証券外務員二種の資格取得の目的は、金融業界への就職・転職のためであったり、会社から外務員資格取得を指示されたりと、人それぞれでしょう。
わたくしの場合は、会社から指示され急かされるように受験しました。幸いなことに、周りの先輩方に勉強方法を教えてもらったため1回で合格することができましたが、社会人が仕事をしながら勉強時間を確保するのは大変です。短期で合格するには勉強のコツが必要でした。
「合格者が解説!証券外務員二種の短期取得方法」、第3回の今回は、短期取得のための勉強方法をご紹介します。
連載「合格者が解説!証券外務員二種の短期取得方法(全4回)」
- 1.まずは外務員の資格について再確認
- 2.外務員二種って難しい?!
- 3.外務員二種の勉強のコツ
- 4.外務員二種の計算問題の解き方は?
証券外務員二種の勉強のコツ:過去問を使う
会社から証券外務員二種の取得を指示されたとき、外務員資格を持つ先輩方に勉強についてアドバイスをもらうことから始めました。何人かに聞いた結論は、
◆証券外務員二種は短期取得可能
◆教材は過去問でOK
というものです。
証券外務員二種は短期取得可能
1週間の勉強で合格したという超短期取得のツワモノもいましたが、わたくしの場合は2ヶ月先をゴールにして、暗記に1ヶ月、演習に1ヶ月と、大まかな学習計画を立てて取り組みました。
教材は過去問でOK
証券外務員二種の教科書である「外務員必携」は、分量が多く、効率的に学習するのには不向きです。 過去問を使えば、出題科目のウェイトや、頻出問題をつかめます。
試験には過去問と全く同じ問題が出題されることがあり、過去問を使って勉強することで効率良く学習できました。おそらく過去問3回分をきちんと解けるようになれば、当日の試験で8割得点できると思います。
わたくしが一番大切にしたのは、過去問の答えをテンポよく暗記するのではなく、理解して覚えることでした。
過去問を1問1問、正解の理由となる箇所にアンダーラインを引き、誤った記載がある箇所には正解を書き込みしたりして簡易問題集を作り、それを通勤時間中に繰り返し見て暗記しました。
ここで暗記ポイントを、例題を挙げてご紹介します。
○×方式の勉強のコツ:語句と数字は要チェック
例題1…
公開会社の監査役の任期は4年である。
(正解は○)
例題2…
内閣府は、景気動向指数と呼ばれる指標を作成し、3ヶ月に1度公表している。
(正解は×。「3ヶ月」ではなく「毎月」の誤り)
○×問題は出題文が正しいのかを○か×で答える形式ですが、例題1のように正しいことのみの場合と、例題2のように正誤がミックスされている場合とがあります。
例題1(正しいことのみのパターン)の場合は、「監査役」などの語句や「4年」の数字が要チェックです。
語句や数字が変えられて出題されることもあるので、「監査役・4年」を蛍光ペンでマークして、黙読して覚えました。
蛍光マーカーを引いて強弱をつけることにより、解説が無いことにより読み飛ばしてしまいがちな正解が○の出題文でも、スルーせずに記憶する効果があったと思います。
例題2(正誤がミックスされているパターン)の場合は、上記のように前半は正しく後半が誤りという問題文以外にも、
・列挙された語句3つのうち1つが違う
・「かつ」ではなく「又は」が正しい
など、答えに迷ってしまうような問題が出題されます。そのため、なぜ誤りなのかを理解しておくことが大切でした。
わたくしは誤りの箇所にアンダーラインを引き、余白に正しい内容を書き込みして覚えました。
5肢選択方式の勉強のコツ:公式は問題文とセットで覚える
5肢選択方式は、5つの選択肢の中から正しい解答を1つか2つ選ぶ問題や、( )内にあてはまる語句を選ぶ問題などの語句選択、計算問題などが出題されます。
語句選択の問題は、○×方式と同じように正しい解答に蛍光マーカーを引いて暗記しました。
計算問題は、「財務諸表と企業分析」「株式業務」「債権業務」「証券税制」などの科目から出題されます。
計算問題には公式を覚えていれば解ける問題と、答えを出すまでに数段階の工程が必要な問題があるようです。前者はPER(株式収益率)、PBR(株価純資産倍率)、利回りを計算する問題などです。
5肢選択方式は1問10点と配点が高く、公式で解ける問題は得点源です。
わたくしは、似たような問題が出題されたときに確実に正解できるよう、問題文を見たら瞬時に計算式を立てられるように訓練しました。
このときに大切にしたのは、公式をやみくもに覚えるのではなく、問題文と紐づけて覚えることでした。なお、試験ではパソコンを使って計算できますので、筆算をする必要まではないと思います。
以上のように、証券外務員二種短期取得のための勉強のコツは、過去問を使うことです。
過去問が入手できない場合は、問題集でもよいです。
わたくしの受験時代にはスマホがなかったので印刷した過去問を通勤電車で繰り返し眺めていたのですが、今は良質なスマホアプリが公開されています。
スマホアプリを繰り返し解くと、紙と同様の効果があると思います。
いよいよ最終回の次回は、証券外務員二種の計算問題の解き方の事例をご紹介します。
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