みなさんこんにちは。
連載「危険物乙4とは?製薬会社の社員が解説!」、第1回では、危険物取扱者とはどのような資格なのかについてお話しました。
第2回の今回は、乙種第4類危険物取扱者(危険物乙4)に焦点を当てて、その魅力と実際の仕事内容などをお話したいと思います。
連載「危険物乙4とは?製薬会社の社員が解説!(全3回)」
- 1.危険物取扱者の種類と危険物の分類
- 2.危険物乙4の魅力(活躍できる場はこんなに広い)
- 3.危険物乙4に合格するためのコツをお教えします!
1.危険物第4類を取り扱っている会社ってどんな会社?
危険物第4類に分類されている危険物の数は一説には危険物全体の80%とも言われています。その中でここでは「石油」「アルコール」「塗料に使用されている溶剤」の3つだけ例にあげてみたいと思います。
石油
説明するまでもなく、高度経済成長期から現在に至るまで、日本の製造業を支えてきたのが石油ですね。石油はガソリン、灯油、プラスチック、アスファルト、化学繊維、ビニール包材など多くの製品の原料です。
アルコール
アルコールと言えばお酒が頭に浮かびますね。しかし、お酒以外にも化粧品、調味料、家庭用洗剤など、私たちの身の回りにはアルコールが含まれている製品は意外と多いのです。
塗料に使用されている溶剤
一般的にシンナーと呼ばれているもので、これも危険物第4類に分類されています。塗料は自動車、電気製品、家具、おもちゃなど、さまざまな製品に使用されています。
このように、製造業においてどれほど多くの業種の会社が危険物第4類を取り扱っているかが分かっていただけたかと思います。
2.危険物乙4の魅力(ここがポイント)
連載第1回でもお話したように、危険物第4類を扱っている会社は危険物乙4の有資格者を在籍させる必要があります。
もし、就職する前にこの資格を取得しておけば、就職に有利に働くでしょう。しかも、上述したように多種多様な会社から必要とされる資格であるというのがポイントなのです。就職後に取得したとしても、あなたの活躍できる場は大きく広がることでしょう。
甲種危険物取扱者も活躍の場は大きく広がりますが、甲種は勉強する範囲が広く「化学系の大学を卒業していること」など、受験するための資格が必要です。
危険物乙4なら勉強する範囲が甲種よりも狭いだけでなく、受験するための資格も必要ありません。
このように誰でも受験できるというのも危険物乙4の魅力のひとつですね。
3.危険物取扱者としての私の体験談
次に危険物取扱者としての私の仕事の体験談を話したいと思います。
しかし、実はお話しできるようなことはほとんどありません。以下のような簡単な点検を責任者として行うくらいです。
実験室に不要な危険物が放置されていないか 所定の危険物保管場所には鍵が掛かっているか 実験機器から危険物が漏れ出していないか 使い終わった危険物は所定の廃棄用容器に廃棄されているか
このような簡単な仕事しかしていないのに、なぜ危険物取扱者は必要なのでしょう。
4.危険物取扱者の本来の仕事とは?
連載第1回で、無資格者が危険物を取り扱う際は、危険物取扱者が立ち会う必要があるとお話しましたが、私の場合はほとんど「いるだけ」の存在で、立ち会っているとは言い難いかもしれません。
しかし、この「いるだけ」というのは正しい表現ではなく、もちろん本来の仕事ではありません。
危険物取扱者の本来の仕事とは何なのでしょうか。
それは、危険物による火災や中毒などの災害が発生した時に速やかに適切な措置を実施することです。
例えば火災が発生した場合、何が燃えているかによって使用する消火器の種類は異なります。
シンナーなどで中毒になった場合でも、原因物質や症状などで適切な措置は異なります。
このように危険物取扱者は状況に応じて適切な措置を実施する知識が必要であり、危険物を取り扱っている会社であればどのような業種であっても、「いるだけ」ではなく、速やかに措置を実施するために「いなければいけない」存在なのです。
連載2回目の話は以上です。危険物による災害は、時には人の命に関わる場合もあります。危険物取扱者は人命に関わる重要で働きがいのある資格なのです。
次回はこの大切でやりがいのある資格の試験に合格するコツについてお話します。
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