updated

ビジネスシーンでも怖くない!英語リスニング上達の方法

ビジネスシーンでも怖くない!英語リスニング上達の方法

「すぐに使える、英語勉強法!」連載2回目は、 本当に聞き流しているだけで英語が聞けるようになるの?英語のリスニング上達の一番の方法って何?そんな悩みにお答えします。

目次
1.英語の聞き流しは効果があるのか?
2.まずは音を知るところから
3.じっくり聞く「精聴」が上達のカギ
4.まとめ

1.英語の聞き流しは効果があるのか?

最近、英語の「聞き流し」が注目されていますね。

僕が英語のコンサルティングをすると、

・リスニングの勉強のために、通勤中にCNNとBBCのニュースを聞いています
・とにかく「英語のシャワー」を浴びるようにたくさん聞いています
・洋楽が好きなので、洋楽を聞き流して勉強しています

なんて人がたくさんいます。

みなさん、とてもやる気があって素晴らしいと思います。

ただ、リスニング学習の方法としては残念ながら素晴らしくはありません。

実は上にあげたような、「聞き流し」ってリスニング上達にはまったく意味がないんです。

もちろん、英語独特のリズムには慣れるかもしれませんが、リスニング上達においては「聞き流し」ほど効率の悪い学習法はありません。

もし、あなたが英語の上級者もしくは14歳以上であれば「聞き流し」は止めましょう!

今、14歳以上と言いましたが、これには理由があります。

英語界では有名な“臨界期説”というものがあります。 簡単に言うと、ある年齢を超えると母国語以外は「雑音」として処理されてしまうという説です。

もちろん、脳科学の分野はまだまだ研究余地の多い分野であるので、100%正しいかどうかは証明されていませんが、多数の英語研究者の意見、また自分自身の経験から、この臨界期説は正しいと考えています。

そして、その母国語以外を「雑音」として処理してしまうようになる年齢が14歳以上だろうというのが私の結論です。

この14歳という年齢については、多数の学説および、僕が13歳の時にイギリスに留学した頃の体験を考えると当てはまります。

簡単に僕個人の経験をお話しますと、13歳の時にイギリスに留学に行きました。

この年齢で留学というと、とてつもなく英語ができたのかと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。

当時は反抗期であったことで、家出をしたかった。 そして何より、英語が苦手過ぎて勉強しないとマズイと感じた。 ちなみに、留学直前に受けた学校の英語のテストでは、8点でした(100点満点で)笑

100点満点で8点だと、できるのはアルファベットを書けるぐらいです(当時は中学2年生)。

英語が宇宙語のように感じられた僕は、イギリスで英語だけの生活に浸りました。 当然、何を言っているか分からず、語学学校の宿題の範囲すら、いや、むしろ宿題があるのかすらわからない状態でした。

意味もわからず「聞き流し」をしている状態だったんです。

ところが、2週間過ぎたくらいか、なぜか言っていることが何となく聞き取れるようになっていました。 そして最終的に、このように英語を指導できる立場になりました笑

僕の話をたくさんしてしまいましたが、僕がこの「聞き流し」でリスニング力を向上できたのは13歳です。

その後も24歳でシドニーに1年間滞在していましたが、向こうで出会った大人の日本人学習者は上級者を除いて半年現地にいても英語を聞き取れない人がゴロゴロといました。

もちろん、皆は学校の英語のテストで8点しかとれなかった13歳の時の僕より単語も文法も知っているようだったのに・・・です。

つまり、単語や文法もわかっていたとしても、英語を聞き取れるかどうかというリスニング力の向上は別物なのだと気づきました。

この経験から、僕が「聞き流し」をしていてリスニング力が向上したのは、まだ子どもで年齢が若かったことだと実感し、臨界期説が正しいのではという結論に至りました。

また、その年齢は自分の経験を踏まえても13歳くらいまでで、14歳からは「聞き流し」の効果は薄れるのではと考えているわけです。(個人差はあるでしょうが)

2.まずは音を知るところから

これまで、大体14歳を過ぎると、英語の「聞き流し」は効果が薄くなることを話してきました。 おそらくこれを読んでいるのは大人の方だと思います。

ごめんなさい、英語は一生聞き取れません。

・・・なんてのは嘘です笑。では、大人はどのように英語学習をするのが正しいのか?

それは、まず音を知ることです。

具体的な方法は後ほど説明しますが、 「音を知る」とは、例えばこんな感じです。

goodの比較級でbetterという単語があります。 日本語でも使ったりするので、割と身近な単語かと思います。 このbetterの発音ってご存知ですか?

ベター?

答えは、betterは「ベラー」と発音します。 どうですか、知ってました?

知ってた人、知らなかった人にも説明しておくと、 この発音の仕方はアメリカ英語にある独特の表現でフラッピングと呼ばれるものです。 これによって、“ t ”や“ d ”の音が“ l(エル)”のような音に変化します。

昔、“water”は海外では「ワラー」って言った方がいいんだよなんて聞いたことがあるかもしれませんが、それも一緒です。

さて話しを戻します。 このように、実は英語って、単語の意味は知っていても自分の想像とは異なる発音する単語が多いんです。

ただでさえ、大人の脳は英語を「雑音」として処理してしまうのに、音も知らないと聞き取れるわけがありません。

また、音を知るのに最も効果のある方法ですが、まずは発音記号をすべて覚えましょう!!

