人間誰しも失敗したり、思った通りに事が運ばなくて自信を喪失したりすることがあるものです。
しかし、連載「自信を持ちたいときに読む話」で繰り返しお話ししたように、自信を持てない状態では自分のパフォーマンスを最大限に発揮できません。自信がなさそうにしていると、周りも信頼していいのか迷ってしまうため、キャリアアップの機会を逃がしてしまう可能性も。
自信をなくしたときは、速やかに回復することが大切なのです。
そこで今回は、自信喪失時に試したい「自信を取り戻す方法」をご紹介します。
目次
自信を取り戻す方法① 自己否定をやめる
失敗の度合いが大きければ大きいほど、精神的なショックも大きくなりますよね。「私が全部悪かったんだ!」と自分を全否定したくもなりますし、「私じゃ力不足だったんだ」「この仕事向いてない」など考え始めると、もう気持ちは負のスパイラルにはまりこみ、どっぷり自己嫌悪。
ですが、1つの失敗もせずに生きていくことは無理です。失敗するたびに自己否定していると、本当に自信を持って堂々とすることができなくなる恐れも。
失敗をしたときは、失敗の理由について思いを巡らすものですが、そのとき、「失敗はしたけど、段取りはスムーズだった」など、よかった点もセットに思い出してみましょう。
そうすることで自己評価を下げずに、冷静に失敗の原因を分析することができます。
自信を取り戻す方法② できるイメージをする
人間誰しも苦手なことがあるものです。そして苦手なことは失敗のリスクも高めですよね。
人は苦手なものに対しては、「私には無理、できない」という思い込みで心の壁を作るものです。これをメンタルブロックと言います。
メンタルブロックは失敗回避に有効ですが、挑戦ができないというデメリットもあります。
メンタルブロックから自分を解放するには、イメージトレーニングが効果的です。
たとえば私は人前で話すのが苦手なので、ミーティングで意見を述べるのはもちろん、自己紹介ですらやりたくないと思うタイプです。これを例にしてみましょう。
1.人前で話す自分をイメージする
2.なぜ苦手なのかを考える
3.苦手な理由の対処法を考え、イメージする
4.苦手な理由を克服し、成功している自分をイメージする
心の中でイメージトレーニングを繰り返すことで、「私にはできない」という思い込みから、少しずつ脱却していけるんです。
私は1年に何度か講師をすることがありますが、前の日は話す内容とともに自分が登壇している姿をイメージします。
初めての登壇はイメージがつかず当日だいぶテンパってしまったんですが、2回目以降は登壇のイメージができるので、そんなに慌てませんでした。司会者のフォローもできましたしね。
イメージトレーニングは、苦手なものへの対応策として効果がある方法と言えます。
自信を取り戻す方法③ 失敗の理由を考える
一度大きな失敗をすると、また同じことをしてしまうのではないかと怖くなりますよね。
しかし失敗したくないがために、挑戦の舞台に立たないのはもったいないことですし、「やりたくないから」と逃げ回るのはスマートではありません。要するに同じ轍を踏まなければいいのですから、失敗の理由に向き合ってみることが大切です。
失敗の理由を考えるときのポイントは次の通り。
- なぜ失敗してしまったのか
- どうすれば失敗しないで済むか
- うまくできそうにない場合、1ステップだけでも前に進む方法はないか
この3つを考えてみるといいでしょう。自分が失敗する原因、つまり自分の弱い部分を知れば、対策も可能ですよね。
これは資格試験の勉強にも活かせます。一発で合格できなくて落ち込んでいるなら、次回に向けて「なぜ失敗したのか」分析し、対策を立てましょう。
自信を取り戻す方法④ 自分の長所を見つけ、褒める
自分の弱い部分を見つけたら、次は自分の強みを探してみましょう。
人間誰にでも長所はあるものです。その長所を見つけてほめてあげましょう。ほめられて嬉しくない人間はいませんよね。自分を褒めるというのは一種のマインドコントロールなので、謙遜は不要です。
自分を褒めるときのポイントは2つ。
1つめは「具体的に褒める」こと。「私は仕事ができる」ではなく「今日のクロージングはうまくいった。話の内容も時間もぴったりだった」といった感じ。
2つめは「毎日褒める」こと。マインドコントロールは毎日繰り返すことで効果を発揮する方法なので、毎日決まった時間に自分をほめましょう。通勤時間や就寝前などがおすすめです。
自信を取り戻す方法⑤ 自分の特長を考え、得意分野を作る
自分の長所を見つけたら、その部分を伸ばして得意分野にしてしまいましょう。
好きなこと、得意なことなら努力が苦になりませんし、結果も出やすいからです。
それが仕事ではなく、趣味であってもかまいません。仕事に直接関係がなくても、人に負けない知識やスキルを持っているということ自体が自信につながります。
今回は自信喪失時に試したい「自信を取り戻す方法」を5つご紹介しました。自信を失ったときだけでなく、普段から自分になかなか自信が持てない人にもおすすめの方法です。
5回にわたって自信についてご紹介してまいりました。自信がほしいとき、自信について考えるときに参考にしてもらえたら幸いです。
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