「今この瞬間に集中する」心のトレーニングがマインドフルネス。ですが、「瞑想とか仏教とか、なんだか怪しくない?」と思う人もいるかもしれません。
しかし、マインドフルネスは世界的に有名な企業が導入するほど、仕事や勉強に役立つ効果があると言われています。
また、ストレス軽減や痛みを緩和する効果が科学的に実証されている心理療法でもあります。
連載「マインドフルネス入門」、今回は、初心者でも簡単にできるマインドフルネスのやり方について、その効果を紹介しながら詳しく解説します。
マインドフルネスで得られる効果とは
「今この瞬間に集中する」ことをマインドフルネスと呼びますが、その状態になるための手段として、一般的には「瞑想」が利用されます。
マインドフルネス瞑想を行うことで、集中力アップなど、ビジネスや日常生活における様々なシーンで役立つ効果が期待できます。
ストレスを解消し集中力を高める
マインドフルネス瞑想を行うと、呼吸に集中する状態を維持するため、脳の感情を司る扁桃体の活動が低下しリラックス効果を得ることができます。
リラックス状態になると、副交感神経が優位となり自律神経が整うため、ストレス解消につながるのです。
また、人間の頭は常にあれこれ考えている状態ですが、マインドフルネス瞑想を行うことで集中力も高まり、また物事の判断や記憶力もアップするため、ビジネスや勉強においても非常に効果的。
しかもマインドフルネス瞑想は、時や場所を選ばずにできますので、仕事や勉強の合間でリフレッシュしたい時にもおすすめです。
うつ病などの治療にも活用されている
一方でマインドフルネス瞑想は、様々な病気の症状を緩和する手段としても利用されています。
オックスフォード大学臨床心理学名誉教授のマーク・ウィリアムズ博士などが、うつ病の再発予防のためにマインドフルネス認知療法(MBCT)を開発しました。MBCTは5種類の瞑想法が取り入れられた、8回のセッションで構成されているプログラムです。
うつ病再発予防効果が実証されたことにより、現在ではうつ病以外でも不安障害や不眠症の治療に利用されています。
マインドフルネス瞑想は、病気そのものを治療するものではありませんが、病気に伴う痛みやストレスを軽減することで、うつ病などを改善させる効果があるのです。
NHKで紹介されたマインドフルネスのやり方
話題のマインドフルネスは、NHKでも紹介されています。
NHKスペシャルシリーズ「キラーストレス」の第2回「ストレスから脳を守れ~最新科学で迫る対処法」の番組の中で、早稲田大学の熊野宏昭教授による「マインドフルネス入門」が放送されていましたので、簡単に紹介します。
①両肩が真っすぐになるように背筋を伸ばし座って目を閉じます
②呼吸はコントロールせず、したいように呼吸します。その際、例えばお腹や胸に感じる変化に注意を向けて、その変化の気付きを認識していきます
③雑念や感情にとらわれず、今の瞬間に集中します
④次に「今の瞬間」を幅広くとらえるようにするために体全身で呼吸するようにしましょう
⑤さらに自分の周りの環境に気を配り、フォーカスを体の外に向けていきます
⑥最後に瞑想を終え、通常の自分に戻りましょう
これら一連の瞑想は、10分~15分程度を目安に行うとよいようです。
初心者でもできるマインドフルネス瞑想のやり方
マインドフルネス状態になる手段として、一般的には「瞑想」を行います。その瞑想の方法にもいくつか種類があるので、その時の気分によっていろいろ試してみるのもいいですね。
呼吸瞑想と歩行瞑想
一般的に瞑想すると言えば「呼吸瞑想」を指します。呼吸瞑想は、前述しました早稲田大学の熊野宏昭教授による「マインドフルネス入門」のやり方を参考にしてください。呼吸をゆっくりと行うことで、副交感神経が優位となり、リラックス状態になります。
次に紹介するのは「歩行瞑想」ですが、あまり聞き慣れない言葉ですよね。しかし意外とその歴史は長く、日常生活の中において「歩くこと」に集中するための訓練法の1つになります。
その方法ですが、体の力を抜き、手と腕をリラックスさせた状態でまず深呼吸して始めます。歩行瞑想は室内でも可能ですが、屋外で行う場合は、周囲に車や自転車がなるべくない場所で行うようにしましょう。
ポイントは、いつもより遅い速度で歩くことで、歩行中の両足の感覚に集中します。その時に感じる、足が地面から離れる感覚、反対側の足が前に出て下がる感覚…その1つ1つに集中していると、最初はゆっくりとしか歩けませんが、慣れてくるにつれてスムーズにできるようになります。これを20分程度続けてみましょう。
寝ながら行う瞑想
瞑想は寝ながらしてもいいの?と思う人もいるでしょう。瞑想と言えば、座って行うと思いがちですが、寝ながらの瞑想は体の力が抜けやすく、リラックスした状態で眠りにつけます。
やり方は簡単。横になり、楽な姿勢で全身の力を抜きます。そして、息を鼻から吸って口から吐くという呼吸をするだけです。この時、吸うより吐く息を長くすることで、リラックス効果が生まれ、良い睡眠につなげることができるのです。
私も寝ながら瞑想をするようになってから深い眠りにつくことができるようになり、1日の疲れが取れやすく感じます。体調も良くなったのでおすすめですよ。
今回は、マインドフルネス状態で得られる効果や瞑想の様々な方法を解説しました。
マインドフルネス瞑想を行うと、「今この瞬間に集中する」ことでリラックス状態になり、ストレス軽減に効果を発揮します。また記憶力や判断力、集中力アップに効果が期待できるので、仕事や資格勉強にも役立ちます。
日常的にマインドフルネスを導入すると、ありのままの自分を受け入れられるようになり、心に余裕が生まれ、幸福感を感じられるようになるはずです。
初心者にも簡単に取り入れられるマインドフルネス瞑想、あなたも今日から始めてみませんか?
次回は「マインドフルネスと睡眠」について解説します。
参考URL:
https://www.nhk.or.jp/special/stress/02.html
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