その数ですが・・・ 学説、イギリス英語・アメリカ英語など英語の種類によって若干変わりますが、僕が覚えたのは母音が20個、子音が24個です。

こう聞くと多いと感じるかもしれませんが、例えば【Ìː】の「Ìː」は「伸ばす」という意味です。 先ほど覚えたとお伝えした母音の20個のうち、5個にこの記号が入っています。

他にも、このように1つ覚えれば組み合わせで読めるのがたくさんあるため、法則をマスターすればすぐに覚えられます。

なんとなく覚える程度であれば1日あれば十分といったところです。

また、発音記号を覚える以外にも、これから説明するディクテーションも音を知るのにとても役立ちます。

3.じっくり聞く「精聴」が上達のカギ

これまで、英語を「聞き流す」だけではなく、 英語の「音を知る」ということが大事だと説明してきました。

つまり、初学者に大事な勉強としては、先ずは1つ1つの音をじっくりわかるまで聞く「精聴」なんです。 しつこいくらいじっくり聞く必要があるんですね。

しかし、ただ闇雲にじっくり聞くのもナンセンスなので、「精聴」を効果的に進めるトレーニングである「ディクテーション」「シャドウィング」を紹介します。

それでは、具体的に見ていきましょう。

ディクテーションの方法

用意するもの
音源(聞いたら7割くらい理解できるもの)
英文スクリプト(音声の台本)

ペン

まずディクテーション(dictation)とは、「書き取り」という意味です。

つまり、ここでいうディクテーションとは、「聞いた音をテキストを見ずにすべて書き取る」ことです。

これだけです。 一般的なディクテーションはこうなります。

しかし、せっかくなのでもっと効果的でとっつきやすいものにしたい・・・ということで、少し方法を変えます。

「聞いた音をテキストは見ずにカタカナでもいいから書き取る」

聞いた音をすべて書き取ろうとしても、単語のスペルがわからなかったり、そもそも初めて聞いた単語だったりするかと思います。

そこで、まずは聞いた音を書けるなら英語でわからなかったらカタカナで書きましょう。

すると、面白いことに、カタカナで書いた単語が実は知っている単語だったりします。 僕の例で言うと、先ほどのbetterがそうでした。

カタカナで「ベラー」と書いた単語が実はbetterでビックリしたのを覚えています。

ちなみに、ディクテーションに使う音源は、聞いてみて7割くらいは言っていることが理解できるものが良いです。

その代わり、aとかtheとか、三単元のsとかまで全部聞き取ってください。

僕は10行くらいの英文を100回以上聞いて、書き取ったりしていました。 とにかく、カタカナでもいいから、すべててを書き取るまで、同じ英語の素材と向き合いましょう。

まずはじっくり聴く「精聴」を心がけて、英語の音を知ってください。 聞き流しのようにたくさん聴く「多聴」は音を知ってからです。

シャドウィングの方法

用意するもの
音源(聞いたら7割くらい理解できるもの)
英文スクリプト(音声の台本)

ペン

※ディクテーションと用意するものは同じです。理想はディクテーションをし、答え合わせした音源を使いましょう。

まず、シャドウィングとは、shadowという単語からきています。shadowとは「影」と「追跡する」などの意味がありますが、ここでは後者の意味で、「音源に少し遅れて自分も同じことを話す」という方法です。

具体的な手順を見ていきましょう。

1.英文スクリプトを見ながら、音声を聞く(2、3回行い、内容をなんとなく理解する)
※ディクテーションと同じ音源を使用する場合は、内容も理解しているかと思うので、このステップは飛ばしてOK
2.スクリプトを見ながら、音声に合わせて同時に声を出す(オーバーラッピングと言います)
3.オーバーラッピングを何度か行ったら、スクリプトを見ずに音声に少し遅れて声を出す(シャドウィング)

以上がシャドウィングを使ったトレーニング方法です。

イメージ的には、かえるの歌の輪唱のような感じです。 「かえるのうたがぁ~」と聞こえたら、自分も「かえるのうたがぁ~」と言うような感じ。

ちなみに、シャドウィングは、何度やっても効果がありますので、同じ音源を覚えるまで何百回とやってみてください。

また、簡単なもので、ディクテーション・シャドウィングを何百回と行い、レベルが上がった方は、TOEICの公式問題集の問題を音源として使うことで、ビジネスに特化したリスニング力を身につけることができます。

4.まとめ

このように、英語は「聞き流す」ものではありません。 まずはじっくり聞く「精聴」を目指しましょう。「聞き流し」はそのあと行います。

それでは、今回のテーマのまとめです。

今回のポイント
英語の聞き流しは大人には効果的ではない まずは「音を知る」ところから始める 発音記号を覚える ディクテーション、シャドウィングを何百回と行う ビジネスに特化したリスニング力は、TOEIC公式問題集を音源に使うのがおすすめ(中級者以上)

以上を踏まえて、効率的にリスニング力を向上させましょう。

次回は「これだけで1日1時間節約できる!?ビジネスにも必至な英単語の正しい覚え方」というテーマでお話します。お楽しみに。

関連する記事が他にもあります

広告

お友達紹介特典URL発行

ログインが必要です

ページトップへ