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情報セキュリティマネジメント試験本番で使える!手早く問題を解くコツとは?

情報セキュリティマネジメント試験本番で使える!手早く問題を解くコツとは?

この連載「情報セキュリティマネジメントの最短勉強法」では、「情報セキュリティマネジメント試験に合格するための勉強法やコツ」をご紹介しています。

最終回の今回は、試験本番で使える、手早く問題を解くコツをご紹介。中でも、筆者が試験本番で使ってみて、実際に効果的だったコツに絞ってご紹介します。
このコツを知っているだけで、試験本番の問題を解くのが早くなるかもしれませんよ。

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科目Aはここで差がつく!手早く問題を解くコツ

情報セキュリティマネジメント試験の科目Aはすべて四肢択一の選択問題ですが、問題の種類ごとに解き方を変えることで、効率的に問題を解き進められます。
以下、問題の種類ごとの解き方をご説明します。

【語句問題】わからない問題は飛ばす

まずは、語句問題です。

データベースで管理されるデータの暗号化に用いることができ,かつ,暗号化と復号とで同じ鍵を使用する暗号方式はどれか。
ア AES イ PKI ウ RSA エ SHA-256
出典:情報セキュリティマネジメント試験 サンプル問題 科目A 問20

こうした語句について問う問題は、知識が定着していないと解けません。
もし試験本番でこういう語句問題を見たときに「あれ、思い出せない!」となってしまったときは、いったんその問題をとばして次の問題へいきましょう。
そのときに思い出せなくても、他の問題に関連用語が出てくるなどして思い出すことがあります。

最後まで解いた後に、とばした問題に戻って取り組むようにすれば、確実に解ける問題を優先して解けますし、とばした問題も途中で思い出して解けることもあります。ぜひお試しください。

問題をとばすときにはチェック機能があるので上手く活用しましょう。チェック機能の活用方法については試験当日、受験開始前に、パソコン上で操作の確認ができます。試験時間に含まれないので、落ち着いて確認しましょう。

【計算問題】出題率の高い分野を覚えておく

情報セキュリティマネジメント試験では、一部の分野で計算問題が出題されます。

図のアローダイアグラムで表されるプロジェクトは、完了までに最短で何日を要するか。

計算問題

出典:平成29年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問43

計算問題では、複雑なものは出題されません。過去問やテキストなどで得られる知識を身に付けていれば、確実に解ける問題です。
上記の例題は、プロジェクトマネジメント分野で出てくる「クリティカルパス」ですが、この図の読み取り方も、テキストなどで勉強していれば理解できるはずです。

計算問題が出題される可能性がある分野は、主に以下の3つ。

  • マネジメント系のプロジェクトマネジメント分野「クリティカルパス」
  • テクノロジ系のシステム構成要素分野「稼働率」
  • ストラテジ系の企業活動分野「原価率」

これらの計算問題は、解き方をしっかりと身に付けておきましょう。

CBT形式での解き方対応

例えば、アローダイヤグラムでクリティカルパスを計算するとき、図に直接書き込めれば楽ですよね。しかし、CBT試験では画面に表示されるのみです。

筆者は、画面とにらめっこしてクリティカルパスを計算するのは諦めようと試験前から決めていました。すぐに手元の用紙に図をそのまま書き写してから計算しました。
問題を見返すときにも、用紙に書いてあればすぐに見返すことができるのでおすすめです。

【正しくないものを選ぶ問題】まず消去法でやってみよう

問題文で「選択肢のうち正しくないものを選びなさい」という形式が出されることがあります。この正しくないものを選ぶ問題は、まず消去法でやってみるのがおすすめ。

情報セキュリティマネジメント試験の場合、4つある選択肢のうち2つは、確実に違うと言い切れることが多いです。選択肢を2つに絞った後は、持っている知識をもとに解答します。こうすれば、素早く答えを見つけ出せるでしょう。

CBT試験ではマーカーを引くことができます。違うと言い切れる選択肢はマーカーを引くことで、視覚的に選択肢を絞りましょう。

科目Bはポイントをしっかり押さえよう!問題を読み解くコツ

科目Bの問題は、非常に長い問題文で出題されます。ただ読み進めても、重要なポイントを押さえられなければ問題を短時間で解くことはできませんよね。
そこで今回は、科目Bの重要なポイントを押さえるためのコツをお教えします。

科目Bのコツ① 文章を構成する3項目を意識する!

科目Bの文章問題は、概ね以下の3項目で構成してあります。

1. 主な製品や分野など、企業の紹介
2. 企業の中で情報セキュリティを確保するための取り組みの紹介
3. 企業が抱えている課題の説明

ですので、問題を解くうえで大事な
「この企業はどのような状況なのか」
「この企業が解決したい課題はどれか」
といったポイントは、上記の3項目を意識していれば簡単に抜き出すことができます。

具体的なやり方ですが、問題を読みながら上記3項目を簡単な言葉で抜き出していきます(下図、問題文のマーカー部分参照)。長い文章から要点を抽出することで、スムーズに内容を理解できるでしょう。

情報セキュリティマネジメント試験 サンプル問題 科目B 問51
情報セキュリティマネジメント試験 サンプル問題 科目B 問51

出典:情報セキュリティマネジメント試験 サンプル問題 科目B 問51

科目Bのコツ② 問題文の最後と設問の文章をチェック!

