず設置する義務があるようです。

また、乳児院と児童養護施設には黒い胴体アイコン(虐待を受けた児童などに対応するための専門職という共通点でグルーピングしましたね)が必ず含まれます。
このことから、これらの施設では被虐待児童への対応が重要視されていることが読み取れるように思います。

こうして図から独自に読み取った様々な情報は、ただ文字を丸暗記するよりも格段に頭に入りやすく、そして忘れにくくなります。
図解勉強法の大きな効用の1つは、まさにここにあると言えますね。

今回は図解勉強術 実践編1「テキストを実際に図解化する」について、そのプロセスをご紹介しました。

図解勉強法の利点は、ただ単に覚えやすくなるというだけでなく、できあがった図から自分の頭で情報を読み取ることによって、対象への理解がより深まるところにあります。

ただ膨大な量の情報を丸暗記するよりもはるかに覚えやすく、また思い出しやすくなりますよ。

次回はいよいよ最終回。図解勉強法の実践編2として、文字だらけのテキストから年表を作成するプロセスをご紹介します。

参考図書:
『すべての勉強は、「図」!でうまくいく』(永田豊志/三笠書房)
『改訂2版 新保育士養成講座 第5巻 社会的養護』(全国社会福祉協議会)

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