連載「資格勉強にも使える!ChatGPT活用法」、第2回の今回は、ChatGPTがどんな資格勉強に向いているのか、またChatGPT資格勉強活用例を3つ、具体的に紹介していきます。
前回ではChatGPTの基本的な機能と、ChatGPTを使った資格勉強方法の簡単な例(難しい説明を簡単な文章にする)を紹介しました。
実はChatGPTは、インプットされた長い情報をまとめたり、その情報から問題を作ったりするのも得意なのです。本記事を読めば、ChatGPTを活用したテキスト学習の進め方や重要用語の暗記方法がわかりますよ。
ChatGPTを使って効率よく資格勉強を進めたい方は、ぜひご覧ください。
ChatGPTはどんな資格の勉強に向いている?
世の中には様々な資格がありますが、ChatGPTを活用しやすいのは「暗記が重要な資格試験の勉強」です。
一方で、複雑な計算問題が絡んでいたり、長い読解文を受験者が読み解きながら答えたりする資格試験の勉強では、ChatGPTを使うのが難しいかもしれません。これは、ChatGPT自体の読解力や計算力がまだ不確かなものだからです。
ただ上記のような資格試験の場合でも、基本知識を固めるのにChatGPTが有効な場合があります。
例えば基本情報技術者試験は、丸暗記だけで突破するのは難しいですが、暗記なしでの合格もできない試験です。計算問題に混じって「BLE」や「CSR」のような略語、「SQLインジェクション」のような専門用語を覚えた上で解答しなければならない問題も数多く出題されるからです。
- ファイナンシャルプランナー(FP試験)
- ITパスポート
- 基本情報技術者試験
- 保育士試験
- TOEIC
- 英語検定試験
- VBAエキスパート
- 秘書検定
- 登録販売者
これらの資格勉強では、たくさんの単語や専門用語、数字などを覚える必要があります。
その際にChatGPTをうまく活用すると、インプットや暗記が効率的に進められます。
資格勉強を効率的に!ChatGPT活用法3つ
では具体的に、どんなシーンでChatGPTを活用できるのでしょうか。
テキスト学習の段階~暗記過程までをフォローするChatGPTの使い方をご紹介します。
活用法① 毎日のインプットをまとめる
資格試験の勉強の最初のステップとして、まずテキストを読んで内容をノート等にまとめるという人は多いのではないでしょうか。
このとき、テキストの要点がわからず本文をだらだらノートに書き写してしていたり、読み返したときにわかりにくいまとめになったりした経験はありませんか。
そんなときに、ChatGPTを使ってみましょう。
以下は、ChatGPTを使い、“株価収益率(PER)”に関する長い文章を簡潔にまとめている例です。
指示文としては、「以下の文章を〇行程の箇条書きにまとめて」とし、まとめてほしいテキストを「」で囲って入力します。
※テキスト部分を「」で囲うのは、ChatGPTに命令の内容を分かりやすく伝えるためです
出力された回答がこちらです。
どうでしょうか。とてもシンプルで読みやすいまとめができあがりましたね。
これで復習効率が上がりそうです。
ただいくら便利だからといって、テキストの内容をきちんと読みもせずにChatGPTにまとめてもらうのはおすすめできません。
テキストには初学者でも内容が分かるように、かみ砕いた説明が載っています。ChatGPTで出力された「まとめ」だけを読んでも、理解が進むとは思えません。
ChatGPTでまとめを作るのは、最低でもテキストの内容を理解してからと考えてくださいね。
活用法② まとめを元に問題を出題する
ChatGPTは問題を作成するのにも使えます。
ただし問題の元となるデータを与えないと、でたらめな問題を作成する確率が高いです。また与えるデータが長すぎても、やはり上手く問題を作成できません。
そこでおすすめなのが、前述のような短いまとめを元に問題を作成し、出題してもらうという方法です。整理されたまとめからは、正しい問題が出題される可能性が高まります。
今回は、前章の活用法①で作成した株価収益率(PER)のまとめを元にして、問題を出題してもらいましょう。
箇条書きの回答の後に続いて、「上の箇条書きから4択問題を作成して」と指示します。
すると、PERについての4択問題がすぐに作成されました。
今回は4択としましたが、選択肢の数も自由に設定できますよ。
まとめを読んだあと、知識がしっかり身についているか確かめるには問題を解くのが一番です。ぜひ試してみてください。
【注】
ChatGPTは、ときどき複数の正解が存在する択一問題を作成することがあります。
ChatGPTで作った問題を解いたあとは、まとめに戻って自分で回答の正しさを確かめることをおすすめします。
活用法③ デジタル単語帳を作る
資格勉強中、どうしても覚えられない単語や略語、専門用語などはありませんか?
そんなときは、紙の単語帳代わりにChatGPTでデジタル単語帳を作ってみましょう。
まず、ChatGPTに単語帳の表(問題)と裏(正解)のデータセットを渡します。
その後、問題をランダムに表示すること、正解が入力されたら「正解」、それ以外は「不正解」と表示するように指示します。
すると、ランダムに問題が出題されます。
その後は、答えを入力して正解か不正解かを判定してもらいましょう。
「続けて」と指示すれば、何度でも挑戦できます。
何度も問題に挑戦し、略語や単語を入力することで暗記がはかどります。
ただ見るだけではなく、実際に手を動かして語句を入力しながら進められるのも、おすすめポイントですね。
指示文を工夫すると、不正解の時に正解を表示するようにもできますよ。どんな指示をすればよいのか、一度考えてみてください。
なお作成したチャットは、ChatGPT左側メニューに履歴として保存されているので、「忘れたかな」と思った頃に再アクセスすれば、何度も見直せます。
【注】
まれに、不正解を正解と表示する不具合が発生する場合があります。「おかしいな」と思ったらリストに戻って正解を確認してください。
連載「資格勉強にも使える!ChatGPT活用法」、第2回の今回は、ChatGPTが暗記を必要とする資格試験の勉強に活用できることを紹介しました。
また、テキストを読んだときのまとめ作成方法や問題作成方法、デジタル単語帳の作り方についても解説しました。
ChatGPTを使えば、資格勉強がとてもはかどることがイメージできたのではないでしょうか。しかしChatGPTは決して完璧なツールではないため、活用する前に知っておきたい注意点がいくつかあります。
次回の最終回では、ChatGPTを資格勉強に使う場合の注意点を紹介していきます。
必ず知っておいてほしい内容なので、ぜひ最後までご覧ください。
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