問題文の最後、課題が見つかっている場合には「どうしたいのか」、見つかっていない場合には「何が課題か」と聞かれていることが多いです。以下問題文を例に見ていきましょう。

情報セキュリティマネジメント試験 サンプル問題 科目B 問51
情報セキュリティマネジメント試験 サンプル問題 科目B 問51

出典:情報セキュリティマネジメント試験 サンプル問題 科目B 問51

この問題では、文章最後の「情報セキュリティリスクが存在するとの指摘を受けた。」に対して、設問が「指摘された情報セキュリティリスクはどれか」と聞いてきています。

このように、問題の最後に対して「ではなに?」と自身に問いかけることで、素早く解答を導き出せるようになるでしょう。この問いかける行為が、科目B試験を突破するためには大事です。

なぜ問いかけることが大事なのかというと、CBT試験では画面に表示できるページが基本1ページです。科目Bの問題は1ページ目に問題、2ページ目に設問、の構成になっているため、設問で聞かれていることはなんだっけ?と画面を切り替えていると、問題が頭に入ってきにくいためです。

科目Bのコツ③ 問題と解答を先に見るのもアリ!

長い文章から重要な情報を素早く抜き取るためには、問題を先に見ておくことも有効な対策です。問われている解答と、長文内の単語との関連性を意識しながら読み進められるので、重要な情報を見つけやすくなります。

また、問題だけでなく、解答群に先に目を通しておくことも非常に有効です。
情報セキュリティマネジメント試験の科目Bでは、「解答群の中から適切なものを選ぶ」という問題が多く出題されます。解答群に先に目を通しておくことで、長文内の重要な情報を見つけやすくなるでしょう。

他にも、問題を解くときは見返すために何回もページを行ったり来たりします。この無駄な時間を少しでも短縮させるためには、先に問題・解答群を読んで、文章中の重要だと思われる箇所にマーカーを引きましょう。
長文を読むときに重要な情報を探しやすくなり、より効率的に問題を解くことができます。

科目Bのコツ④ 図表には大事なポイントが詰まっている

問題文の中には図表が示されることがありますが、この図表には問題を解くうえで大事なポイントが多く詰まっています。

情報セキュリティマネジメント試験 サンプル問題 科目B 問58

出典:情報セキュリティマネジメント試験 サンプル問題 科目B 問51

この図表は、独自の脆弱性診断基準(A社グループ基準)と点検結果をまとめた表です。

このような比較図表が示された場合、「指標に照らして基準を満たす項番を選べ」または「基準を満たさない項番を選べ」といった問題であることが多いです。

それぞれのグループの行動が他のグループと比べてどこが違うかをマーカーを引くなどして印をつけておくと、解答するときに見直しやすくなります。

制限時間120分で問題を解き切るコツ

情報セキュリティマネジメント試験は、科目A・Bを同時に実施して合わせて120分の試験時間となっています。120分と聞くと長く感じるかもしれませんが、実際に問題を解いてみると意外に時間が短いと感じます。

科目Aの出題には1問に対して約1分。科目Bの問題には1問に対して約5分かかると想定した場合、見直しに回せる時間は12分です。
(「科目Aの問題48問×1分」+「科目Bの問題12問×5分」+「見直し12分」=120分)
1問を解くのに時間を掛けてしまうと、最後の問題が解けなかったという事態になりかねません。

ですので、ぱっと答えが出てこなければ、次の問題に行ってしまいましょう。そのとき、最後まで問題を解いてからもう一度見直せるようにチェックを入れておくと、未解答の問題を見つけやすくなりますよ。残った時間で解けなかった問題に取り組むことで、時間を効率よく使えます。

科目Bは問題文の文章が長く、読み進めていく間にちょっと前の内容を忘れてしまう…なんてこともあります。
ですので、先に設問の選択肢を見て、何を問われているのか把握してから、問題文を読んで、大事だと思う文章にマーカーを引きましょう。
見返すときにもマーカーの周辺を読めば理解できるようになるので、より効率的に問題を解き進められます。

情報セキュリティマネジメント試験本番で使える!手早く問題を解くコツとは?

今回は、情報セキュリティマネジメント試験の本番で使えるコツについてご説明しました。

前回までにご紹介した、効率のいい勉強法の実践に加えて、今回の手早く問題を解くためのコツも知っておけば、時間内にしっかりと問題を解き切れることでしょう。
ご紹介したものはどれも、筆者がCBT試験の受験時に実践して合格を勝ち取ったコツなので、ぜひ皆さんの試験本番でも活かしていただければと思います。

さて、これで全5回にわたる連載も終了です。
情報セキュリティは、企業内だけではなく、関係者からの信頼を確保するための大事な手段となりました。情報化社会の進展とともに、企業も情報セキュリティ対策を急いでいます。
社会から求められる人材になりうるという点でも、情報セキュリティマネジメント試験はぜひ合格しておいたほうがよいと思います。

筆者は情報セキュリティの現場で働いています。皆さんにもぜひ資格を取得し、企業や団体といった組織の中で、情報セキュリティ確保のために貢献できる人材になっていただきたいと思います。

情報セキュリティマネジメント講座

参考URL:
https://www.ipa.go.jp/shiken/syllabus/henkou/2022/20220425.html

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