社会保険や年金のしくみを簡単に知りたい方におすすめ！資格に関わる小説・マンガ3冊

「社会保険や年金について興味はあるけど、難しそう…」「社労士ってどんな仕事なんだろう…」そう思っている方はいませんか？

連載「資格がテーマの小説・マンガ」、初回はFP、次は会計系、前回は宅建がテーマの本をご紹介してきました。

最終回の今回は、社会保険や年金の分野に携わる人を主人公にした本を3冊、ご紹介していきます。
社労士を学習したい人、社会保険や年金のしくみを簡単に知りたい人におすすめの本です。

労働問題に興味があるなら「ダンダリン一〇一」

原作：とんたにたかし
漫画：鈴木マサカズ
出版社：講談社

労働基準監督官は、労働者の保護を職務とする労働Gメンです。
芸南労働基準監督署のカリカリ女・ダンダリンと、コンビを組むグータラ男・土手山郁夫は、従業員をこき使う悪い会社の社長を次々と摘発していきます。

この漫画は2013年に竹内結子主演でドラマ化されています。主人公のダンダリンに思わず感情移入した方もいたのではないでしょうか。

労働基準監督官の活躍を描くこの漫画は「はたらく人」必見で、デフレのニッポンが望んだ新ヒーローが登場したともいえます。

最近、ブラック企業絡みで注目をより集めるようになった労働基準監督官ですが、警察官や消防士のように町で見かけるということはなく、その実態をよく知らない人は多いでしょう。

この漫画を読むと、公的なホームページを読むよりも、労働基準監督官の仕事内容を理解することができるかもしれません。

労働基準監督官の仕事に興味がある人、労働問題に興味がある人には最適の本であるといえます。 また、社労士の労働基準法の学習のプラスにもなるでしょう。

年金や保険のしくみを学ぶなら「年金ロックンローラー内沢裕吉」

著者：ホイチョイ・プロダクションズ
出版社：ダイヤモンド社

この漫画は厚生年金と国民年金の違い、401Kなど、複雑な年金の仕組みについて、マンガと図解でわかりやすく解説した本です。また、古代ローマや戦国時代の年金といった、年金の歴史も紹介しています。

ダイヤモンド社の資産運用雑誌「ZAI」に連載された漫画を本にまとめたものです。第1話から第5話までが年金の解説、第6話は保険の解説になっています。

この漫画の年金の解説はかなり分かりやすいです。ロックンローラーとそのマネージャーのハルナを主人公に、ロックンローラーの年金という観点で公的年金の仕組みを解説するという、ストーリーの面白さに惹きつけられます。

ハルナの友人の社会保険労務士・マリコが、年金を多角的に解説します。公的年金のみならず企業年金も扱っていて、国民年金基金のことも解説しています。

この漫画を読むことで年金は国民の活力の元であること感じることができます。 第6話の保険の部分は、民間の保険よりも公的な保険の重要性が説かれているので、健康保険に関する理解が深まるでしょう。

年金や保険のしくみを簡単に知りたい人に大変おすすめです。

年金の歴史に興味があるなら「年金大崩壊」

著者：岩瀬達哉
出版社：講談社

タイトルは将来の年金問題を心配させる衝撃的なものです。
この本の著者は、ジャーナリストとして、国民から見て謎に包まれた年金行政の闇に注目して、年金官僚たちの不正と不法をあぶり出そうとしています。

国民の納付した公的年金の掛け金に関して、年金制度発足から累計すると総額で9兆円もの年金財源が、運用事業の失敗や年金給付以外の目的支出等で失われてきたことを解説しています。

年金利権の構造に鋭くメスが入れられ、年金の掛け金が無断で流用されている事例、不可解な年金相談業務に対する支出、天下り官僚を養う財団など、膨大な資料や取材により、明確にしています。

また、わかりにくい年金利権の構造を体系的に数字を使って表していて、年金掛け金の損失については驚かされるかもしれません。

「宙に浮いた年金記録」問題が記憶にある人、年金の歴史に興味がある人におすすめしたい本です。

4回にわたる連載、いかがでしたか？
FP、会計、宅建、社労士に関連する本、あわせて12冊をご紹介しました。
これらの本を読むことで、皆さんが資格学習をはじめるきっかけとなれば幸いです。

参考URL
https://www.amazon.co.jp/ダンダリン一〇一-モーニング-KC-鈴木-マサカズ/dp/4063729435/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1511178662&sr=8-1&keywords=ダンダリン１０１
http://www.diamond.co.jp/book/9784478026205.html
https://www.amazon.co.jp/年金大崩壊-岩瀬-達哉/dp/4062117975