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知らないと損!Excel2019グラフ「ヒストグラム」「箱ひげ図」とは?

知らないと損!Excel2019グラフ「ヒストグラム」「箱ひげ図」とは?

この連載では「Excel2013で止まっている人必見!業務効率がUPするExcel2019活用術」と題し、Excel2019(Office365)の新機能や活用方法を、13回にわたり紹介しています。

前回は、Excel2019で知っておくべきグラフ「サンバースト」「ツリーマップ」について解説しました。第5回の今回は、Excel2019で新たに追加された「ヒストグラム」「箱ひげ図」について解説していきます。

あなたは、ある集団の中で自分と同じレベルの人って何人いるの?とか、自分はこの中で上の方なのか下の方なのか?とか、思うことはありませんか?
そんな疑問が、統計学上で使われるヒストグラムと箱ひげ図というグラフを使えば、一目瞭然でわかるのです。

統計学や特殊なグラフってなんだか難しそうだし、実際に必要な場面ってあるの?と思う人もいるでしょう。

しかし最近では、小・中学校の学習指導要領に統計学が導入されるなど、統計学を通した課題解決方法が重視される傾向があります。
今の段階で、この統計学(=ヒストグラムや箱ひげ図)をしっかり学び活用できるようになることが、社会に必要な人材になるために大切なのです。

データを正しく活用するために、ぜひ今回の記事でやり方を覚えてみてくださいね。

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従来の棒グラフと、Excel2019新グラフ「ヒストグラム」の違いとは?

少し連載を振り返ります。連載第3回の記事では、「MAXIFS関数」や「MINIFS関数」を使って、最大値と最小値を求めることで、1位と最下位に焦点が当たっていました。

確かに、全体の中で1位と最下位を把握することは大切です。
しかしこのデータでは、全体の中でどの辺りに数字が偏っているのか、またどの様にばらついているのかを把握できません。

業務効率がUPするExcel2019活用術

データをより活用するならば、数字の偏りや、ばらつきのデータを出し、分析&業務改善することも必要です。例えば、社員の成績の平均を出したい場合や、商品の購買層がどの年代に多い傾向にあるか見たい、といったときなどがそれにあたるでしょう。

ここで活躍するのが、ヒストグラムなのです。

データのばらつきの把握に最適!「ヒストグラム」とは?

ヒストグラムについて、例を挙げて解説します。
下図、左側の表は、社員の所属営業所と販売金額を一覧にしたものです。
社員は全員で25人、その販売金額を棒グラフで表したのが右のグラフになります。

業務効率がUPするExcel2019活用術

この25人の社員の中で、社員番号N01さんと同じ販売金額が500万円台の人が何人いるかわかりますか?ここにある表と縦棒グラフだけでは、すぐに答えることは難しいですよね。

ではこのデータを、ヒストグラムで見ていきましょう。
以下が、先程の表にある全社員の販売金額を、100万円単位の区間でカウントした人数をヒストグラムにしたものです。

業務効率がUPするExcel2019活用術

一見、縦棒グラフのように見えるのですが、横軸ラベルにある「[200,300]」は、「200より上、300以下」の区間になり、100単位の区間に何人いるのかを表しています。

ここで社員番号N01さんの「595万円」が入る横軸は、横軸「[500,600]」の5人となり、一番多い区間に含まれているのがわかりますね。

このヒストグラムを作りたいと思っても、Excel2013以前では下図のように、左の表を基にいったん範囲ごとに集計を行ってから、縦棒グラフを選んで作っていました。

業務効率がUPするExcel2019活用術

それがExcel2019では、わざわざ集計表を作らなくても、一瞬で簡単にヒストグラムができてしまうのです。

ヒストグラムの作り方

では、先ほどの表(営業所別社員別販売データ)から、ヒストグラムを作成してみましょう。

業務効率がUPするExcel2019活用術

① まずは範囲選択します。数値の部分のみ、セルC3からC27を選択してください。次に「挿入」タブの「統計グラフの挿入」で、「ヒストグラム」をクリックします。

業務効率がUPするExcel2019活用術

② ヒストグラムの完成です。

業務効率がUPするExcel2019活用術

完成はしましたが、先ほどの見本とはどこかが違いますよね。
ここから、横軸が「[156,426]」や「[456,696]」となっている部分を見やすくするために調整していきましょう。

③ グラフの下部の「横軸」を右クリックし、「軸の書式設定」を選択します。

業務効率がUPするExcel2019活用術

④ 軸の書式設定のうち、「軸のオプション」の「ピン」は、初期値が「自動」になっています。それを、右の図のように変更します。

業務効率がUPするExcel2019活用術

⑤ 「ピンの幅」を100としたことで、ヒストグラム上の範囲が、100単位に揃います。

業務効率がUPするExcel2019活用術

⑥ 続いて「ピンのオーバーフロー」にチェックを入れ、数値を「1,000」としましょう。

これにより、右から2番目の範囲が「1,000以内」となり、右端の「>1,000」は1,000より上の範囲となります。

業務効率がUPするExcel2019活用術

⑦ 続いて「ピンのアンダーフロー」にチェックを入れ、数値を「200」としましょう。
これにより、左から2番目の範囲が「200より上」となり、左端の「<=200」は200以下の範囲となります。

業務効率がUPするExcel2019活用術

これで、ヒストグラムの調整は完成です。 より見やすいヒストグラムへと変わりましたね!

