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ウィズコロナ時代に身に付けておくべき「チャットの文章力」とは?

ウィズコロナ時代に身に付けておくべき「チャットの文章力」とは?

全3回に渡ってお送りしている連載「ウィズコロナ時代に必須の文章力とは」

前回は、メール・チャットで注意すべき2つのポイント「時差・温度差が発生しがち」「真意が伝わりにくく誤解されがち」を解決する文章力をお伝えしました。

連載2回目となる今回は、ビジネスでのメール・チャット、特にチャットで身に付けておきたい文章力について、具体的な例文を交えて考えていきましょう!

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チャットで必要な文章力① 結論から始まる構成を意識する

メール・チャットで、いつ読むかわからない相手にすぐ概要を伝えるためには、件名または1行目に「パッと見て用件がわかる文章を入れる」ことが大切だと前回の記事でお伝えしました。
さらにわかりやすく伝えるためには、結論から始まる構成を意識しましょう。

例文:
① 【改訂版サンプル送付のお知らせ】

② お世話になります。先日はお時間をいただきありがとうございました。

③ 下記スケジュールで改訂版のサンプルができあがる予定です。お忙しいところ恐縮ですが、お手元にサンプルが届きましたらご確認お願いいたします。

④ 発送予定日:×月×日
 送付予定物:サンプルA、サンプルA改訂版、仕様書、補足資料

この例文は、大きく4つのパートで構成されています。

① 今回伝えたいこと(件名や1行目に【】など記号を使って強調)
② あいさつ
③ 今回のメール・チャットの目的となる用件
④ 具体的な数値

例文のように、結論(①)→概要(②③)→詳細(④)の順に並べることで、相手は最初の1行を読めば用件が理解でき、最後の数行を読めば詳細なスケジュールが把握できるというわけです。

このようにチャットでは、自分が言いたい順ではなく、相手が理解しやすい順で伝えることを意識してみましょう。

チャットで必要な文章力② ネガティブな情報には補足を入れる

仕事をしていれば、ミスをしてしまったり、クレームが起こってしまったり、ということもあります。
自分のミスを上司にメール・チャットで報告するときは、起こってしまった事象を適切に補足すると、状況を少しでも好転できるかもしれません。

例文:
① 【〇〇案件でのクレームについてご報告】

② お疲れ様です。この度下記の経緯でクレームが発生しました。
 原因は私の送付ミスによるものです。大変申し訳ありません。

③ ~(経緯)~

④ お客様にはお詫びを申し上げ、〇〇案件は続行とのお言葉をいただいております。
 現時点での情報はここまでとなりますが、何かわかり次第、追って報告いたします。

ビジネスでは避けられないネガティブなシーンも、結論(①)→概要(②)→詳細(③)の順で伝えつつ、④で補足を入れると、上司は状況の深刻度を適切に見極められるでしょう。

この例文の場合、クレーム発生というネガティブ要素に対して、“フォローを行った結果、案件は続行可能である”という補足情報が加えられています。このように文章力があれば、少なくとも社内での行き違いは防げるかもしれませんね。

チャットで必要な文章力③ 過度な長文にしない

チャットは軽快なレスポンスが便利な一方、タイムライン形式でメッセージが流れていくので、長い文章だと後回しにされ、未読のままメッセージが埋もれてしまうことも。
思わず長文にしたいケースであっても、適切な長さにとどめる文章力が必要です。

例文:
① お疲れ様です。予定より提出が遅くなってしまいましたが、先日のオンライン会議の議事録を提出します。お待たせしてしまい申し訳ありません。

② 遅れるとご連絡しようと思っていたのですが、別案件のサポートに手を取られ、それすらできませんでした。申し訳ありません。

③ 議事録の中にもありますが、先日から新人さんに業務の引継ぎを行い、うまく運営できています。

④ お忙しいところ議事録の提出を待たせてしまい、重ねてお詫び申し上げます。

提出期限を過ぎてから上司に議事録を送る人の文章ですが、本当にすべて必要でしょうか?まず、②は①への追加の言い訳なので不要です。③も特に注意が必要な内容ではなく、議事録の中に記載されているので不要。④も繰り返しなので不要です。

これらを元に作成した改善例が以下になります。

【〇月〇日オンライン会議・議事録の送付】

お疲れ様です。〇月〇日に行われたオンライン会議の議事録を送付いたします。
締切りを過ぎてからの提出となり、申し訳ございません。

確認事項について、議事録内に追加説明を記載しております。

お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認お願いいたします。

文章は、長ければいいわけではありません。締切りを破ったなどのミスをした場合、言い訳を書きたくなる気持ちはわかりますが、言い訳を書くことは印象を良くするどころか悪くなりかねず、長文になることで読みづらさも増してしまいます。

気まずいシーンでも言い訳はせず、お詫びを述べたら、本題に早くたどりつけるよう心掛けるといいでしょう。

ウィズコロナ時代に必須の文章力とは

連載「ウィズコロナ時代に必須の文章力とは」、今回はメール・チャット、特にチャットで必要な文章力について、具体的な例文とともにお伝えしました。ぜひ、日ごろのやりとりで気をつけてみてくださいね。

最終回となる次回では、チャット上でやりがちな失敗と対策について考えていきます。

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