この記事を読んでいる接客業のあなたは、ここ数年の販売・接客業の変化についていけていますか?
コロナウイルスの蔓延によりここ1~2年、感染予防策の一環として多くのシステム、特に電子マネーによるキャッシュレス決済は多くの店舗で導入されています。
実際に電子マネーを使って決済している方、その対応をしている販売員の方も多いのではないでしょうか。
それだけではなく、コロナ禍においては感染予防のためのマスク着用やソーシャルディスタンスなど、今までの接客の在り方が変わり、変化に対応しきれないという方もいると思います。
近年めまぐるしいこのような変化に対応するには、販売する側にもあらゆる知識が必要です。そんな販売員の方たちにおすすめの資格が「販売士」です。
連載「販売士が教える!小売業界のトレンド」、第1回である今回は、販売士2級の資格を持つ私が、変化の激しい販売・接客業における販売士資格の必要性について解説していきます。
ここ数年で劇的な変化を果たした販売・接客業界
ここ数年で販売・接客業は大きな変化を遂げました。
特にコロナ禍に入ってから、その傾向を顕著に感じたという方も多いと思います。
感染予防対策によるマスク装着やソーシャルディスタンスで、今まで通りの接客ができない、決済方法の多様化についていけない、などがよく挙げられる問題です。
しかし皮肉なことに、コロナの感染予防対策のおかげで進化したシステムも多くあります。
特に、電子マネーによるキャッシュレス決済の使用が促進され、結果として、対面での接客が少なくなり、店員の負担は少なくなりました。
さらに、実店舗での販売による接触を避けるために、ネット販売もここ数年で台頭してきています。
このように、ここ数年で、数年前には想像できないぐらいの変化が起きています。
では、この変化に消費者や企業、私たち販売員は対応しきれているのでしょうか。
経済産業省が2020年に発表した「キャッシュレスの現状及び意義」によると、日本のキャッシュレス決済の比率が約20%であるのに対して、海外の主要国は40~60%台です。
つまり日本は、電子マネーによるキャッシュレス決済をまだまだ使い切れていないということ。
今後の日本の販売・接客業界は、便利なシステムが登場したのに扱い切れていないというジレンマを解消する必要があります。
そして販売する側も、そのシステムに順応していかなければならないのです。
販売・接客業における販売士の役割とは?
変化の激しい販売・接客業に対応していくためには、「販売士」の資格が役立ちます。
販売士の資格は「リテールマーケティング検定」とも呼ばれていて、流通・小売業に必要な知識を理解している方でなければ取得できません。
そのため、販売士資格の取得は、一定以上の販売・接客の知識を有していることの証明になります。
特に、近年の販売・接客業ではコロナの感染予防対策や、電子マネーによるキャッシュレス決済の導入によって、お客様と接触する機会が減りました。
このような状況下でお客様との信頼関係を築くためには、店員の高い質が求められます。
その店員の質を担保してくれるのも、販売士の資格といえるでしょう。
2021年2月に行われた販売士検定試験の受験者数は、3級で10,284名、2級で5,608名、1級で836名です。
特に3級と2級においては、コロナ禍前の2019年と比べても、受験者数があまり変わりません。つまり、コロナ禍であっても、販売士は一定以上の需要があるスキルだということがわかります。
ここで、資格の取りやすさについても触れておきましょう。
2021年販売士検定試験の1級合格率は25%であるのに対して、2級、3級の合格率は70%以上。また、販売士の資格は、3級と2級の内容でかぶっている範囲があります。
そのため、2級、3級であれば、比較的合格しやすいといえるのです。
“様々な変化に対応できる知識を持ちたい”と思う販売員の方におすすめの、販売士の資格。中でも、合格率70%以上の2級、3級は、しっかり勉強すれば独学での短期合格も夢ではないでしょう。
販売士3級の資格概要販売士の資格を取るメリットは何?
コロナ禍における販売・接客業の変化と、販売士の役割についてご理解いただいたと思いますが、資格を取得することによって具体的なメリットはあるのか?というのも、気になるところではないでしょうか。
最後は、販売士の資格を取るメリットを、実際に2級の販売士資格を持つ筆者の体験と併せて紹介したいと思います。
知識の証明になる
販売士の資格取得は、一定以上の知識を有していることの証明になります。それはお客様から見ても、企業から見ても同じです。
そのため、企業から見て販売士の資格を持っている人間は、信用できる人間として様々な業務を任せられます。
また、お客様から見ても、安心してお店に行ける・アドバイスを受けられるという材料になるのではないでしょうか。
新しい事業に携われる
販売士の資格を持っていることにより、企業の新プロジェクトの中心に抜擢されることがあります。
実際に、筆者は販売士2級の資格を取得してから入社することにより、新店舗の立ち上げや新商品の導入の業務に関わることができました。
資格の有無が明確に判断材料になったかを明確に提示されたわけではありません。
しかし、同時に入社した1年目の社員の中で、新店の設営や新商品導入に携われたのは私だけでしたので、はやり資格取得には大きな意味があったと感じています。
同僚との差別化になり、昇進につながりやすい
販売士の資格は、販売・接客業に携わっている方であっても取得していない方が多い資格です。
そのため、販売士3級であっても取得すれば、周りの同僚や仲間との差別化にもつながります。
入社してから数年で主任になることや、係長になることも夢ではありません。
つまり販売士の資格を取得することは、あなたのキャリアアップを手助けしてくれるのです。
販売・接客業の激しい変化に対応するためには、業務に関するあらゆる知識が必要です。
販売・接客に関わる人なら、販売士の資格取得により知識の増幅ができ、自分の自信になるでしょう。また、その知識の証明により昇進につながることもあると思います。
あなたの販売員としてのキャリアアップのためにも、ぜひ販売士の資格を目指してみてはいかがでしょうか。
さて、次回の記事では、販売員なら知っておきたい、キャッシュレス決済の現状についてご紹介いたします。ご期待ください。
販売士3級講座参考URL:
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/cashless/image_pdf_movie/about_cashless.pdf
https://www.kentei.ne.jp/retailsales/candidate_data
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