業務効率がUPするExcel2019活用術

(補足)ヒストグラム「軸」の設定値について

ヒストグラムの軸の初期値は「自動」となっていて、「100」や「1000」のようにキリの良い数字になっていません。最終的には、作成する人がアレンジを加えることになります。

今回の場合で言うと、「ピンのアンダーフロー」から最も小さい数値は、社員番号N04の「156」なので、それよりも多くてキリの良い数字「200」とします。これでグラフの左端にある最小値が決まりました。

業務効率がUPするExcel2019活用術

次にピンの幅を設定するのですが、「300」と大きい数字にすると区間が広がるので、このようなグラフになります。

業務効率がUPするExcel2019活用術

逆にピンの幅を「30」にすると、下図のように、区間に 0人から3人のグラフとなってしまいます。ですので、今回のデータの場合は「100」ぐらいが丁度よい数値になります。

業務効率がUPするExcel2019活用術

ヒストグラムを作る目的は、区間ごとの数を知り、全体の偏りやばらつきを把握することです。
今回の販売データでいうと、社員側から見れば、自分のレベルを知ることで「多い人数の中にいれば安心」とか「もっと上のレベルを目指そう」というきっかけになりますし、会社側から見れば、「低い区間の人をがんばらせるにはどうしたらよいのか」などの検討材料になるでしょう。

Excel2013では難しかったヒストグラムの作成が、Excel2019では非常に簡単にできるようになったことは、Excel2019グラフの大きな違いです。
データの全体の偏りやばらつきの把握にとても便利に使えるので、今までできなかった業務分析などの役に立つでしょう。ぜひ試してみてください。

データの最大・最小値&分布の把握に最適!「箱ひげ図」とは?

続いて紹介するグラフは「箱ひげ図」というもので、こちらも中間層を把握するグラフとして使います。
Excel2013以前ではこのグラフを作れなかったのですが、Excel2016から追加されました。

箱ひげ図は、端的に説明すれば、1位と最下位以外にも中間層にどのようなばらつきがあるかを表すグラフです。形としては四角い箱の上と下にひげのようなものが生えていることから、そう呼ばれるようになったようです。

こちらが今回作成する箱ひげ図です。前述したヒストグラムで使った、同じデータを基に作成しています。

業務効率がUPするExcel2019活用術

箱ひげ図の作り方を解説する前に、まずは箱ひげ図の見方についてご説明します。

箱ひげ図の見方①「ひげ」と「×」

最初に、ひげと×(バツ)に当たる部分を説明します。下図の上の表は、各営業所の販売金額(最大値、最小値、平均値等)のデータ、下のグラフが、そのデータを箱ひげ図にしたものです。

業務効率がUPするExcel2019活用術

四角い箱の中の「×」の位置が平均、そして上に伸びているT字のひげ部分最大値、下に伸びている逆T字のひげ部分最小値になります。データラベルの数値と、関数で求めた表の値とが一致していることがわかりますね。

箱ひげ図の見方② 箱の部分

次に、箱の部分について解説します。
箱には、上のライン中央のライン下のラインがあり、それぞれが重要な役割をしています。

業務効率がUPするExcel2019活用術

まずは、左側の北営業所 の数値を見てみましょう。

箱の下のラインは、下から25%の位置にある順位、つまり北営業所では12位の社員の値を指していて、その販売金額482の高さにあります。

中央のラインは、下から50%の位置にある順位、丁度真ん中の人になり、北営業所では8位の人。
上のラインは、下から75%の位置にある順位、北営業所では4位の人というように、順位に対応した販売金額の高さになっています。

業務効率がUPするExcel2019活用術

次に南営業所の数値を見てみましょう。
北営業所の場合は上図の通り15人いるので、25%・50%・75%のどのライン上にも該当する人がいます。
ですが南営業所は下図の通り10人のため、各ライン上には該当する人がいません。ではなぜ箱ひげ図ができているのかというと、ライン上に該当するデータがない場合、自動的に補間することでグラフを作ってくれるからです。

業務効率がUPするExcel2019活用術

箱ひげ図の各項目の役割を踏まえたうえで、箱ひげ図の作り方の説明に移ります。

箱ひげ図の作り方

① まずは範囲選択します。数値の部分のみ、セルB2からC26を選択してください。箱ひげ図ではB列の「所属」まで選択します。

業務効率がUPするExcel2019活用術

②「挿入」タブで「統計グラフの挿入」、「箱ひげ図」をクリックします。

業務効率がUPするExcel2019活用術

③ グラフタイトルを「営業所別 販売金額の比較」に変えて、箱ひげ図の完成です。

業務効率がUPするExcel2019活用術

箱ひげ図の活用

北営業所と南営業所の箱ひげ図ができたところで、あなたはどちらの方の営業成績が良いと思いますか?

業務効率がUPするExcel2019活用術

箱ひげ図がなければ、「トップの人がいて最下位の人がいない南営業所の方が成績が良い」と思うかもしれません。
しかし、箱ひげ図を作ることによって、「箱の位置が上にある北営業所の方が、中間層のレベルが高い」ということがわかると思います。

箱ひげ図のグラフについては、あまりなじみがないかもしれませんが、中間層を知るうえでとても役立ちます。
Excel2013以前からある棒グラフや、今回ご紹介した先程のヒストグラムとは、また違う見方ができるグラフとなります。ぜひ活用してみてください。

業務効率UP!Excel2019活用術

Excel2013以前では作るのに手間が掛かったヒストグラムと、グラフ機能に搭載されていなかった箱ひげ図。連載「Excel2013で止まっている人必見!業務効率がUPするExcel2019活用術」、今回はそれら2つのグラフがExcel2019では簡単に作れることを紹介しました。

縦棒グラフで数値の大小を見るのとは違い、ヒストグラムでは全体の中で区間毎の比較による偏りやばらつき具合、箱ひげ図では順位の散らばりについて、それぞれ着目して分析できます。これらのグラフをぜひ、今後の業務の効率化に活用してください。

次回は、Excel2019グラフの「パレート図」と「ウォーターフォール」をわかりやすく解説します。ぜひ次回もお楽しみに。

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