人とは不思議なもので、やる気があるときは仕事や家事などやるべきタスクがさくさく進む一方、やる気が出ないときは簡単なタスクすら億劫に感じてしまいます。
とはいえ、タイムリミットが設けられているものに関しては、制限時間内に終わらせなければなりませんよね。やる気が出ないからとだらだら過ごして、時間を無駄遣いするわけにはいかないのです。
ところで、この「やる気」は何に左右されるものなのでしょう?
連載「やる気が出ないときに読む話」、第1回の今回は、人のやる気を左右する原因についてご紹介します。
原因① その行為に意味が感じられない
やらなければならないことに対し、意味がない・価値がない・魅力を感じていない場合は、やる気が出ません。
例えば、ごみを捨てたり、出しっぱなしのものを元に戻したりといった雑用を、あなたがやることが当たり前だと思っていれば、周囲の人は感謝などしませんよね。
むしろごみや使いっぱなしの道具の片付けが遅れると、呼びつけられて「早く片付けて」と言われてしまうことも。
雑用なのだから、誰がやってもいいはずなのになぜ自分が仕事の手を止めてやらなければ?と思ってしまうと、やる気が出ないのも当然です。
しかし、やらなければならないものは仕方がありません。「なぜ私がやらなければならないのですか」と怒るのは最後の手段に回すとして、
- 仕事を仕上げる時間の最短記録を狙う
- 達成できたら自分にごほうびを用意する
- 自分がいなくなることによって、自分に依存していた人たちがうろたえる様子を想像する
などの工夫をこらしながら乗り切りましょう。
私も仕事を辞めたあと、職場から何度か電話がかかってきましたが、「引き継ぎはしました」の一点張りで終わらせました。
原因② 人間関係
うるさい上司がいる、無茶振りをしてくる先輩や顧客がいるなど、人間関係もまたやる気を失わせる原因となります。
組織で働いていると「フリーランスだと、わずらわしい人間関係から解放されるのかな」と思うかもしれませんが、むしろ逆。
フリーランスになると、顧客からの依頼が仕事のすべてになるため、顧客との付き合いは必須。自分の腕に自信があれば気に入らない顧客を切ることはできますが、私のような零細だと「仕事をくれる人は神様です」のノリで付き合わねばなりません。
無理を言われようと報酬交渉に取り合ってくれなかろうと、付き合い続けなければならないのです。
フリーの苦労話はともかく、生きている限りは、多少なりともわずらわしい人間関係が発生するものです。人付き合いを円滑にする処世術は数多くあります。自分に合うものを見つけて対処していくほかないでしょう。
原因③ やることが多く集中ができない
単純に抱えている仕事が多い場合、何から手を付けたらいいのかわからなくてうんざりする、その結果やる気をなくすということもあります。
こういう場合、まずは「いつまでに」「何を」やるのか書き出してみましょう。
人は明確に指示されているほうがやる気が出るようになっているため、タスクの見える化はやる気を出すのに効果的です。
また、同時進行でいくつものタスクを行うと気が散る場合は、1つのタスクに集中して終わらせるのもアリ。
タスクが終わるたびに、ToDoリストやタスク一覧を塗りつぶすとモチベーションアップにもつながります。
単純に周辺が散らかっているという環境もやる気が出ない原因になります。まわりに物が多いと集中力が散漫になるため、やる気を出すのが難しいです。机の上が汚い、パソコンのフォルダが汚いなど、作業環境が散らかっている場合はまず掃除や整理整頓をしてみましょう。
すっきり片付いた環境だと、集中力がアップしますよ。
原因④ 体の疲れ
肉体的な原因でもやる気は低下します。
- 寝不足
- 栄養不足
- 生活リズムの乱れ
こうした要因で体の疲れが取れない場合も、やる気が出ないものです。寝不足はもちろんのこと、食生活が乱れて栄養が不足し体の機能が低下していたり、生活リズムが不規則で自律神経が乱れていたりする場合も、やる気や集中力に悪影響を与えます。
栄養バランスに気を付けた食事をする、規則正しい生活を心がけるのはもちろんですが、体の疲労は睡眠中でなければ回復できないため、質の良い睡眠を取ることも大切です。
睡眠の質が良ければ、睡眠時間が短くても、夜勤明けで寝るのが昼頃になっても、疲労を回復してくれる成長ホルモンがしっかり分泌されるので、疲労の回復度合いが違います。
原因⑤ 脳の疲れ
肉体の疲れとは別に、脳の疲れもまたやる気を失わせる原因となっています。
近年、ネットの普及によってやり取りされる情報の量が増し、スピードが速くなりました。多くの情報を処理しなければならないことから、肉体はそれほど疲れていなくても、脳だけが疲れるケースが増えてきています。
脳に伝わる情報の80%は目から入ると言われているので、脳の疲労回復のためには、目を休めることがポイント。
睡眠のサイクルが90分おきであることからわかるように、脳のサイクルは90分になっているため、90分に一度はディスプレイから目を離し、目を休めることで脳のパフォーマンスを保つことができます。
また、脳は体の中でも多くのエネルギーを使う臓器です。休憩時間は、脳のエネルギー源となるブドウ糖の補給や、深呼吸によって酸素を多く送り込み、脳にたまった疲労物質の排出を促し、リフレッシュを図りましょう。
やる気が出ない原因は大別すると
- 精神的な問題
- 肉体的な問題
この2つになりますが、1つだけが原因ではなく、いくつかの原因が重なっていることも珍しくありません。
パフォーマンスの低下は仕事や生活の質にも影響を与えます。あまりにもたくさんある場合は、原因の1つ2つを減らす努力をしてみてもいいと思います。
次回は「やる気を出す方法」についてお伝えします。
参考URL:
https://president.jp/articles/-/20024
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