試験対策として勉強する場合、勉強することそのものに意味があるとはいえ、やはり合格したいですよね。
長年、講師をしていますが「合格してうれしくない」という人に会ったことはありません。
これは、合格の確率を上げるためのパッチです。
「もっと効果を上げる」ためのパッチリスト
No.1 試験対策をやるなら、能力アップか、発揮する力アップか、はっきりさせる
プロスポーツを観ていると「練習場ではサイコーなんですけどね。試合になるとさっぱり・・・」といったコメントがありますね。
プロ選手ですから、試合本番をイメージしたトレーニングをしているでしょう。それでも、そうなってしまう選手がいるということです。
発揮できたものが実力
試験対策もスポーツと同じ。練習と試合がある。試験は試合。試験場は試合会場。どれほど知識や能力を持っていても、試験当日発揮できなければ持っていないのと同じ。
つまり、「発揮できたことが実力」であって「実力を発揮できなかった」と考えてしまうと、その後の対策を誤る可能性があります。実力があるのに発揮できなかった=運が悪かった、と運のせいになります。
もちろん、運が結果を左右する要因のひとつであることは確かです。でも、実力はあることを前提にすると、よい結果が出たときは、運は関係なく、望まない結果ができたときは運のせい、というおかしな発想になってしまいやすいです。
そこで、このパッチをあてます。本番で発揮される力が実力である、という前提を採用します。
一般的に、能力や知識レベルを上げるための対策が中心になる場合が多いので、意図的に能力発揮の対策を組み込みましょう。2つの対策をバランスよく行えば、効果は抜群です。
No.2 能力をアップする策を行うなら、成果が出るのに遅れが出るイメージを持つ
対策を行って、いままで以上に効果を上げるためには、これまでやってきたことを的確に評価することが前提になります。評価をもとに、対策内容や方法を修正していくわけですからね。
でも、評価ってとても難しい。どこが難しいかというと「評価するタイミング」です。
効果は遅れてやってくる
なぜ難しいかというと、対策を行ってから効果が出るまでに時間がかかるからです。「効果が出るまで遅れが生じる」ということです。
例えば、今日、頭から煙が出るくらい勉強したとします。でも、その途端にすごくできるようになるかというと、そうはならないということです。
特に、勉強する領域が初めての内容だと、効果が出るまでに時間を要します。効果を出すためのポイントはしばらく続けることです。内容に「慣れていない」状態ですからね。慣れるのには時間がかかります。勉強を継続する場合、これはとても大事な認識です。
これを知らないと、あるいは、知っていても焦りがあると、早すぎるタイミングで評価してしまいます。
その結果、「効果なし」という評価をしてしまう。「やっても効果がない」ということになると、やらなくなっちゃいますよね。これはまずい!ということでこのパッチをあてておきましょう。
No.3 発揮する力のアップ策を行うなら 、「本番に近づけられないか?」検討する
試験本番の場では、持っている力を出し切りたい。本番は1発勝負の場ですからね。 緊張するし、当日のコンディションは絶好調ではないかもしれないし、試験の出題内容が予想と大きく違っているかもしれないし、後ろの席の人の独り言や、隣の人の貧乏ゆすりが激しいかもしれない・・・と、いろいろなことが想定されます。
このように「いろいろ想定される試験本番」に近い状況でトレーニングすれば、それだけ、本番で力を発揮しやすくなります。
本番をイメージする
レーシングカーやバイクのレーサーが、悪天候や、タイヤが磨り減った状況を意図的に作り出して練習するのと似ています。
本番の状況をできるだけ具体的に想定し、それに近い状況になるよう工夫する。あそび心やユーモアも使ってみましょう。
例えば、飲み会の後、かなり酔って帰宅したとき、「これは試験場の雰囲気に酔い集中力が欠ける状況のシミュレーション」にちょうどいい、と試験問題を時間制限付きでやってみるとか。
「もっと効果を上げる」ためのパッチリストまとめ
試験というと、「受験(受けるもの)」「試されるもの」という受け身な印象が強いかもしれません。それだとつまらない。
試験は「試合」です。力を発揮する場であり、あなたが活躍する場です。
次回のテーマは「能力をアップさせる」ためのパッチリストです。5月28日(日)公開予定ですので、お楽しみに。
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自分を変えるためのパッチリスト(全10回)
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