皆さん、こんにちは!
連載「ポジティブになるための感情コントロール法」、第2回となる今回は、感情をコントロールする方法の1つである「リフレーミング」を掘り下げてみたいと思います。
昨今の長期化するコロナ禍で、ネガティブな情報ばかり見聞きしていると、物事を悲観的に捉えてしまいがち。気分が沈んだとき、感情をうまくコントロールできたらいいのに…と考える人も多いかもしれませんね。
そんなときに役立つのが、「リフレーミング」なんです。
まずは、リフレーミングの意味について理解を深めていきましょう。最近気持ちがふさぎ込んでいる…という方は、ぜひ最後までチェックしてください。
リフレーミングってなに?
まずは、リフレーミングの意味について解説していきます。
心理学用語のリフレーミングとは、日本NLP協会によると「出来事の枠組み(フレーム)を変えることで、出来事に別の視点を持たせるもの」とあります。
なんだか難しそうに聞こえますが、簡単にいえば、物事の見方を変えること。有名な例を1つ取り上げてみましょう。
ここにコップがあります。コップの中には半分ほど水が入っています。
このとき、「半分しか入っていない」という見方と、「半分も入っている」という見方では、物事の感じ方がずいぶん違っているのがわかりますよね。
「半分しか入っていない」というと、「もっと欲しい」など、不足や不満を感じる可能性があります。
反対に、「半分も入っている」というと、「十分だ」など、喜びや満足を感じられそうです。
このように、出来事は同じであっても見方を変えるだけで、物事の感じ方や捉え方を大きく変えることができます。
感情をコントロールする方法の1つであるリフレーミングを活用することで、人生における様々な場面で、常に自分にとってポジティブな出来事に変換して捉えることが可能になります。
リフレーミングによって見方を変えることで、ひいては人生観を変化させることにもつながるかもしれません。
リフレーミングの活用場面を見てみよう
ここでは、リフレーミングがどのような場面で活用できるか、2つのシーンを思い浮かべながら例を考えてみます。自分自身だけでなく、周囲の人に対しても活用できますよ。
挑戦して失敗したとき
何かを目指して挑戦したとき、失敗すれば誰でも落ち込んでしまうもの。発明家や成功者、偉人など、何かを成し遂げた人は、必ずこの状況を体験しているでしょう。
失敗は、成功にたどり着くための必要な通過点ともいえます。つまり、順調に成功へのステップを踏んでいる証と捉えることができるのです。
この考えを前提に、リフレーミングの例をいくつか挙げてみましょう。
「目標に向かって行動している証拠だね。学びや成長の機会ができたね」
「ここで諦めるか続けるか、勝利の女神に試されているかもしれないね」
どうでしょうか。少し前向きな気分になりませんか?
続いて、2つ目を見ていきます。
会議の発表・プレゼンで、緊張やプレッシャーを感じるとき
会議の発表やプレゼンなど、大勢の人の前で話すのは不得意と感じる人は多いかもしれません。上手な人であっても、最初は緊張やプレッシャーを感じる場面があったはずです。
こんなとき、「緊張やプレッシャーは誰でも感じるものだ」と理解できれば、自分だけではないんだという安心感が生まれますよ。
では、この場面でのリフレーミングを考えてみましょう。
「自分がどう見られるかではなく、相手に伝えたいという気持ちでやってみよう」
「いい発表をしたいという気持ちの表れだね。それだけ仕事やチームを大事に思っている証拠だよ」
こちらも、前向きになったり気持ちが楽になったりする言葉ですよね。
無理に奮い立たせる言葉ではなく、ちょっと気持ちが楽になるような言葉でOKですよ。
このように、物事を前向きに捉える練習を日々積み重ねることで、自然とポジティブな考え方が身に付くようになるはずです。
ちょっとネガティブ思考になっているかも…、緊張しているかな…なんていうときに、ぜひやってみてくださいね。
リフレーミングを行う際に気を付けることとは?
リフレーミングは非常にメリットの多い感情コントロール法ですが、注意すべきポイントもあります。
ここでは、リフレーミングを行う際に気をつけたいことについて解説します。
他者に対して使うときは細心の注意を
リフレーミングとは、単にポジティブな表現に言い換えればOKというわけではありません。
表面的なポジティブ表現は、場合によっては、傷口に塩を塗られたような思いを自分や相手にさせることがあります。
例えばあなたが落ち込んでいるとき、上司からうわべだけの言葉をかけられても、あまり気持ちは良くありませんよね。それどころか、「何も知らないくせに!」と心の中で腹を立ててしまうかもしれません。
リフレーミングを自分ではなく誰かに対して使うときは、相手の立場に立って理解し、共感することが大切。理解や共感がなければ、相手がより深く傷ついてしまうかもしれないからです。
他者に対して使うときは、日ごろから相手へ関心を示し、理解するためのコミュニケーションを心がけることが大切と覚えておきましょう。
やってみよう!リフレーミングクイズ
最後に、簡単なリフレーミングクイズにチャレンジしてみましょう!以下に示す5つのネガティブ表現を、なるべくポジティブな表現に言い換えてみてください。
- 1.優柔不断
- 2.神経質
- 3.仕事が遅い
- 4.すぐに意見を変える
- 5.不器用
それでは、それぞれのネガティブ表現に対するリフレーミングの例を見ていきましょう。
- 1.思慮深い/慎重/よく考えて行動するタイプ
- 2.デリケート/几帳面/センシティブ/感受性が豊か
- 3.マイペース/仕事が丁寧/基本に忠実
- 4.相手の意見を尊重する/対応力がある
- 5.素朴/地道に頑張るタイプ/純朴
いかがでしたか?もちろん、この通りの言葉が出てこなくても大丈夫です!
リフレーミングには、この言い回しが正解といった明確な基準があるわけではありません。リフレーミングをすることによって、少しでも気持ちが楽になったり、晴れやかな気分になったりすれば、どんな言葉でも大成功と言えるでしょう。
今回はリフレーミングにフォーカスし、その効果や活用事例、注意点までご紹介しました。リフレーミングはいつでも手軽にできるので、ぜひ普段の生活に積極的に取り入れてみてくださいね。
次回第3回は、感情をコントロールする方法の1つ「エクスプレッシブ・ライティング」を深堀りしていきます。ぜひ引き続きチェックしてください。それでは、また!
参考サイト:
https://www.nlpjapan.org/nlpword10.html
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