みなさんこんにちは。オンスクのドラゴンというものです。前回、簿記3級本試験の時間配分について書かせていただきました。今回はみんなが間違えやすい論点について。
間違えやすい論点について
簿記3級で出題されるもので、難しい(間違えやすい)論点は幾つかありますが、おそらく難論点トップ3に入るであろう毎期同額経過勘定についてです。・・・いや、トップ5かな。
「何それ?」って感じかもしれませんが、第3問や第5問で次のような問題資料が出題されることがありますよね。
〔決算整理事項(一部)〕
・家賃は以前より毎期同額を9月1日に向こう1年分として支払っている。
これこれ!普通の経過勘定とは違いますよね。毎期同額経過勘定、パネェ・・・
これを絶対ミスらないようにして得点2点アップ!
みんな間違えちゃう例!
では間違えやすい例を取りあげてみます。
〔決算整理事項(一部)〕
・支払家賃勘定の決算整理前帳簿残高58,800円である。なお、家賃は以前より毎期同額を9月1日に向こう1年分として支払っている。(決算日×2年12/31)
ここから決算整理後残高試算表や財務諸表の「支払家賃」を求める問題よく出ますよね?
よく間違えてしまう例は次のようにしてしまうことです。
【誤った処理】
借方 | 貸方 | ||
前払家賃 | 39,200 | 支払家賃 | 39,200 |
※58,800円 × (8か月/12か月)=39,200円
前T/Bの58,800を12か月で按分しているのがミスってわけです。正しくは、次のように仕訳します。
【正しい処理】
借方 | 貸方 | ||
前払家賃 | 23,520 | 支払家賃 | 23,520 |
※58,800円 × (8か月/20か月)=23,520円
なぜ20か月!?
なぜ、上記のようなミスを犯しがちなのか?それはおそらく経過勘定といえば「12か月」で按分すると慣れてしまっているからでしょう。
図で表すと次のようになります。
このように『毎期同額』の場合、前期の経過勘定(8か月分)が当期首の再振替仕訳で復活するので、前T/Bには、前期の経過勘定(8か月分)+当期の支払分(12か月分)の計20か月分が計上されていることになります。
だから20か月で按分するわけです。、パネェ・・・
絶対間違えない覚え方
理屈さえ分かっちゃえば、本番でミスらないようにこれだけは覚えておこう!
『毎期同額経過勘定』では、
- 前払・前受の場合、必ず12ヶ月より大きい数字が分母
- 未払・未収の場合、必ず12ヶ月より小さい数字が分母
これだけ覚えていれば、100%按分する分母を間違えることはないはず!月数を数え間違えしてしまうとアウツですけど。
とにかく本試験で、『毎期同額』みたいな文言が出てきたら気をつけてください!
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