皆さん、こんにちは!
連載「ポジティブになるための感情コントロール法」、第3回となる今回は、普段の生活にも取り入れやすい感情コントロール法「エクスプレッシブ・ライティング」について解説します。
新型コロナウイルスの影響で暮らしや働き方が変化したことで、不安や焦りを感じている人は多いはず。ネガティブな感情が募り、私たちは自分が思っている以上のストレスを感じているかもしれません。
そんな日々のストレスを少しでも軽くしたいときに、手っ取り早くできる方法が、エクスプレッシブ・ライティングです。
紙とペンさえあればいつでもどこでもできるため、新しいことを始めてもなかなか習慣づかない…という人にもおすすめ。エクスプレッシブ・ライティングの特徴ややり方、メリットについて詳しく見ていきましょう!
エクスプレッシブ・ライティングとは?
エクスプレッシブ・ライティングと書くと、横文字が並んでいて、わかりにくいイメージがあるかもしれませんね。まずはその意味について、理解を深めていきましょう。
エクスプレッシブ・ライティングとは、頭に浮かんだことを紙に書き出すことで考えを整理する方法のこと。「ジャーナリング」や「筆記開示」とも呼ばれています。
エクスプレッシブ・ライティングのやり方はとてもシンプルですが、うつ病などの治療でもよく使われるほど、心理面に高い効果が期待できるといわれています。
悩みや心配事を解消するには、紙に書くよりも人に話したい!という人は多いかもしれません。
とはいえ、人は誰かに話をする場合、相手に良く見られたいために本当のことを言わなかったり、嘘をついてしまったりしがち。相手によっても話す内容が変わるので、解決には至りません。
一方でエクスプレッシブ・ライティングは、自分だけが見るもの。誰かに見せるものではないからこそ、自分の本当の思いをぶつけることができ、素直な気持ちを客観的に確認できます。
自分の気持ちを落ち着いて確認できれば、「漠然と感じていた不安は思い込みだった」と気づけることも多く、感情を安定的にコントロールできるのです。
エクスプレッシブ・ライティングのメリットとは?
次に、エクスプレッシブ・ライティングのメリットをいくつか挙げてみましょう。
気持ちを整理できる
エクスプレッシブ・ライティングを行うメリットとしては、頭に浮かぶことをそのまま紙に書き出すことで気持ちを整理できる点が大きいでしょう。
考えがまとまらずモヤモヤするときは、頭の中にいろいろな考えが混在していて、マルチタスクのような状態になっています。
そんなときにエクスプレッシブ・ライティングを行うと、自分の考えを1つずつ見ながら確認できるので、気持ちの整理がしやすくなります。
「自分はこんなふうに考えていたのか」などと、意外な考えや自分の新たな側面を発見するきっかけにもなるでしょう。
感情のコントロールがしやすくなる
頭の中に感情が渦巻いている状態では、何も見えません。自分が何にイライラしていたのか、なぜ悲しい気持ちになっていたのかなど、エクスプレッシブ・ライティングによって自分の考えを言語化することで、初めてその原因を分析できるのです。
原因がわかれば、ネガティブな感情に振り回されずにすむので、感情のコントロールがしやすくなります。漠然とした不安を感じたり、ささいなことでイライラしたりする人は、ぜひエクスプレッシブ・ライティングを活用してみてください。
エクスプレッシブ・ライティングのやり方
それでは、エクスプレッシブ・ライティングのやり方について解説していきましょう。
何を用意すればいいの?
エクスプレッシブ・ライティングに必要なものは、紙とペンのみ。
書くものは紙でもよいですし、スケジュール帳やメモ帳でもOK。筆記するのが苦手な人は、スマホのメモアプリなどを活用してもよいでしょう。
もし時間に余裕があれば、直接紙に書き出すことをおすすめします。
何を書けばいいの?
紙にはその日に起きたことや、今自分が感じている不安や悩みを書き出していきます。ちょっとした愚痴や不安でもよいですし、トラウマになるほどの大きな悩みでもよいでしょう。
例えば「友人に無視されて、ショックだった」「上司に小言を言われ、腹が立った」など。
日によっては、恨み言を書き連ねたようなものになるかもしれませんが、気に留める必要はありません。大事なのは、正直な自分の気持ちを書き出すことです。
書き方にルールはないので、箇条書きでもよいですし、長い文章を書き連ねても構いません。誰かに見せるわけではないので、無理に正しい文章にまとめる必要はありませんよ。一日を振り返るような気持ちでやってみましょう。
エクスプレッシブ・ライティングを行う際のポイント
ここでは、エクスプレッシブ・ライティングを行う際に気をつけたいポイントについてご紹介します。
自分の気持ちに素直になる
エクスプレッシブ・ライティングを行う際は、自分が感じていることを素直に書き出すことがポイント。
ささいな感情でも積み重なると大きなストレスになることもあるので、なるべく具体的に細かく書いてみましょう。
実施した日時を書く
エクスプレッシブ・ライティングを行うときは、日時を書くのも忘れずに。あとで見返したときに、いつの出来事なのか思い返しやすくなりますよ。
例えば体調や気分が優れないとき、季節や天気、気温などと照らしあわせることで「季節の変わり目は体調を崩しやすい」など、自分のバイオリズムを確認できます。
実施する時間を決めて習慣づける
エクスプレッシブ・ライティングは、習慣づけることで、より高い効果が期待できます。仕事終わりや夜寝る前など、自分がやりやすいタイミングで行ってみてください。なるべく音がない静かな環境で、集中して行ってみましょう。
行う時間は20分が目安です。最初のうちは5分でもOK。自分にとって負担のない範囲で続けてみましょう。
今回は、手軽にできる感情コントロール法、エクスプレッシブ・ライティングについて詳しくご紹介しました。自分の気持ちを書き出すだけで、不安やストレスを軽減できるなんてちょっと驚きですよね。
しかしエクスプレッシブ・ライティングは、科学的にもその効果が実証されています。今自分が感じているストレスを少しでも軽くすることで、普段の生活でうまく感情をコントロールできますよ。ぜひ試してみてください。
連載最終回となる次回は、良い未来を引き寄せると言われる「未来日記」を深堀りしていきます。ワクワクした気持ちで毎日を過ごしたい人は、ぜひ最後までチェックしてください。
参考URL:
https://toyokeizai.net/articles/-/224866
https://business.nikkei.com/atcl/report/15/226265/060800261/
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