就職活動などで有利に働く資格は数多くありますが、その中でも特に有名なのが日商簿記検定です。
日商簿記検定は初級・3級・2級・1級の4段階でランク分けされていますが、簿記初学者のほとんどは3級からの受験です。
簿記初学者の最初のハードルである簿記3級は独学で十分合格可能な試験です。ここでは試験の概要と、効果的な独学勉強法をご紹介していきます。
簿記3級とはどんな試験?
簿記3級の出題範囲と問題の傾向
簿記3級では個人商店や小規模な株式会社の経理担当や経理補助ができるレベルを合格の基準としています。
そのため、試験の出題範囲としてメインになっているのは簿記の中でも一般商品売買などです。このほか、貸借対照表や損益計算書だけではなく、商品有高帳や得意先元帳などの補助簿の作成も3級特有の出題範囲といえます。
簿記3級の難易度と特徴
簿記3級の難易度は決して高くありません。
日商簿記のひとつの傾向として、級が高くなるにつれて実務ではほとんど見る機会のないマニアックな勘定科目などが数多く出題されますが、3級の場合にはどれも実務上頻出するものばかりで、とても大切な基本論点がメインです。
また、2級以上になると範囲に含まれてくる工業簿記が出題範囲外であるため、商業簿記を集中して勉強できる点も難易度を押し下げている理由のひとつです。
簿記3級の合格率は?配点と合格に必要な点数を知ろう!
簿記3級の合格率は平均するとだいたい40%前後です。
配点は年によって若干の変更はあるものの、例年第1問から第5問まで順に20点、10点、30点、10点、30年の100点満点となっており、合格ラインは満点の70%です。
合格率に関しては平成27年11月試験の難化以降、一時期合格率は下がりましたが、改善されてきたため近年は40%~50%で推移しています。
独学で簿記3級に合格するには?
独学で合格するにはどれくらいの期間が必要?
独学で簿記3級に合格する人の平均的な勉強期間は早い人だと1ヵ月、長い人でも半年程度です。
もちろん1日に勉強に割ける時間がどれだけあるかによって期間は変わってきますが、概ね3ヵ月程度を目安にしておくといいでしょう。
会社員で仕事をしながらであっても、1日1時間程度の勉強時間が取れるのであれば3ヵ月で余裕を持った勉強ができます。
独学で合格するために必要な知識と、勉強をする上で意識すべきこと
簿記3級の合格を確実にするためには、とにかく計算力と正確な知識を重視して勉強をしていきましょう。
第1問で問われる個別の仕訳問題は全問確実に取ることを目指します。ここは正確な知識を持ってさえいれば時間を掛けずに確実に得点できる箇所ですので、苦手分野を作らないように勉強を進めていきましょう。
また、第3問や第5問で問われる総合問題も部分点が狙えるため、すべてがわからなかったとしても途中で諦めないことがポイントです。
簿記3級の効果的な独学勉強法
★苦手論点をつくらないこと!
簿記3級に惜しくも不合格になってしまう方の多くは、苦手論点がある人です。
これは3級だけに限ったことではありませんが、日商簿記では特別深い知識は必要ありません。ある特定の部分に深い知識を持っているよりも、浅かったとしても全てを満遍なくできる人の方が合格する可能性は圧倒的に高いといえます。
第3問や第5問の総合問題も、細かく見ていくと個別論点の寄せ集めであることがわかります。
苦手論点を作らないためには、こまめに反復をし、1週間程度の短いスパンで全範囲を何周もすることが効果的です。範囲もそこまで広いわけではありませんので、勉強する分野をあまり細切れにすることのないように注意しましょう。
★理解を重視する方は動画講義がおすすめ!
簿記3級は、仕訳等のルールを覚えてしまえば機械的に解ける問題が多いですが、そもそものルールの理解につまづいてしまうと、後が続かなくなってしまいがちです。
テキストを読んでもどうしても理解できないという場合は、早い段階で動画講義を視聴してしまうことがおすすめです。 ルールを理解すると、それまで解けなかったことが不思議なほど、簡単に解けるようになりますよ。
会計の入門である簿記3級を確実に取ろう!
簿記3級は経理担当のみならず、会計士や税理士試験の受験生や金融会社の社員など、受験者層はとても幅広いです。
伝統ある試験ですし、会社や大学などからの評価も高いため、会計の入門である簿記3級を確実に取得できるように合格に向け勉強をしていきましょう。
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