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今さら聞けない!TPOにあわせた手紙の書き方・ポイントとは?

今さら聞けない!TPOにあわせた手紙の書き方・ポイントとは?

連載「今さら聞けない!手紙の書き方超基本」では、初歩的な手紙のマナーや書き方のポイントを、全3回にわたってご紹介しています。
最終回となる今回は、TPOに合わせた手紙の書き方や、手書きで手紙を書くことの重要性がテーマです。

前回までの記事でご紹介したように、手紙には様々な基本のルールがありますが、忘れてはいけないポイントが1つあります。それは、相手に思いを馳せて、丁寧に書くということです。

私から連載最後にお伝えしたいこととして、相手の立場や状況にあわせた手紙の書き方や、手書きの手紙のよさについて、この記事でご説明したいと思います。

連載「今さら聞けない!手紙の書き方超基本」

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手紙の書き方は、ビジネスとプライベートで上手に使い分けよう

手紙を書く場合、ビジネスとプライベートで書き方を上手に使い分けることが肝心です。
それぞれのシーンにふさわしい、手紙の書き方についてポイントをご紹介します。

  ビジネス プライベート
レターアイテム フォーマル用を選ぶ
縦書きで白色がよい
好きなものでよい
内容 用件は簡潔に書く 相手を気遣う言葉も忘れずに
文章の書き方 誤った敬語表現に注意
後付の会社名や部署名は省略しない
かしこまりすぎずに、自分なりの言葉で書く
投函するタイミング なるべく早めに

続いて、上記にあげたそれぞれのポイントを、ビジネス・プライベート別に、さらに詳しく見ていきます。

ビジネスの相手へ手紙を書くポイント

基本は縦書き!フォーマル用のレターアイテムを選ぶ
「縦書きで白色」のフォーマルなレターアイテムを使うことが基本です。
ただし、英語や数字の表記が多い場合は、横書きにしても構いません。

基本を守りつつ、読みやすさ・わかりやすさという点で臨機応変に使い分けるとよいでしょう。

用件は簡潔にわかりやすく
手紙の前文は最小限に抑えて、用件をわかりやすく相手に伝えることが重要です。
重要事項は、本文中で箇条書きにしてもOK。内容をより正確に伝えるために図表や参考資料を用いる場合は、別紙としてつけるとより丁寧です。
また、後付で会社名や部署名を書く場合、省略せずに正式名称を記載しましょう。

誤った敬語表現に注意する
かしこまった丁寧な表現をすることが大切ですが、誤って過剰な敬語を使わないようにしましょう。

例えば、「~させていただきます」という言葉。たまに「送らさせていただきます」と表記された文面を目にすることがありますが、表現が過剰で不自然な印象となります。
この場合は、「お送りします」と変えることで、読みやすく違和感のない敬語となりますよ。

プライベートの相手へ手紙を書くポイント

デジタルツールが主流の今、プライベートで手紙を書くことはとても新鮮かもしれませんね。以下の点に気をつけると、なお喜ばれますよ。

相手が喜ぶようなレターアイテムを用意する
堅苦しく考えずに、好みや季節感に合ったものを選びましょう。相手が好きなモチーフや風景のものを選ぶと、真心がしっかりと伝わりやすいのでおすすめです。

定型句にこだわらずに自分なりの言葉で書く
プライベートでは、かしこまりすぎると返って読みにくく、相手を戸惑わせてしまうことがあります。時候の挨拶や結びの言葉などにはそこまでこだわらなくても大丈夫。自分なりの言葉を使って素直に表現してくださいね。

相手を気遣う言葉も綴る
手紙を書くときには、親しき仲であっても最低限の礼儀が必要です。相手に対して気遣う言葉を忘れないように心がけてくださいね。手紙のうえで長々と愚痴を吐くようなことは避けましょう。

ビジネス・プライベート両方に共通するポイント

ビジネス・プライベート両方に共通するポイントは、「なるべく早めに出すこと」です。

特に、大事な用件を伝える場合、日にちが経つと失礼にあたることも多々あります。手紙は、相手に届けるまでに手間や時間がかかるので、余裕をもって早めに出すことが大切です。

いざというときにすぐに書いて投函できるよう、まずはレターアイテムを揃えるところから始めてみてはいかがでしょうか。

【シチュエーション別】手紙の書き方のポイント

初心者にもわかりやすい手紙の書き方

これまでの連載で少し触れている点もありますが、手紙の書き方では、シチュエーションごとに注意すべきポイントがあります。重要なことなので、ぜひ心に留めておいてくださいね。

