証券外務員二種の試験に合格するには、出題される重要ポイントを押さえた勉強法を知ることが早道です。
前々回は、証券外務員二種の試験概要と主な勉強法3つを解説し、前回は出題分野の1つである法令・諸規則の勉強法を解説しました。
第3回となる今回は、出題分野の1つである商品業務の勉強法について解説します。
商品業務は、勉強法を確立すれば点数に結びつきやすい分野といえます。では、商品業務のどの項目を計画的に勉強すればよいのか確認していきましょう。
連載「元銀行員が解説!証券外務員二種勉強法」
- 試験概要と勉強法3つ
- 「法令・諸規則」勉強法
- 「商品業務」勉強法
- 「関連科目」勉強法
証券外務員二種「商品業務」配点
設券外務員二種試験は、300点満点の試験です。
そのうち商品業務からの出題は
・株式業務から30点
・債券業務から40点
・投資信託および投資法人に関する業務から34点
・付随業務から10点
の合計114点です(配点は推定です)。
商品業務は3つの出題分野(法令・諸規則、商品業務、関連科目)の中で最も配点が高いため、重点的に勉強する必要があります。
証券外務員二種「商品業務」効率的な勉強方法
商品業務の分野は、株式業務、債券業務、投資信託および投資法人に関する業務の配点が高いため、この3つの科目を重点的に勉強することが必須です。
まずはテキストを一読して、なんとなく内容をつかみます。
金融初心者の方はテキストを1回読んだだけでは正直、完全に理解することは難しいでしょう。
ですがいきなり問題集に取り掛かってしまうとちんぷんかんぷんになってしまう可能性があります。問題集を解く前にテキストを一読して、商品業務の全体像を把握するようにしましょう。
テキストを読むときは、わからなくてもとりあえず最後まで読むことが大切です。
株式業務|重要度★★★
株式業務の配点は30点。証券外務員二種試験の配点は合計300点ですから、全体の約1割を占める非常に重要な科目になります。
株式業務の勉強法ですが、株式の取引などの基本を図で書いてみることをおすすめします。頭でわかっているつもりでも、実際に書こうとすると意外と書けないものです。
図は必ず自分の手で書くようにしましょう。それによって、理解できていないところがわかるようになります。
株式の取引などのイメージがついたら、テキストや問題集で株式独特の用語について理解しましょう。
株式業務には、PTSやPBR、PERなど独特の言葉がたくさん出てきます。これらに関しては興味を持って、いろいろな事項に関連づけて勉強することをおすすめします。
また、株式業務では計算問題も出題されます。計算問題と聞くと苦手意識がある方も多いかもしれませんが、パターンが決まっているので問題集で出題パターンを覚えるくらい繰り返し解きましょう。
私が銀行で証券外務員二種試験の講師をしていたときは、計算問題に苦手意識を持っていた人が多くいました。銀行に勤める人は文系の人が多いので、数字に苦手意識が強いのです。
しかし繰り返し計算問題を解くことによって、ほとんどの人がスラスラ解けるようになりました。
債券業務|重要度★★★
債券業務の配点は40点です。証券外務員二種試験の配点合計300点の1割強を占める超重要科目になります。
債券は、金融初心者の方にはあまり馴染みのない分野かもしれません。そのうえ、文系の方の多くが苦手としている計算問題が数多く出題されます。
そのため債券業務では、問題を解く前に債券の基本やしくみについてテキストでしっかり理解する勉強法がおすすめです。
債券の計算問題は、はじめはかなりとっつきにくいと思います。しかし株式業務の掲載問題と同様、パターン化されている問題なので何度も解くことによって必ず解けるようになります。
投資信託・投資法人に関する法律|重要度★★★
投資信託・投資法人に関する法律の配点は34点です。配点の高い商品業務分野の中でも、債券業務に次いで配点が高い項目になります。
債券業務と同様、投資信託も金融初心者の方にはイメージが付きにくいものであると思います。債券業務と同様に、まずはテキストで投資信託についてしっかり理解しましょう。
投資信託・投資法人については、何度も同じような問題が出る傾向が特に強いので、多くの問題に触れることが重要です。
付随業務|重要度★
付随業務の配点は10点です。配点が低いので、後回しにしても構わない科目といえます。ただ、時間をかける必要はありませんが、キャッシング業務と累積投資契約についてはしっかり勉強しておくことをおすすめします。
今回は証券外務員二種の出題分野の1つ、商品業務分野について勉強法を解説しました。
商品業務は非常に配点が高いので、もっとも重点的に勉強することが必要な分野です。
計算問題が多いことが特徴ですが、パターンが決まっているので何度も問題集を解くことが最善の勉強法です。
商品業務は努力の結果が出やすい分野ですので、時間をかけて勉強しましょう。
次回は出題分野の1つ「関連科目」の勉強法について解説します。
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