企画書初心者の方は、企画書で何を書いたらいいのかわからず「何だか作るのが難しそう…」とマイナスイメージを抱きがち。しかし根本の部分にクローズアップしてみると、企画書とは至ってシンプルな構成で組み立てられているのです。
前回は、企画書作りの準備段階で行っておくべきことや、作成ステップについてご説明しました。今回は、企画書の王道の構成「4つの要素」についてご説明します。
4つの要素をマスターすれば、初心者の方でも説得力のある企画書を作成できます。また、次に企画書を作成するときに応用できるので、作業時間短縮にも有効ですよ。
連載「初心者でも簡単!企画書の書き方」 |
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第1回 企画書の書き方のポイント4つをまず押さえよう |
第2回 企画書の意味・目的と3つの作成ステップを知ろう |
第3回 企画書は4つの要素で構成しよう←今回はココ! |
第4回 レイアウト3つのコツで見やすい企画書にしよう |
第5回 企画書はグラフで説得力をアップしよう |
企画書の構成はシンプル。4つの要素をマストで入れよう
企画書を作成するときは、以下の表の小分類の4つの要素をマストで入れましょう。
大分類 | 中分類の要素 | 小分類の要素 |
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企画書の構成 | 問題(課題) | 問題(課題) |
原因 | ||
解決策 | 解決策 | |
効果 |
上記4つの要素をベースに肉づけしていくことで、企画書内容がより具体的になり、相手にも提案結果を想像してもらいやすくなります。
「4つの要素をマストで盛り込むこと」を基本事項として頭に入れておけば、もし途中で作業に迷ったとしても軸がブレずにすみます。
企画書を構成する4つの要素とは?
次に、企画書を構成する4つの要素について詳しく見ていきましょう。
企画書の構成要素① 問題(課題)
「相手が何を求めているのか」「相手が現状でどんなことに悩んでいるのか」を提起します。
事前に相手へのヒアリングを行ったり、市場調査したりして、問題(課題)を把握することが大切です。
企画書の構成要素② 原因
「①の問題(課題)が生じる原因は何か」を突き詰めます。
根拠が必要となりますので、統計データや具体的な数字などを活用し、適切に組み込むようにしましょう。
企画書の構成要素③ 解決策
「具体的な解決策(=企画内容の詳細)」を提案します。ターゲットやコンセプトの設定などもこちらの要素に含まれます。
ココが企画書の中心となる部分ですので、しっかりと解決策を練りましょう。
例えば、統計データを用いて提案するなら「〇〇という商品は△月に売れ行きが好調なので、販売促進イベントを実施するなら△月」とするとよいでしょう。
今後の販売戦略方法を提案するなら「前年比150%増の売上高を目指すために、□月~×月の期間はホームページ・店頭でも訴求を行う」などです。
「6W2H(Why・What・Where・Whom・When・Who・How to・How much)」で考えると理解しやすいですよ。
企画書の構成要素④ 効果
「③を実施することで、どんな結果が得られるか」を述べます。販促企画書なら「売上高アップが見込める」や「顧客満足度の向上」などの項目が当てはまります。
以上のように、「① 問題(課題)」→「② 原因」→「③ 解決策」→「④効果」の4つの要素で企画書を構成すると、シンプルでわかりやすく、説得力のある企画書が完成します。
企画書の最終的なゴールは、提案した企画によって契約や仕事につながること。内容を精査し訴求力のある企画書を作成し、企画を実現させましょう!
「4つの要素」で企画書のサンプルを作成してみよう
では、4つの要素を使って企画書サンプルを実際に作成してみましょう。
今回は「ショップAの売上高を前年比150%増とするための企画書(販促企画書)」をテーマとします。
作成ステップについては連載第2回で説明した通り、以下の3つの作成ステップを参考にします。
ここでは、以下の(1)は完了している前提で、(2)をやってみましょう。
(1)企画内容を整理する。
(2)プロット(あらすじ)を作る。
(3)各要素の作り込みを行い、完成させる。
サンプルページ「① 問題(課題)」
1ページめは表紙です。「誰宛の企画書なのか」「企画書の種類・目的」概要を書いておくとよいでしょう。
2ページめは企画書の構成要素① 問題(課題)です。
ちなみにこの企画書サンプルはパワーポイントでまとめていますが、この時点では、箇条書きレベルで構いませんし、フォントやレイアウトなどもこだわりません。1ページにつき1要素をシンプルに入力していきましょう。
サンプルページ「② 原因」
3ページめは、企画書の構成要素② 原因を入力します。
サンプルページ「③ 解決策」
4ページめは、企画書の構成要素③ 解決策(=企画の目的)を入力します。
5ページめは、前ページの詳細です。1スライドに1要素が原則ですが、1ページで重要項目が書ききれない場合は、補足として続くページに記載します。
サンプルページ「④ 効果」
6ページめは、企画書構成要素④ 効果です。
7ページめは、企画の補足情報としてスケジュールの情報を追加しています。期間限定の施策を提案する場合は、スケジュールを記載することが多いです。
企画書の構成に必要な4つの要素を順に並べることで、具体的な内容の企画書となります。こちらの企画書は一例ですが、参考にしてくださいね。
企画書に必要な要素は「問題(課題)」「原因」「解決策」「効果」の4つ。企画書を作る前に各要素について、認識・理解をしっかり深めておくといいですよ。
前回、今回とあわせて企画書の内容や作成についてお伝えしました。
しかし、企画書は見た目も重要です。次回は企画書の「レイアウト」のコツについて学びましょう。
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