こんにちは。新米登録販売者の宮島と申します。これから6回にわたって、登録販売者試験に合格するための勉強法についてお話ししていきます。
実は、筆者は医薬品業とはまったく無縁のところからスタートしています。体のしくみを知らない。成分が覚えられない。法律の名前が複雑すぎる。という3拍子から一発合格しました。
独学で苦労した分、気づくことも多くありましたので、試験合格のポイントと資格取得のメリットをたくさんお伝えしたいと思っております。
今回は登録販売者試験の勉強法がテーマです。試験の勉強を始めたいけど、範囲が広すぎて何から手をつけたらいいかわからないと思っている方、多いのではないでしょうか?
実は、登録販売者の試験はポイントを押さえればとてもシンプルな試験なんですよ。
登録販売者の学習に必要な教材は?「手引き」って何?
さっそく試験勉強を開始するにあたって必要な教材を知ることから始めていきましょう!
合格者が用意した教材は?
まず、テキストは試験範囲がわかりやすくまとめられており、自分に合っているものが必要です。
そして過去問題集も必ず用意しましょう。
登録販売者試験は都道府県単位で実施され、問題も都道府県ごとに異なります。過去問は都道府県のホームページで無料ダウンロードできますが、筆者は各地域の問題がまとまったものを購入しました。なぜなら、無料でダウンロードしたものだと解説がついていないためです。間違えた問題の疑問をすぐ解決するためにも、過去問題集は解説つきのものを選んだ方がよいでしょう。
また教室で受講できる講座や、オンラインの講座もありますので、テキストより講義の方が頭に入りやすいという方はこのような講座も活用するとよいでしょう。
「手引き」とは何か?手引きがあればテキストはいらない?
登録販売者の試験問題は各都道府県によって異なりますが、どの地域でも厚生労働省が定める「試験問題の作成に関する手引き」(以下、手引き)から問題が作成されます。
この手引きは、厚生労働省のホームページから無料でダウンロードできるので、「テキストを買う必要はない?」と思う方もいるかもしれませんね。
しかし、やはりテキストは自分に合ったものを用意するべきです。理由としては以下のことが挙げられます。
手引きでは様々な医学的知見がとても長い文章で書かれています。専門的な内容も多く、これを読んだだけで理解するのはとても難しいでしょう。
これに対してテキストは、試験問題を研究しているプロが、手引きの文章を初心者にもわかりやすい言葉に言い換え、図や色を使って視覚的にも記憶にも残りやすいようにまとめているものです。
したがって合格への近道はやはり、テキストを用意して勉強を始めることと言えるでしょう。
逆にいうと、オンライン上の講座を受講したり、テキストを購入したりするのであれば、手引きをダウンロードしたり読んだりする必要はないので安心してくださいね。
登録販売者試験を突破!勉強法4連発!
教材を揃えたあと、具体的にどのような勉強をするべきなのか、詳しく解説していきます。
その1 じっくりとテキストを読もう
まず何よりもテキストを読むことから始めましょう。
資格試験を抜きにしても、人間の体のことや薬の効能を学べることは自分にとってプラスになります。どんな資格にも当てはまることですが、勉強をして無駄になることは決してありませんよね。
登録販売者の試験勉強も、自分の生活に寄り添った知識を与えてくれるものです。まずは試験の攻略という考えではなく、テキストをじっくり読み込み、医薬品に関する理解を深めるようにしましょう。
その2 カテゴリー化で効率よく成分を覚えていこう
テキストを一通り理解し、医薬品に対する心理的ハードルが低くなってきたら次に行うべきは、「テキストの内容を自分でカテゴリー化する」ということです。ノートなどにテキストで学んだ知識をまとめていくという勉強法ですね。
手引きの内容は共通する部分が多く、2章で出てきた内容が3章でも出てくることがあります。
また、多くの市販薬は様々な成分を組み合わせて作られており、風邪薬の説明で出てきた成分が喉の薬の説明でも出てくることがあります。
テキストで学んだ内容を自分で整理することで、医薬品の特徴をつかむことができるでしょう。
以下のように表を作るなど、自分でわかりやすいまとめ方をすることが重要です。
その3 過去問で苦手を総ざらい
過去問を全地域、何年分も解く必要はありません。登録販売者試験は「手引き」をもとに作られるため、似ている問題が出題される傾向にあります。そのため、自分が受験する地域と近隣の地域の前年の問題、そして自分が受験する地域の数年分の過去問を解いておけば、大体の問題の傾向がつかめるでしょう。
筆者はまず、前年度の問題を自分が受験する地域と近隣の地域のものを合わせて5回分解き、その際に間違えた問題だけ繰り返し解き直しました。
その後は、「第3章 医薬品とその作用」と「第4章 薬事関係法規」のみ近隣の地域の問題を3回分解き、こちらも間違えた問題だけ何度も解き直すということを1ヵ月ほど続けました。
この勉強法によって苦手の克服ができ、各章バランスよく点を取ることにつながりました。
また、試験の直前には自地域の過去問を3年分ほど解き、本番を想定した模擬試験のように過去問を使うとよいでしょう。
その4 試験勉強中も、登録販売者になったあとも使える勉強法
市販薬のパッケージには、一般の消費者にもわかりやすいように成分表や薬効が書かれています。
ぜひ、ドラッグストアに行ったら薬のパッケージを見てみてください。例えば、「イブプロフェンには痛みを抑える効果があります」というような記載がされているはずです。
家にある薬の添付文書をスキマ時間に読んでみるのもいいですね。自分が普段使っている薬なら、馴染み深いですから頭に入りやすいでしょう。
さらに、インターネットで添付文書を無料で見ることもできるんですよ。市販薬で思い浮かぶ商品名を検索してみてください。多くの商品ページには添付文書が掲載されています。そこには貴重な情報がたくさん!勉強材料の宝庫といえます。
身近なところから医薬品に対する関心を深めていくと、試験勉強も理解が捗るでしょう。
登録販売者の勉強時間は?何ヵ月で合格にたどり着く?
筆者の周りには登録販売者が多くいますが、勉強した時間は人それぞれです。
1ヵ月前から勉強を始めて一発合格した人もいれば、2年連続で試験に落ちても諦めずに勉強を続けて合格した人もいます。
学習スピードや勉強に割ける時間は人によるので、合計何時間で合格できると一概には言えませんが、半年くらいの余裕を持ってコツコツと取り組めば、十分に理解が進んだ状態で試験に臨めるでしょう。
筆者の場合、試験の6ヵ月ほど前にテキストを購入し、初めの3ヵ月はテキストを読んでいるだけでした。その期間は成分名の暗記はしておらず、ただテキストが面白くて読んでいるだけでしたが、3ヵ月ほど続けると知識0だった筆者も薬のことが身近に感じられるようになってきました。
試験の3ヵ月前からは1日1〜2時間ほどノートにまとめながら成分名を頭に入れ、1ヵ月前からは毎日3〜4時間ほど時間をとって過去問を進めていきました。
今回は登録販売者試験合格のための勉強法についてお話ししました。試験勉強に対する不安が少しでも軽減されていれば幸いです。
次回からは、各章のポイントを詳しくお話ししたいと思います。まずは「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の分野についてです。
薬の歴史や一般的な知識についての内容で、得点を稼ぎやすい章ですので、ポイントを押さえて高得点を目指しましょう!
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