皆さん、こんにちは!
突然ですが、皆さんはお仕事を楽しんでいますか?
「正直仕事はあまり楽しくない…」と思ったあなたは、毎日がマンネリ化してしまっている可能性大。少し視野を広げるためにも、今就いている職以外の仕事や資格について学んでみてはいかがでしょうか。
この連載では、日本で従事できる様々な「仕事」について掘り下げるとともに、各職種の関連資格などもご紹介します。
連載1回目で取り上げるテーマは、どんな仕事があるのかざっくり把握する際に役立つ「産業・業種・職種の違い」についてです。さっそく見てみましょう。
「産業」とは、生活を支える経済活動のこと
産業・業種・職種。 この3つの言葉は決して難しい言葉ではありませんが、あらためて「それぞれの意味の違いは?」と問われると、はっきりと答えられない人が多いワードです。
この連載で「仕事」について掘り下げるにあたり、まずはこの3つの言葉の違いについて押さえておきましょう。
はじめにご紹介するのが、「産業」についてです。
産業とは、私たち人間が社会を支えるために行う、経済活動全般のことを指します。
具体的には、農業や林業といった形のあるものを作り出す活動や、教育・金融業といった無形のサービスを提供する活動などが挙げられるでしょう。
「産業=社会生活を支える人の営み」と覚えておくと、シンプルでわかりやすいかもしれませんね。
あわせて覚えたい「業界」の意味
ちなみに、産業と混同されやすいワードのひとつに「業界」があります。
産業と、業界。
具体例をあげるなら、IT産業と、IT業界。
この両者の意味の違いについて、皆さんははっきり答えられるでしょうか。
すでに述べたとおり、産業とは「人間が行っている経済活動全般」のことです。
一方、 業界とは、「同じ産業を行っている人々の集団・グループ」のことを指します。
つまり具体例に則して言うと、 IT産業は 「通信サービスやハードウェア開発に関する経済活動」そのもののこと。
IT業界は、「IT産業に携わっている企業や団体の集まり」のことを指します。
産業と業界は似たような言葉として扱われることもありますが、ニュアンスの違いを覚えておくといいかもしれませんね。
「業種」は、産業をさらに細かく分けたもの
業種とは、産業(業界)をさらに細かく分類したもののことです。
業種の分類方法は国によって異なりますが、日本の業種は総務省の日本標準産業分類によって、以下の19種類におおまかに分類されています。
1.農業・林業
2.漁業
3.鉱業、採石業、砂利採取業
4.建設業
5.製造業
6.電気・ガス・熱供給・水道業
7.情報通信業
8.運輸業、郵便業
9.卸売業・小売業
10.金融業・保険業
11.不動産業、物品賃貸業
12.学術研究、専門・技術サービス業
13.宿泊業、飲食サービス業
14.生活関連サービス業、娯楽業
15.教育、学習支援業
16.医療、福祉
17.複合サービス事業
17.サービス業(他の産業に分類されないもの)
19.公務(他の産業に分類されないもの)
完璧に暗記する必要はありませんが、だいたいの分類を覚えておくと、「自分はこの業種が好きだから、もし転職するなら次も同じジャンルの仕事にしてみようかな」というように、目星もつけやすくなりますよ。
「職種」は仕事の種類そのもの
最後にご紹介するのが、職種です。
職種とは、人が会社などで実際に担う「仕事」の種類のことを指します。
具体例を挙げると、社内の人事を決める 人事職、企業や顧客などに営業をかける 営業職、商品を売る 販売スタッフなどになります。求人情報に掲載されているのも、この「職種」です。
ちなみに職種も業種と同じく、総務省によって細かく分類されています。詳しくは次回の記事でご紹介するので、お楽しみに!
「産業」「業種」「職種」の違いを確認しよう
産業は、経済活動そのもの。
業種は、産業をさらに細かく分類した、いわば事業の種類のこと。
職種は、事業に従事するスタッフの、仕事の種類のこと。
慣れ親しんだ言葉は普段、あらためて意味を意識することが少ないため、「なんとなく知っているつもり」で聞き流してしまうことも珍しくありません。 今回の連載を通して、なにか新しい発見があれば幸いです。
次回は、今回ご紹介した「職種」について、さらに掘り下げていきます。ではまた次の記事でお会いしましょう!
参考URL:
日本標準産業分類(平成25年[2013年]10月改定)
https://www.e-stat.go.jp/classifications/terms/10
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