こんにちは。管理業務主任者の堤 大晴です。連載「管理業務主任者とは?魅力と活かし方ガイド」、第1回は管理業務主任者の仕事や試験内容、他の資格試験との親和性について解説しました。
一方で、管理業務主任者の資格を活かす方法についても気になるところですよね。
連載第2回の今回は、管理業務主任者資格を取得すると、仕事をするうえでどんなメリットや活かし方があるかをお伝えします。
プライベートで役立つ場面もあり、さらに管理業務主任者に興味を持っていただけると思いますよ。
就職に有利で待遇UPも|独占業務のある管理業務主任者
管理業務主任者は、重要事項説明や管理事務報告など資格保有者のみが行える独占業務があり、有資格者になる大きなメリットになっています。
不動産業界での実務経験がない場合でも、マンション管理会社に就職する際に資格を保有していると有利になるというのも資格の活かし方の1つでしょう。
また、資格者数が少ないというのも管理業務主任者の特徴です。下表のとおり、宅建の直近10年の合格者数は3万人から4万人で推移しています。一方、管理業務主任者数の合格者数は3,000人から4,000人ほどです。
宅建資格所有者の求人は多く、宅建の方が需要が大きいとされているので一概には言えませんが、マンション管理業を営む企業にとって、管理業務主任者を確保するのは難しいとも言えるでしょう。
企業の立場としては設置義務のある管理業務主任者の人員が欠けると、マンション管理業の仕事を失うことになりかねません。有資格者を確保するため、合格した社員への奨励金制度や資格保有者に対する資格手当を設定している企業もあります。
実生活でも使える|マンション運営の知識
管理業務主任者の学習をして資格を取得することで、自分自身が分譲マンションなどの不動産を購入する際に参考となる知識や経験が得られるのもメリットです。
管理業務主任者は、独占業務の他にマンションの総会や理事会の運営に携わることもあります。
ちなみに、総会は区分所有者の意思を取りまとめ、理事会は総会で決められた事項を実施する役割を果たす機関のことで、それぞれ区分所有者から構成されるものです。
また、マンションの運営方法や修繕計画を知り、維持管理や修繕、建築・設備工事はどのように行うかを学ぶことができます。
今後、分譲マンションを購入する可能性のある方にとっては、マンションを資産価値の観点から見ることも大事です。マンションを所有した場合に発生する現実的な支出や建物・設備の寿命を知ることで、正確な購入判断ができるようになります。
筆者自身、知り合いが分譲マンションを購入する際に相談を受けることがありますが、「マンションを所有することで意外な支出があると気が付けた」などと言っていただくことも多いです。
このように実生活への活かし方があるというのも、管理業務主任者の魅力です。
ダブルライセンスも目指せる|マンション管理士試験のすすめ
管理業務主任者資格の保有後における、他の資格試験学習への活かし方をご紹介します。
管理業務主任者試験は、特に「マンション管理士」の学習範囲との重複範囲が広く、管理業務主任者とマンション管理士とを同時に学べるテキストも多く出版されているほどです。
各分野の出題数に違いがあるものの、全体で出題範囲の9割近くが重複しています。
さらに、マンション管理士試験には、管理業務主任者試験の合格者を対象に、50問中のうちマンション管理適正化法の5問が免除とされる制度があります。
管理業務主任者合格に必要な学習時間は300時間とされているのに対し、マンション管理士合格には500時間程度が必要だとされています。学習範囲が広い中、学習時間が省けるうえに、全体の問題数の10%にあたる5問が正解扱いになるというメリットは大きいと言えるでしょう。
連載「管理業務主任者とは?魅力と活かし方ガイド」、今回は管理業務主任者の仕事をするメリットと活かし方を紹介しました。
次回は、管理業務主任者の果たす役割や働き方についてお伝えしたいと思います。
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