連載「販売業に関わる方必携!合格者が語る『販売士』とは」、前回は、「販売士の資格が役立つ仕事」というテーマで解説しました。
今回は、「販売士の資格に合格するコツ」について具体的に解説します。
なお、販売士の資格に挑戦する場合、販売士1級や2級ではなく、まずは、販売士3級を受験することをおすすめします。
そして、販売士3級に合格したら、上位級に挑戦してください(販売士1級の場合、受験内容に記述式の問題が含まれてくるので注意が必要です)。
販売士の各級のレベル
販売士の各級のレベルはおおまかに言うと、下記のように分類できます。自分が目指すレベルに合わせて学習の範囲を広げてください。
販売士3級
売り場の直接の販売担当者レベルです。
接客や売り場づくりなど、現場の販売担当者として必須の知識や技術の習得を目指している人向けです。
マーケティングに関する基本的な知識が出題されます。小売・流通の基本を学べる資格です。
販売士2級
売り場の総合的な販売責任者レベルです。
新人やパート従業員の教育を担当する場合もある、管理職に近い人向けです。
マーチャンダイジングなど高度の専門知識が必要となります。
販売士1級
店長クラス以上のレベルです。
経営者の代わりに従業員の募集、採用、評価などもする立場の方向けです。
経営に関する高度な知識が必要です。商品計画等からコンサルタントとしてのレベルまでを要求される上級の資格です。
テキストと参考書を徹底的に読み込む
販売士の学習にあたっては、商工会議所推薦のテキスト、参考書を購入してこれを徹底的に勉強してください。
販売士3級や2級の場合、この勉強だけでも充分に合格が可能です。
完全独学ではなかなか理解できない、自信がないと言う方には、販売士養成講習会や販売士養成通信講座もあるので、それを活用するのも一策です。
なお、販売士養成講習会を受講された場合、一部の試験科目が免除されます。
当たり前のやり方ですが、覚えるべき内容にはサブノートを作ったり、重要なところには赤線でアンダーラインを引いたりするなど、工夫して覚えてください。
筆者の場合は、まずは目次のテーマを全部覚えてから、そのテーマの中でさらにサブテーマを自分で考えて徹底的に分類して覚えました。そうすることで、問題を読んだ時にすぐにどのテーマに関するものかを思いだすことができるからです。
過去問題集を徹底的に解く
合格のコツは、やはり他の試験と同じように過去問題集を徹底的に解くことです。
試験には時間制限もあるので、解く時には当然、試験と同じ条件で挑んでください。間違いやすいところは意外に共通しています。自分の不得意の部分をこの過去問題集でおさらいして、その部分を特に注意して勉強するのが合格の近道です。
過去問題集は、同じ問題を最低3回以上はやっていただきたいですね。そうすることで自分の弱点が克服できるでしょう。
なお、合格対策として業界の専門誌や、新聞を読むこともおすすめです。特に、販売士1級に合格したい方の場合、経営に関する書籍を読むことは必須となるでしょう。それくらい難しいですから。
また、販売士1級では記述式の問題があるので、作文の練習も必要です。
私の場合は、たくさんの専門書を読んだり、新聞に投稿したり、とにかく読むこと書くことを毎日のように練習しました。
最近は、ブログやフェイスブック、ツイッターなどで自由に投稿ができます。それを利用してとにかく発信してみてください。
そして、販売士に合格する一番のコツは、日々の販売の現場で真剣に勉強することです。
例えば、その日に起きた現場でのできごとを、日記につけるのです。
お客様から文句を言われた、クレームを受けた時に、「なぜなのか、どうしたらよかったのか」を日々反省し、それを業務日誌にして書くことです。 それを毎日のように続ければ、販売士の面接試験でも記述式の作文の問題でも対処できるようになります。
販売士の資格を受ける本来の目的を忘れるな
すでに申し上げましたが、販売士の資格を取ることはとても勉強になります。店舗の販売の現場で仕事をしている方には、本当におすすめの資格です。
会社によっては、販売士の資格手当をもらえる可能性もあります。資格を取ることで、昇給や昇格もできて、出世も早くなるかもしれませんよね。(もちろん、その会社によりますが。)
しかし、本来の目的を忘れてはなりません。 なぜ、販売士という資格を取りたいのか、ということです。
それは、店舗の現場で誇りを持って、自信を持って、お客様に喜んでいただくことができるからです。
ここに注意しながら勉強すれば、必ずや販売士に合格されるものと信じております。
ぜひ、販売士の資格に挑戦してみてください。
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