金融機関で金融商品取引業務を行う際に必要となる証券外務員二種の資格。毎年55~60%の合格率であり、難易度は比較的高くない試験であるため、独学での対策も可能です。
証券外務員二種、どのような問題が出るのか
証券外務員二種の資格では、株式や国債、公社債、投資信託などを取り扱えるようになります。 試験問題は、(1)法令・諸規則、(2)商品業務、(3)関連科目の主に3分野から出題されます。具体的な出題内容は以下の通りです。
出題科目 | 主な出題内容 |
---|---|
法令・諸規則 | 金融商品取引法や金融商品の販売・勧誘をめぐる法律 |
商品業務 | 株式・債権・投資信託や投資法人をめぐる業務 |
関連科目 | 証券市場についての基礎知識や、経済・金融・財政の基礎知識、財務諸表・企業分析など |
証券外務員二種の難易度はどれくらいか
証券外務員二種の試験の特徴は、選択問題や正誤判定問題が多く、記述問題はほぼ出ないこと。暗記している知識を正しく引き出せれば良いため、難易度は比較的低いといえます。
また合格人数の制限もなく、合格水準に達していれば全員が合格となります。
経営や財務などを学んだことのある人や、普段から経済系の新聞を購読している人であれば、さほど負担なく対策ができますが、理系出身など社会科の科目にあまり触れていない人であれば、一から体系的な学習が必要になるため、腰を据えて対策しなければなりません。
証券外務員二種の配点と合格ラインを把握しておこう!
証券外務員二種は、300点満点で70問出題されます。
過去問題の傾向では、70問中50問が正誤判定(各2点)、20問が五肢選択(各10点)です。 試験時間は2時間で、70%以上の得点で合格します。
金融機関に内定した新卒者であれば多くの人が合格している試験です。業務上この資格が必要であり、しっかり対策をしている場合はかなりの確率でクリアできるということになります。
証券外務員二種、独学ではどれくらいの期間を要するか
証券外務員二種は基礎知識を問う試験であり、かつ選択式や正誤判定の問題であるため、応用的・発展的な知識までは求められません。
テキストや問題集の傾向を押さえ、正答率を高めることが充分な対策になるため、独学の場合は準備期間の目安を2カ月前後にしましょう。
準備期間が長すぎると、せっかく身につけた知識を忘れてしまったり、応用問題などに広く手を出してしまったりして逆効果になりかねません。そのため、要点を押さえた短期集中型がおすすめです。
しかし、経済・財務関係の知識がまったくない人や、記憶力に自信のない人であれば、念のため4ヶ月くらい前から準備しておくと良いでしょう。
証券外務員二種を独学で合格するために押さえるポイント
独学で合格するためには効率的に勉強することが大切であり、特に出題傾向を把握し、出題率の高い分野から重点的に対策することがポイントです。
証券外務員二種でもっとも出題されているのは、株取引の方法やルールなどを問う株式業務の分野です。 次いで、国債・社債などに関する債権業務、投資信託の仕組み・種類に関する投資信託の分野が続きます。
このように株式・債権・投資信託の3分野が特に重要となっており、続いて証券市場の基礎知識や金融商品取引法、株式会社法、さらに市場や協会に関する基礎知識が出題されています。
証券外務員二種のおすすめの独学勉強法!どう学習すればいいの?
証券外務員二種の出題範囲は広いため、無理に全範囲を覚えるよりも、頻出する範囲をおさえて確実に70%以上の得点を取るようにしましょう。
そのため独学では、テキストや問題集を1つに決め、出題頻度の高い分野から繰り返して読んで解くことが大切です。テキストは内容が簡潔にまとめてあるもの、問題集は最新の過去問に基づいていて解説が充実しているものがおすすめです。
金融機関に就職している、あるいは今後就職する人であれば、経済新聞を読む習慣をつけると、試験対策になるだけでなく今後の業務にも役立ちます。
まとめ
証券外務員二種は、基本的な知識を問う試験であるため、独学でも充分合格を狙えます。ポイントをおさえた効率的な学習を心がけましょう。
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