皆さん、こんにちは!
この記事をご覧の皆さんは、気象予報士の資格取得に興味をお持ちですよね。
気象予報士の資格といえば難関というイメージもありますし、実際簡単な試験ではありません。
けれども、受験するのに資格や制限などは全くありませんし、適切な勉強法次第では誰でも取得できる資格でもあります。
今回の連載「初学者向け気象予報士勉強法」では、そんな気象予報士合格を目指すための重要なポイントについて詳しくご紹介します。
第1回のテーマは「気象予報士試験のココは簡単・ココは難しい」です。ぜひ勉強の参考にしてみてください。
気象予報士試験のココは簡単
まず、気象予報士試験の「ココは簡単」というポイントについてご紹介します。
ポイント① 受験に必要な資格や制限などは一切なし!
そもそも「受験資格が無い」というのが、気象予報士資格試験の魅力的なポイント。
年齢制限も無いため、小学生でも受験できます。最年少合格者は小学6年生(2017年当時11歳11ヵ月)です。
同じ国家資格である司法試験の場合、受験資格として「法科大学院を修了している」あるいは「予備試験に合格している」ことが必須です。これでは受験するまでに一苦労で、多大な勉強時間を要します。
受験資格が無いということは、誰にでもチャンスがあるということです。そして、正しい勉強法で必要な勉強時間を確保すれば、合格を勝ち取ることは可能でしょう。チャレンジする価値は大いにあります。
ポイント② 数学的知識はマストではない!
気象予報士は理系の資格です。理系といえば数学の知識が必須というイメージがあるでしょう。「気象予報士の資格を取りたいけれど、自分は文系だからムリ」と最初からあきらめてしまう人もいるかもしれません。
でも、だいじょうぶです。私は高卒で大学受験すら経験がありません。数学は大の苦手でさっぱりわからず、気象予報士の勉強を始めたころは、九九も忘れていたほどでしたが、1年半の独学で気象予報士試験に合格できました。
もちろん、数学的知識はあった方が有利ですが、数学の問題が出るわけではないので、数学的知識はマストではありません。
先ほど述べたように、最年少合格者は小学6年生です。この学年では、まだ数学を習っていませんよね。つまり、小学校で習う基本的な計算ができれば十分ですから、「数学は苦手」という人もご安心ください。
ポイント③ 年に2回のチャンスがある!
気象予報士試験は年に2回(8月と1月)行われています。もう一歩及ばずという時も、約半年後に受験できるのでモチベーションを保ちやすいですね。
しかも午前中に行われる学科試験は、合格すれば1年以内の試験で学科試験が免除されます。年に2回受験できる制度のおかげで、半年単位の勉強プランを立てることができます。
自分が確保できる勉強時間に応じて「1年合格プラン」「1年半合格プラン」など、柔軟にスケジュールを組めますよ。
ポイント④ 天気予報は毎日見られるのでやる気が出やすい!
天気予報は、誰にとっても気になる身近な情報です。そして、誰もが毎日テレビやネットで天気予報に接しています。
テレビで活躍している気象予報士の姿も見られますし、ネットでは気象予報士の解説を読むことができます。そのため「気象予報士試験」を意識する機会が、ごく自然に、そして頻繁にあるのです。
これはとてもありがたいことで、気象予報士や天気図を目にするたびに、「私もがんばって気象予報士になろう!」と、やる気がググッと湧いてきますよ。
気象予報士試験のココが難しい
では、いよいよ気象予報士の難しいポイントをご紹介します。難関資格として有名な気象予報士試験の難しさは、いったいどのようなものでしょうか?
① 気象学の基礎知識をしっかりと身に付ける必要がある
気象予報士資格試験に合格するためには、気象学の基礎知識をしっかりと身に付けておくことが必須の条件です。
そのレベルの目安となるのが、「一般気象学|小倉義光(著)」という本です。「気象学のバイブル」と呼ばれて久しい名著で、気象予報士のほとんどが持っています。
しかし、まったくの初心者がいきなり「一般気象学」を読みはじめるとほぼ撃沈します。もちろん高卒の私も、そのあまりの難しさにのけぞり、気が遠くなりました。
「一般気象学」は大学(地球惑星科学系)の講義でも使われるものですから、この本のみを独学で勉強しはじめるのはかなり厳しいです。
まずは、気象の入門用の本を読んでみるのがおすすめです。小学生向けのお天気の本、そして中学生向けの天気のしくみの本などを読んでみましょう。
子ども用に書かれた本ですから、とてもわかりやすくイラストも多くて文字が少なく、スッと頭に入ってくるはず。勉強時間をガッチリ確保しなくても、スキマ時間で十分こなせます。
このような入門書を図書館でどっさり借りて、気軽にホイホイ読んでいきます。すると、「ああ、おんなじことが書かれているなあ」と気づいてくるでしょう。
なんといっても子ども向けの本ですから、とても理解しやすいんです。10冊ほど読めば、結構気象の基本になじんできますよ。
入門書と並行して「一般気象学」も、ときどきのぞいてみましょう。この「一般気象学」が気象予報士試験のレベルです。
きっとまだ「一般気象学」は難しく感じられると思います。しかし、入門書をたくさん読んだあとでは、意外とピンと来たり、おもしろくて思わず読みふけってしまう箇所も出てくるでしょう。
こうして基礎の理解が進めば進むほど、「気象を学ぶ楽しさ」がどんどん増していきます。これこそ、気象予報士受験勉強の醍醐味と言ってもいいでしょう。
② 的確な文章を書く能力が必須
気象の情報は場合によって、生命や財産にも関係します。そのため、情報に誤解を与える表現があってはいけませんし、不足があってもいけません。限られた文字数の中に必要十分な情報を盛り込む能力が求められます。
気象予報士試験では、午後に行われる「実技試験」はすべて記述問題です。字数制限のある問題が多く出題されます。
記述問題(字数制限あり)では、次の三段階を経て解答することになります。
題意を把握する → 解答要素を導く → 論理的に答案を作成する
ですから、いわゆる国語力もたいへん必要なのです。とはいえ、あくまでも「気象予報士試験という範囲」で求められる国語力です。
この連載「初学者向け気象予報士勉強法」では、試験の国語力を高める具体的な方法も、いずれお伝えする予定です。
今回は気象予報士試験の簡単なところ、難しいところについてご紹介しました。
次回は「気象予報士試験は独学で合格できるか」ということに焦点を当て、ゴリゴリ深掘りします。 どうかお楽しみに!
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