2019/11/21updated

医薬品業界だけじゃない！登録販売者が活かせる意外な業界とは

バックナンバー：あなたも薬のスペシャリスト！登録販売者とは

皆さんこんにちは！「あなたも薬のスペシャリスト！登録販売者とは」連載4回目になる今回は、「登録販売者の資格が活かせる業界や仕事の上での活かし方」についてお話ししたいと思いますのでよろしくお願いします。

王道の医薬品業界

登録販売者という資格が最も重宝され、需要の高い分野というと、やはり医薬品業界があげられますよね。
中でもドラッグストアの場合は医薬品を扱うため、店舗の運営には必ず薬剤師もしくは登録販売者を雇用しなければなりません。そのため、登録販売者資格制度が始まって10年ほど経つ現在でも、依然として高い需要があります。

また、ドラッグストアでは医薬品の他にも化粧品やサプリメントなどの医薬部外品といった商品も多く扱っています。このようなものは一見すると登録販売者の業務範囲に含まれないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、登録販売者資格を取得するためにはこういった化粧品や医薬部外品に関する知識も必要です。

実際に私の知っている登録販売者の女性は、肌荒れで悩まれているお客様から化粧水に関する相談を受けたところ、当時使用されていた化粧水には油分が含まれているものだったようで、油分の含まれていない化粧水をおすすめしたら、その後は肌の調子が良くなりお客様から感謝のお言葉をいただいたそうです。

このようにドラッグストアであっても、利用されるお客様から求められるのは薬以外のこともあります。ちなみに私は以前、来店されたお客様から殺虫剤について相談を受けたことがありました。
最初は少々戸惑いましたが、実は殺虫剤の成分なども登録販売者になるためには必要な知識として勉強するので、あたふたしながらもなんとか満足いただける説明ができた記憶があります。

ドラッグストアだけじゃない！登録販売者の活かし方

私自身、医療や教育の業界で勤務しているため様々な医療資格者の方とお会いすることが多くありますが、最近では登録販売者の資格を取得された方も増えてきました。
その中で、ドラッグストアなどに比べると少ないですが、医薬品業界以外で仕事をされている方がいらっしゃいますので、実例を少しご紹介できればと思います。

その方はもともと内科の病院で医療事務として仕事をされていて、何か医療系の資格を取ろうと考えていらっしゃいました。しかし医療系資格はほとんどの場合、大学や専門学校などの養成学校を卒業していなければ受験をすることができないため、時間や金銭面で難しくてあきらめかけていたところに、登録販売者のことを知り取得されました。

試験勉強をされている時に私も就職先などの相談も受けていましたが、その方が資格取得を機に転職したのがドラッグストアなどではなく、自身も使用することがある健康食品やサプリメントの販売を行っている会社でした。

この方は業務上、薬を扱うことはないのですが、資格取得時に勉強した体の働きに必要な栄養などの知識を活かして現在も勤務されています。

プラスアルファで役立つ資格

先ほどの方は資格取得を機に新しい職場へ転職されましたが、他の知人の方では介護施設での勤務で登録販売者を活かされている方がいらっしゃいます。

その方はもともと登録販売者の資格を取得されていたのですが、当時はお子さんが小さかったため就職せずにいたそうです。その後、保育園に預けられるようになったため、近所のデイサービスで面接を受けることになりました。
当時はパートでも雇ってもらえればという気持ちだったそうですが、面接の際に何げなく履歴書に記載していた登録販売者資格が担当者の目にとまり、正社員としての採用となったそうです。

実際にデイサービスなどの高齢者では利用される方の多くが薬を服用されていたりするためそういった方の相談役として役立っているだけでなく、資格手当がついて他の方より高めの給料がいただけているそうです。
また、先日もその方にお会いさせていただく機会があったのですが、現在は地域のお医者様などとも連携を取れるようにして、地域医療や介護にたずさわれるように頑張られているそうです。

今回ご紹介させていただいた方のように、登録販売者はドラッグストアなどの医薬品を取り扱う仕事だけでなく、資格取得時の勉強で身に付けた知識を武器に他業界の仕事でも活躍できることがあります。
また、登録販売者という資格自体が年々認知されるようになってきたため、資格の活かし方次第では皆さんも新しい分野での勤務が可能になってくると思われます。

次回は公私ともに登録販売者を取得することによるメリットなどをお話できればと思います。楽しみにしていてくださいね。