最近、仕事がデキる人が取り入れているということで注目を集めている「朝活」ですが、日本には「早起きは三文の徳」という言葉があります。昔の人も早起きすると少しだけいいことがあることを知っていたのです。
では、なぜ朝、ちょっとだけ早起きするといいことがあるのでしょう?また、この時間帯に向いている活動内容には、どんなものがあるのでしょう?
連載「朝活入門」、今回は早起きのメリットと、おすすめの朝活をご紹介しましょう。
早起きをして朝活を行うメリットとは?
「早起きは三文の徳」とは、元々は中国の古い言葉「早起三朝當一工(3日間早起きすれば1人分の働きになる)」から転じたもので、「早起きすると仕事がはかどる」という意味になります。ちなみに、三文とは、江戸時代のお金のこと。一文は江戸時代の最少額通貨のことで、今の価値にすると約12円です。
これは現代にも通じる話であるようで、2008年ごろから仕事の成功者が朝の時間を有効活用しているということがたびたび話題になっています。ちなみに「朝活」という言葉は2009年ごろに登場しました。
ところで、なぜ早起きすると仕事がはかどるのでしょうか?
主な理由は2つあります。
理由① 早起きすると時間に余裕を持てる 理由② 朝は脳が一番元気な時間帯である
まず、早起きすると時間に余裕が持てます。
起きてから仕事に向かうまでの時間だけでなく、少し早く出勤すれば、勤務開始までにもゆとりがあり、しっかり仕事の準備ができます。始業時間ぎりぎりに駆け込むよりも、少し早めに出社して段取りや確認といった準備を行っておいたほうが、ゆとりを持って仕事に取りかかれるのは当然ですよね。
これだけでも早起きのメリットがありますが、実はもう1つメリットがあります。
それは、朝は脳のパフォーマンスが最大になる時間帯であること。
脳はあらゆる情報、刺激を受け止め処理をしていくため、時間がたつほどに疲労がたまりパフォーマンスが落ちていきます。
逆に言えば、起きたばかりの脳は睡眠によって疲労が回復しており、刺激を受ける前なので最も元気な状態と言えるのです。さらに、朝は神経伝達物質が多く分泌されている時間帯なので中枢神経の働きも高まっています。
何をするにしても最適であるため、朝の時間を有効活用する「朝活」は、理にかなった行動と言えるのですね。
続いて、朝活に向いている活動についてご紹介しましょう。
おすすめ朝活① インプット系
朝はドーパミンやアドレナリンといった神経伝達物質が分泌されており、中枢神経の働きが高まっています。やる気や集中力が増している時間帯なので、インプット系の活動に最適です。
例えば、語学の勉強。語学は語彙力が重要になってくるため、単語を覚えることが必要不可欠ですが、普段使わない言葉を覚えることは大変ですよね。
ただでさえ覚えにくいのですから、脳の元気がなくなっている時間帯に勉強するよりは脳が元気な時間帯に覚えたほうが、効率的にインプットできます。同じ理由で、資格の勉強も朝がおすすめです。
仕事に使う資料を読んだり、ニュースをチェックしたりするのもいいでしょう。頭がクリアなうちに、必要な知識や情報を仕入れておくのです。
勉強しかり、資料やニュースもしかり、知識や情報は状況にあわせて分析したり、活用したりしなくては意味がありません。そのためには頭の中で理解し、整理することが必要になります。脳を使う作業なので、中枢神経が最もよく働く朝はインプット系の活動が向いているのです。
おすすめ朝活② クリエイティブ系
朝は脳の回転がよくなっているので、新しいアイデアを考えたり、ひらめきが必要だったりするクリエイティブ系の活動にも向いています。
新しいアイデアやひらめきを生むためには、情報の分析や判断が必要不可欠です。しかし、夜に新しいアイデアを出そうとしても、一日の刺激を受けて脳は疲れ切っているため、必要な情報を取り出して分析・判断することが難しくなっています。
その点、朝の脳は疲れていないので、判断に必要な情報をさっと取り出して、冷静に分析・判断ができるのです。
同じように、重要な判断を行うのも朝がおすすめ。いろいろな情報に惑わされず、必要な情報だけを取り出して分析できるからです。
また、自分の趣味や副業に充てる時間としてもぴったりです。
おすすめ朝活③ 運動系
軽い運動は、脳の活動を高めてくれることがわかっています。
朝活に向いているのは、ウォーキングやジョギング、ヨガやストレッチといった軽い運動です。長距離のランニングや筋トレといったハードな運動は、朝活には向きません。ハードな運動は体を疲労させますし、急激な体温の上昇、低下は眠気を誘うからです。これから仕事というタイミングで眠くなってしまっては、朝活をした意味がありませんからね。
ところでなぜ、軽い運動が脳の活動を高めてくれるのでしょうか?
運動が記憶にいい影響を与えることは以前から知られていましたが、その根拠ははっきりしていませんでした。そこで、カリフォルニア大と筑波大の神経学研究チームが、学生を対象に運動と記憶力の関係を調べる実験を行いました。
内容は、学生に心拍数が30%程度上がる程度の軽い運動を10分間してもらったあと、コンピューターを使って写真の間違い探しをしてもらう、というもの。
10分間何もせずにいたときよりも、運動後のほうが良い結果が得られたのです。証拠として、運動直後に脳をMRIでスキャンしたところ、記憶をつかさどる海馬と学習機能に関連する部分がうまく連携している様子が確認できました。
この実験結果をふまえると、運動による記憶力アップの効果はすぐに現れることから、朝活として10分程度軽く運動し、その後にインプット作業などを行うのもいいかもしれませんね。
朝は頭が冴えている時間帯なので、
勉強などのインプット系 企画やアイデアを考えるクリエイティブ系 疲れない程度の軽い運動系
この3つの活動がおすすめ。少しだけ早起きをして、朝活を習慣にしてみてはいかがでしょうか?
次回は憂鬱な朝を変えてくれる「モーニングページ」についてご紹介します!
参考URL:
https://biz.trans-suite.jp/6812#i-6
https://globe.asahi.com/article/12018789
http://soyalab.taiiku.tsukuba.ac.jp/
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