何をするにしても、集中して取り組むかどうかで、成果は大きく違ってきますね。成果は大きいほうがいい。
でも、「集中」って何でしょう?「集中!集中!」と唱えると実現するものでしょうか?
ここでは、集中を邪魔することを排除するパッチを紹介します。
「集中してやる」ためのパッチリスト
No.1 どうでもいい考えが浮かんだら、じっくり観察して見送る
「考えが浮かぶこと」はコントロールできませんね。でも、「観察すること」はできます。
例えば、勉強している最中に「ランチは何を食べようか?」と浮かんだとします。何もしないと「中華がいいかな、でも昨日も中華だったしな…」と注意をランチに持っていかれてしまい、本人も気づかないまま勉強が中断します。
観察するとどうなるか?
「ランチは何を食べようか?」と浮かんだら、「ランチのことが浮かんだな。そうか、いまこの部屋でソース焼きそばのニオイがしたからか。それで単純にランチのことが引き出されたんだな」と起きたことを冷静に追いかけることができます。
浮かんだ考えを客観視できます。一瞬、勉強は中断されるけれど、注意は自分がコントロールしているので、集中が途切れることはありません。
浮かんでくる考えを観察する
うまくやり過ごすことができれば、むしろ、それをきっかけに集中力を高めることができます(関係ない考えが浮かぶのはだいたい集中が途切れてきたサインですから)。
ポイントは、考えを止めようとするとか、浮かんだ考えを否定しようとするのではなく、「考えが浮かんだという事実」は事実として受け入れること、認めることです。
観察するとはそういうことです。その結果、どうでもいい考えを「見送る」「スルーする」ことができます。
No.2 強い感情が浮かんだら、深呼吸してから観察し見送る
気が短い方、ストレスが結構たまっている方におすすめのパッチです。強い感情に支配されると、元に戻るまで時間がかかります。もちろん、その間、勉強に集中しようとしてもうまくいきません。
例えば通勤の電車内で勉強していたとします。
そこへ、大きなリュックを背負った人が乗り込んできて振り返り、あなたにリュックが当たった。「なんだ、コイツ!」と反応したくなる。定番の反応です。
これを観察します。
要領は考えを観察するのと同じ。でも、感情はより瞬間的なので、難易度は高いです。
感情もスルーできる
そこで、こちらの場合は、まず、深呼吸する。2、3度ゆっくり深呼吸すれば、もう大丈夫。
一拍あけることで感情に乗っ取られることなく、客観視しやすくなります。
うまくやり過ごせば、通勤電車でイライラしたり、腹を立てたりして、勉強に集中できなくなることを防ぐことができます。さらに、イライラを地味に車両内に充満させ、ピリピリした空気にせずに済みますからね。
考えようによっては、世界をより良くする意味を実践したと言えます。感情は伝染しますからね。
「耐える」とか「我慢する」ではなく、「世界を危機から救う」と考えれば、心地よい「勝利感」が得られ、気持ちよく勉強を続けることができます。
No.3 勉強中に何か別のことをしたくなったら、「いま、それを行うとどうなる?」を考える
勉強をしている最中、あるいはこれから勉強しようとしているときに、ゲームをしたくなる、スマホを確認したくなるゴロゴロしたくなる…といったことがありますよね?
パッチNo.1で対応できる場合もありますが、こちらはかなり具体的な欲求になりますからね。「観察⇒見送る」で対処できないこともあります。
そんなとき、このパッチの出番です。
勉強以外のことがやりたくなったら、「いま勉強を中断して(あるいは開始せずに)それを行うかとどうなるか?」と考えてみましょう。
例えば、勉強を開始直後に、ゲームがしたくなったとします。「いかん、いかん」とゲームを頭から追い払おうとするのではなく、想像します。
ゲームを始める自分。楽しそうかもしれません。勉強から解放されて、ゲームを続けている自分。それほど楽しそうではないか。
ただ、いつものようにやっているだけ。表情はゾンビのようだ。なかなかやめられない自分。どれくらい続けている?30分?1時間?ゲームを終えた自分。なんだかゲッソリしている。決してやりたいことをやった満足感や充実感はない。
それよりも「またやってしまった」という後悔とだるさ。いつもと同じでは?結局、いまゲームしたところでスッキリなんてしないし、何も解決しない。ただ嫌な気分になるだけ。
それなら、とりあえず、このまま勉強を続けよう。やることやったら、そのとき、ゲームしたっていい。
……という様になることが期待できます。
くだらない欲求はほっておくと冷めます
ゲームをするかしないか、と戦う(葛藤する)と、余計、頭の中はゲームでいっぱいになります。そんな状態で、仮にゲームを我慢できたとしても、うまく集中できません。
戦わないで、やり過ごす。これが一番です。
何度もこのパッチのお世話になっていますが、すごくやりたい!と思ったことでも、ちょっと時間が経つとどうでもいい感じになります。
「集中してやる」ためのパッチリストまとめ
いまの世の中、私たちの気を引こうというものであふれていますから、邪魔されずに集中するのは簡単ではありません。
おまけに、あなたがもし私と同じようにフツウの人であれば、自分自身も邪魔します。もし、そうなら、これらのパッチが助けになるはずです。
次回はついに最終回。「もっと楽しむ」ためのパッチリストです。7月23日(日)公開予定ですので、お楽しみに。
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自分を変えるためのパッチリスト(全10回)
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- 「能力をアップさせたい」なら、理解しているかの確認をする(前半)
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