働き方が多様化している現在、フリーランスという働き方に注目が集まっています。フリーランスとは、誰かに雇用されるのではなく個人で事業を行う働き方のこと。
かくいう私も5年以上フリーランスとして働いていますが、このところ副業も含め「フリーランス」として働く人が増えてきているなと感じています。
そこで今回は、フリーランスである私がリアルに感じているフリーランスのメリット、デメリットについてご紹介します。
フリーランスとはどういう働き方のこと?
まず、フリーランスの定義について確認しましょう。
フリーランスとは働き方の一種で、そういう職業があるわけではありません。企業や団体など特定の組織に所属せず、仕事を請け負う形で働く人のことをいいます。基本的に個人のスキルや資格を活かし、場所や時間にとらわれずに働くのが特徴です。
フリーランスの「ランス」とは英語で槍のこと。中世のヨーロッパで契約によって雇用される騎士(=騎士の武器は槍・ランス)をフリーランスと呼んだことから、契約で仕事を請け負う人を指すようになったといいます。
よく似た言葉に「自営業」がありますが、「フリーランス」とはどう違うと思いますか?
自営業はお店や事務所の経営など小規模の事業まで含まれるのに対し、フリーランスは「個人で仕事を請け負う」スタイルを指しています。カフェや雑貨屋など、依頼主から仕事を請け負うのではなく、勤務時間帯もほぼ固定されているタイプの仕事は、フリーランスには当てはまらないのです。
ですから、カメラマンやデザイナー、プログラマーなど、基本的にフリーランスの仕事は個人でできるものが多めです。フリー〇〇と名乗っている人は、フリーランスと見ていいでしょう。
またフリーで仕事を請け負っている人の中にも、完全に独立しているタイプと、副業タイプの2種類があります。 例えば個人で写真館を経営する人は「自営業」だけれど、写真館に関連しない撮影の仕事をカメラマンとして個人で請け負っているなら「フリーのカメラマン」でもあるわけです。
ただ、二足のわらじを履いている場合、収入や社会的地位が高いほうをメインの仕事とみなし、フリーランスと名乗らないことが多いようです。
フリーランスのメリット3つ
私自身、会社員の経験があるので、雇用される働き方とフリーランスという働き方の違いをよく知っています。雇用される場合にはないフリーランスならではの主なメリットは、
① 好きな日や時間に働ける
② 仕事を選べる
③ 欲しいスキル・キャリアを得られる
この3つでしょう。
① 好きな日や時間に働ける
フリーランスは、基本的に納期さえ守れば、労働時間帯はいつでもかまいません。昼まで寝てから仕事を始めて、深夜を回ったころに切り上げてもOK。3時ごろに起きて9時ごろまでに仕事を仕上げ、10時過ぎからお出かけしてもOK。
雇用されている場合は時間を拘束されることがほとんどですが、フリーランスの場合は、気分が乗らなければ明日に回したり、サクサク作業が進むので明日のぶんもやってしまって明日は遊びに行こう、ということができたりします。ですから、仕事に穴を空けず予定の調整もしやすいのです。
② 仕事を選べる
フリーランスは基本的に案件ごとに仕事を引き受けるため、やりたくない仕事なら無理に引き受ける必要はありません。
③ 欲しいスキル・キャリアを得られる
欲しいと思った仕事は、どんどん引き受けることができます。
組織に属していると仕事が選べず、任された仕事をきっちりこなす以外に選択肢がありません。
しかしフリーランスなら「もっとこの方面のスキルやキャリアが欲しい」と思えば、欲しい仕事を引き受けることで、スキルもキャリアも得られます。
フリーランスのデメリット3つ
フリーランスにはデメリットもあります。私が感じる主なものは以下の3つです。
① スキルが高くても営業力がなければ仕事がもらえない
② ボーナスや社会保険はない
③ スケジュール管理、確定申告といった仕事以外の業務も1人でこなさないといけない
① スキルが高くても営業力がなければ仕事がもらえない
フリーランスは案件単位で仕事を引き受けるため、安定して収入を得るためにはクライアントを複数持つ必要があります。
1つのクライアントから、いつまでも仕事がもらえるという保障はありません。事業内容が変更になったり、違う発注先を見つけたりすると契約が打ち切られることも珍しくないのです。
いつ仕事がなくなるかわからないリスクを回避するためにも、新規顧客の開拓は必須といえます。いくらスキルが高くても、人脈作りや営業努力なしに仕事はもらえないため、フリーランスには営業力が必要です。
② ボーナスや社会保険はない
会社員ではないので、フリーランスが加入する健康保険(国保)は全額自己負担ですし、ボーナスはもちろん、雇用保険、労災保険、厚生年金といった社会保険はありません。
③ 仕事以外の業務も1人でこなさないといけない
仕事のスケジュール管理はすべて自分で行わなくてはなりませんし、助成金の申請や確定申告、印税の還付請求といった事務作業も自分でやらなくてはなりません。
つい後回しにしてしまうと、助成金が受け取れなかったり、追徴課税になったりと悲しい事態に陥ることもあるので、フリーランスって意外に面倒くさいです。
フリーランスとして働くメリット、デメリットについてご紹介しました。
会社員とフリーランスにはそれぞれに一長一短があり、どちらが優れているというわけではありません。どちらが自分に合っているか、だと思います。
次回はフリーランスが活躍できる主な職種についてお話しします。
無料登録でオンラインの資格講座を体験しよう!
資格受け放題の学習サービス『オンスク.JP』では様々な資格講座のオンライン学習が可能です。
最短20秒の無料会員登録で、各講座の講義動画・問題演習の一部が無料体験できます。
※自動で有料プランになることはありません。
関連する記事が他にもあります
フリーランスという働き方
- フリーランスの仕事場所。選ぶポイントとおすすめの場所とは?
- フリーランスで働き始める!開業届を出すメリット・デメリットとは?
- フリーランスと会社員。自分に向いている働き方はどっち?
- 現在増加中のフリーランス。活躍できる主な職種とは?
- いま注目のフリーランスという働き方。メリットとデメリットとは?