仕事にしろ勉強にしろ、効率的に進めていくために必要不可欠な「集中力」。ですが、今集中すべき時間だとわかっていても、意外に発揮できないものなんですよね。
集中力は欲しいときに発揮できるようになりたいものです。ところで、一時的に集中力を高める方法はいくつかありますが、普段から集中力を鍛えるトレーニングを行えば、集中力を発揮しやすくなると思いませんか?
そこで今回は、普段からできる「集中力を養う方法」を考えてみたいと思います。
集中力の正体ってどんなもの?
目の前の作業に注意を向ける力のことを一般的に「集中力」と言います。
集中力の種類は「短期的なもの」と「長期的なもの」の2種類。
短期的なものは、勉強やタスクなど、とりあえず目の前にある作業に没頭するための集中力です。
長期的なものは、入試や資格試験に合格する、プロジェクトを完遂するといったゴールまで時間がかかるものに必要な集中力です。
短期的な集中力の持続時間は一般的に、15分程度と言われています。
集中力を出すと物事が効率的に進んでいくのは、それだけ脳をフル回転させているということにほかなりません。つまり、脳にとって集中力を出している状態というのは、全速力で走っているようなものなんですね。だから、スタミナが切れるのも早いのです。
これは、中学1年生を対象に行われた「勉強時間による学習の定着・集中力に関する実証実験」においても証明されました。習っていない英単語を覚えるという実験において、60分×1回よりも15分×3回(7.5分の休憩×2回)のほうが定着スコアは高かったのです。
このことから、集中力は長続きしない代わり、休憩をはさむと再び発揮できることがわかります。
さて、集中力は脳にとっても負担が大きいことがわかりましたが、必要なときに発揮できないという性質も持っていますよね。なぜでしょう?
この理由ははっきりしています。
- やるべきことに注意が向かない
- いま必要のないことが頭の中にある
つまり、この2つを排除できれば集中力を発揮できるようになるんですね。
では、続いては「普段からできる集中力を高めるトレーニング」について考察していきたいと思います。
トレーニング① 簡単なタスクに15分間没頭する
まずは「15分間集中力を持続させるトレーニング」です。
人の集中力が持続する時間については諸説ありますが、よく言われている「15分」を1つの目安として、一日一度は集中力を発揮する時間を作ってみるのはいかがでしょう。
短期的な集中力が必要になるのは、勉強や仕事など、目の前にある作業です。ということは、とりあえず「目の前にあることに15分没頭する」というトレーニングは、集中力を養う上で効果がありそうですよね。
いつでもどこでもできる簡単なタスクであれば、スキマ時間の活用にもなりますし、集中力を阻害する「やるべきことに注意が向かない」「今、必要のないことが頭の中にある」への対処トレーニングにもなります。
例えば、単純に瞑想をする。トランプを一定のスピードを保ったまま一枚ずつ左から右へ移動させていく。プリントの数を数える、など。
読書も集中力トレーニングに効果的ですね。気持ちを切り替えて、目の前の情報を読み取ることに集中する必要があります。新たな情報も得られるので一石二鳥です。興味があるジャンルの本を15分間だけ、一心不乱に読んでみてはいかがでしょう?
ただ、もともと勉強中の人の場合だと、普通に勉強しているのとなんら変わらない気もしますが…。
トレーニング② 作業に「目標」「報酬」を設定する
集中力アップに効果があるものとして「目標」と「報酬」があります。
例えば試験に合格するという「目標」があれば、モチベーションがアップしますよね。
目標が単純に「1時間以内に作業を終わらせる」だとモチベーションはアップしづらいかもしれませんが、「1時間以内に終わったらいつもより豪華なランチにしよう」という「報酬」を用意すれば、モチベーションアップにつながります。
集中力を引き出すうえで、自分で目標と報酬を用意し、モチベーションを上げていくというのは効果的な方法なのです。
とりあえずこれから取り組むべきタスクに対し「目標」と「報酬」を設定し、15分以内に終わらせられるかチャレンジしてみてはいかがでしょう?
どんな目標・報酬なら自分のやる気が引き出せるかの把握もできますし、チャレンジに成功すれば爽快な気分も味わえますね。
トレーニング③ 脳のパフォーマンスを上げる努力をする
集中力は脳をフル回転させる状態になるため、集中力を発揮するには、脳の状態が良くなければなりません。
脳の活動にはブドウ糖が必要ですが、現代人は糖質過多の傾向にあるので、主食に炭水化物をしっかり入れているなら、おやつタイムにあえて甘いものをたっぷり摂る必要はないのです。糖質を摂りすぎると、逆にインスリンが出て血糖値を下げるために眠気に襲われてしまうことも。
糖分を積極的に摂るよりも、栄養バランスが取れた食事としっかり睡眠を取って、必要な時に脳が最大限パフォーマンスを発揮できるように整えておくことが大切です。
集中力を養うために、日常的にできるトレーニングを考察してみましたが、いかがだったでしょうか。
集中力は脳の力でもあるので、やはり脳の特徴をうまく利用するのがポイントです。
「15分間集中力を持続させるトレーニング」で気持ちの切り替えを、「目標」「報酬」の設定でモチベーションアップのコツを体得して、いざというとき集中力をすぐに発揮できるようにしていきましょう。
次回は究極の集中状態「ゾーン」への入り方についてお話しします。
参考:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000562.000000120.html
https://president.jp/articles/-/20556?page=3
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