お礼の手紙

お礼の手紙では、「お世話になったことに対するお礼」「その後の成果報告」「今後の指導を願う言葉」「相手の発展を願う言葉」「これからの抱負」などを語るのがポイントです。

用件を記す主文で、お礼や報告、指導を願う言葉を綴り、結びの末文では、相手の発展を願う一文や抱負について語りましょう。

お詫びの手紙

特に注意が必要となるのが、お詫びの手紙にまつわるマナーです。

使う手紙は、明らかな非があるわけではない場合を除いて、ハガキや一筆箋はNG。色や柄のない真っ白の便箋を選びます。
お詫びの言葉から入り、結びでもお詫びの気持ちを述べましょう。

第2回の記事でも触れましたが、申し訳ないという気持ちがしっかり届くように、時候の挨拶は省略してお詫びの文章から入ることがポイントです。

また、問題が発生した原因や対応策についても文中でしっかり伝えるとよいでしょう。

ご挨拶の手紙

ご挨拶の手紙は、ビジネスの場であれば異動や退職などの変化があったときに送ります。文中では、お知らせしたい内容と感謝の気持ちを綴ります。

新しい環境となる場合は、これからの抱負や今後もご縁を繋げたいという言葉を書くとよいでしょう。新たな勤務先を記載する場合は、省略せずに正確に書いてくださいね。

お祝いの手紙

お祝いごとの手紙は、早いうちに送ることが大切です。お祝いの言葉を述べた後には、成功を讃える一文やこれまでのお礼を言葉にしましょう。健康を気遣うひと言を入れると好印象となります。

メッセージカードでお祝いを送るときには、「切る」ことを連想しないように、句読点をつけずに書くことがマナーとされているので覚えておきましょう。

お見舞いの手紙

お見舞いの手紙では、ハガキではなく便箋と封筒の封書を用います
時候の挨拶は省略して本題に入ることがポイントです。
相手に不快な思いを与えないように、病状について執拗に触れるようなことは避けてくださいね。

今の時代だからこそ書きたい!手書きの手紙

現代では、メールをはじめデジタルツールを使ったやり取りが主流ですが、感謝やお礼の気持ちは、メールよりも手紙にして送ると、相手に思いがよりしっかりと伝わると思います。

筆者は、目上の方にお送りしたお礼の手紙について、後から「気持ちが伝わってきてとても嬉しかった」「今手紙を頂戴することが少なくなったから印象的だった」との感想をわざわざいただいた経験があります。きっとメールを送るだけでは、このように仰っていただくことはなかったでしょう。

手紙は、メールやチャットに比べて独自のマナーを求められます。なぜこんなに決まりごとがあるのか不思議に思う人もいるかもしれませんね。

私は、手紙というものが何よりも気遣いを大切にするツールだからこそ、多くのルールが生まれたのだと思っています。メールやチャットを使って気軽にコミュニケーションできる今の時代だからこそ、大切な思いを相手にしっかり伝えたいときには、手紙を書くことがおすすめです。

手紙は、手書きの文字からも書き手の思いがにじみ出ているような気がします。
つい最近も、古い友人から手書きの手紙をもらったときに、変わらない筆跡をとても懐かしく思ったことがありました。

丁寧に書かれた手書きの手紙は、受け取る側にもその真心がまっすぐに伝わるものです。コロナ渦で人との繋がりが実感しにくい今、手紙を使って大切な人に思いを届けてみてはいかがでしょうか。

初心者にもわかりやすい手紙の書き方

3回の連載を通して、手紙を書くうえで基本となる、書き方のマナーやちょっとしたコツなどについてお伝えしました。手紙の選び方や宛名書きに始まり、手紙の構成やTPO別の書き方など、様々な手紙のマナーをご理解いただけたのではないでしょうか。

手紙を書くときに注意したいことは、相手の立場や状況にあわせた書き方を心がけること。基本のルールをしっかり守れば、ある程度決まりごとに当てはめて書くことで読みやすい手紙が完成します。

そして、何よりも大切にしたいのは、相手のことを思いながら、できれば手書きの文字で書くということです。文字に自信のない人はボールペン字講座などを活用して、美文字を目指すのもいいですね。また、秘書検定講座では様々な場面で役立つマナーについて詳しく学べるので、この記事でマナーに興味が出た人は、ぜひ学んでみてください。

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